学校裏サイト
平成20年第1回定例会の一般会計予算特別委員会最終日。
学校裏サイト等についての質問を受けました。
インターネットや携帯電話などは、うまく使えば有効なツールです。
しかし、子ども達がそれに振り回され、正しく理解して使っていないため、人に迷惑をかけたり、傷つけたり、ネガティブな方向にいっているという現実もあります。学校裏サイトはその一つで、社会問題となっています。
このような社会背景の中、日野市が推進しているICT活用教育の目的には大きく3つの柱があります。
1つは授業での活用(授業改善)、
2つ目に校務での活用(校務の情報化)、
そして3つ目に児童・生徒に情報活用能力を育成することです。
この3つ目が、今の問題に大いに関係しています。
日野市では情報安全教育として進めていますが、次の3点を重視して指導しています。
まず、情報を正しく活用することです。
次に情報を科学的に理解することです。インターネットの世界について理解することも含まれます。インターネットには思わぬ落とし穴や危険も潜んでいることも知らせます。裏サイトに書き込んでいた子どもが、その仕組みを全く知らず、「自分の書き込みが全世界に公開されているとは知らなかった・・・」と自分の発信した情報が思わぬ方向へいき、取り返しのつかない状況になったことに驚いたという事例もあります。
最後に、情報社会に参画する態度を育てるということです。ルールやマナーを守ること。自分がやられていやなことはやらないというのはICT活用の場面でも同じことです。思いやりをもったコミュニケーションを図ること、これらはICTに限らず、人として当然のことです。
これらのことを指導していくための教材も学年の発達段階に合わせて整えました。市内全校のすべての学級で使えるようになっています。
また、その他にも授業で使える優良なサイトを推進室のWebサイトで紹介したり、ICT活用NEWSで学校裏サイトの特集を組んだりしてきました。
一方、教員研修として、10月には生活指導主任とICT活用推進委員の先生方を対象にし「ネット上のトラブルの実態とその対策」というテーマで、インターネット協会の専門家による指導をいただく機会を設けました。参加者から、学校裏サイトの実態に驚きの声も聞かれました。
各学校では情報安全教育の年間指導計画を立て、このような指導を計画的に進めています。
保護者の方が集まる公開授業やセーフティ教室に実施している学校もあります。来年度は道徳地区公開講座を、このテーマで実施する計画を立てている学校もあります。
この問題はどうしても家庭との連携が欠かせません。そこで、家庭教育学級と連携して、ネット上の危険から子ども達を守るための研修会を開きました。また、11月の末には市民ホールで著名な講師の方をお呼びして、「学校と家庭とで取組むメディアとのつきあい方学習」というテーマの講演会も開きました。
なお、先日、文部科学省からも小学校6年生の子ども達とその保護者を対象とした「ちょっと待って、ケータイ」というリーフレットが配られたところです。
今後も、家庭との連携を図りながらこの問題に取組んでいきたいと考えています。