過去の推進室情報 2007年

説明は質問で〈Web教材開発〉


2日間にわたって実施された「ひのっ子教育21開発委員会」小学校部会の夏季研修。

今年は、教材開発経験2年目の先生方が、初めての先生方に「Web教材の仕組み,教材の設計,ソフトの操作方法」を教えると言う形で実施しました。
初日の30日は例題を通して学び,31日は自分で作りたい教材の作成に挑みました.

以下、自分で作成した教材の発表会終了後の委員の先生方の感想です。

◆初めての先生方(開発委員1年目)の感想

◇30日には,2年目の先生方が非常に細かく,丁寧に話をしてくださり,少しずつ分かるようになりました。
 31日も,途中で分からなくなって混乱していても,個別に教えていただきました。
最初は不安だらけでしたが,2日間の研修を終えた今は,子どもたちが分かった!と思えるような教材に少しでも近づけていきたいな,という思いがわいてきています。
本当にたくさんの先生方に教えていただいたことで,少しずつスタディライターのことが分かってきました。
「説明したかったら質問せよ。」「説明したら分かるということではない。」ということを忘れずに,これからの授業にも生かしていきたいと思います。
◇2日間とはいえ、大変密度の濃い時間勉強させて頂きました。自分の教材を見直してみると、確かに「赤」(説明ばかりの画面のこと)ばっかり。「説明をしたかったら、子どもから引き出さなくてはならない」「説明しすぎない」改めて、基本の気持ちに戻りながらがんばっていこうと思います。
◇2日間の研修で、久々に、はっとしたなと思いました。
スタディライターを使っての教材作成は、すごく児童のことを考えました。
児童のまちがいのこと。何をすれば分かるようになるのか。
つい説明に逃げてしまったけど、本当に児童が分かっているのか確認したり、分かるようにさせたりするのは、質問することなのだと思いました。
でも、作成するのは、本当に難しいです。2日間学んだことをいかして次回を迎えたいです。

◆教材開発2年目の先生方の感想

◇30日の研修:昨年、意味が良く分からないまま作っていた教材の内容を改めて見直すことができた1日でした。
東原教授のお話も、一言一言をなるほどという思いで聞いていました。また、1年目の方の飲み込みの速さもびっくり!でした。
31日の研修:昨年の教材の手直しからと思って始めたら、泥沼にはまり込んでしまいました。一つ自分の考え方が変わると、あれもこれも直したい箇所が出てきて、まだまだ終わりそうもありません。やはり、教材に対する見方や考え方がすごく大切だと感じています。
◇今日みなさんの発表を見させていただき、改めてこのソフトは奥が深いなぁと感じました。
子どもの思考に沿った、一段ずつ階段を上るような教材作りを目指したいと思います。
長野の先生方が、ひとつの教材を子どもに試し、試しては練り直しを3年かけてされている姿に見習い、「説明したかったら質問せよ」の合言葉を忘れず、教材に手直しを加えていきます。
◇1年前は、長野から何人かの先生方がお越しくださっての研修でしたが、今年は日野市で自力でできた研修でした。
2年目の先生方の分かりやすく丁寧な説明は、きっと長野の先生方もびっくりするくらいだと思いました。
1年目の先生方は、熱意がすばらしく、とても私たちが1年目の研修で作成したソフトとは比べ物にならないほどスタディライターのよさや特徴を利用して作成されていました。


2日間の研修の様子


   
第1日目(1)
2日間の研修のゴールは、スタディライターを使って3ブロック分のコースを作成すること。
「子どもは正しくまちがえるー子どもの間違えを予測してプログラムを組むことー」「わたしがもしコンピュータだったらーコンピュータは教材作成者の命令通りに動くことー」という概念から、教材の設計図作成(フローチャート)、実際の作成(操作)方法まで、2年目の開発委員の先生方が分担して講師を務めました。
   第1日目(2)
1年間を通して開発委員会のご指導をいただいている東原教授も、適宜、アドバイスを下さいました。

   

   
第2日目(1)
1年目の先生方全員が教材を完成させました。
午後は教材発表会。作成した教材の目標、構造、応答カテゴリー、動作確認、評価変数を一人ひとりが発表しました。
   第2日目(2)
昨日長野に戻られた東原教授は、スカイプによるテレビ会議で参加。会場の様子をご覧になりながら、一人ひとりの作成した教材にコメントを下さいました。
「説明は質問で」・・・一斉指導に慣れた教師は、説明したことは何でも分かったことにしたがるという傾向にある。説明したことが本当に分かっているのかチェックが必要。子どもが考えるためにはどんな質問が必要なのか・・・



教師の成長に、年齢は関係ないことを実感しました。
2年目の開発委員の先生方全員が、昨年度1年間の研修を通して、大きく力を付けられたことに感動しました。
日野市発のよい教材が生まれることを確信しています。