過去の推進室情報 2007年

「ひたすらに自分と向き合ってきました」

昨日は本市の研究課題校である平山小学校で研究発表会が開催されました。


本校は、文部科学省学力向上拠点事業推進校として3年間の研究を進めてきました。
統合という大きな山を乗り越えながら、児童の学力向上に向けて、次のように授業改善に取り組んできました。
◇1年目:「授業リフレクション」共通の視点に立った教師の自己評価、相互評価により、授業を客観的に振り返る手法を確立しました。
◇2年目:「校内OJT」授業改善に向けたPDCAサイクル、若手教員のOJT等、校内の組織的運営を確立させました。
◇3年目:「シラバス」PDCAにR(リサーチ)を加え、CRT等の学力調査結果の分析を踏まえて、学習する単元の目標・内容・学習方法・評価等を児童・保護者にも提示し、学習への意欲的な取り組み・学力の定着を図りました。

  
シラバス・・・児童は「学び・ナビ」というファイルを持っています。

◆公開授業では、書画カメラをグループでの情報共有の手段として活用するなど、国語分科会の全学級でICTが活用されていました。
 算数分科会では、研究発表の中で、「ICT教材を、図形やグラフ、学習のまとめなど、視覚的に訴えると効果的な学習を中に取り入れたこと」が報告されました。
  
  
第2学年国語「海の生きもの新聞をつくろう」
◇サンゴ礁の動画投影。児童から歓声があがりました。 ⇒ 動画を見て本単元への学習意欲が高まったところでイメージマップにつなげます。 ICT活用指導力B-1
◇イソギンチャクとクマノミのかかわりを、拡大して映した教科書で確認しながら読み取ります。 ⇒ このあと、読み取ったことをペープサートで動作化する活動に入ります。 ICT活用指導力B-3



第4学年国語「アップとルーズで伝えよう 
4年生から発信します!新聞展覧会開催!」ICT活用指導力B-3
導入時に拡大写真を提示して興味・関心を高めています。グループで読み取ってまとめたカードを書画カメラで提示し、発表しています。
第5学年国語「報道スタッフへの道」             ICT活用指導力A-3
カラー写真入りのワークシート。教科書の写真をシール化して貼り付けてあります。




第6学年国語「二十歳の君たちへのメッセージ」       
ICT活用指導力B-3
各自が段落の要旨を読み取って文章
マップで示し、それをグループで話し
合ってまとめました。授業の最後に
書画カメラで提示し、発表しています。
指導の手だての一つとして、日常的にICT機器が活用されていることをうれしく思いました。

◆講演していただいた日本女子大学教授の吉崎静夫先生は、「日野市はICTのメッカだから」とおっしゃって、ICTを活用した実践例も紹介してくださいました。
紹介していただいた実践は、本市の小学校の校長先生方が2年前に視察に行かれたつくば市の例でした。
外部の力を取り入れた例として、テレビ電話で博物館の植物の専門家とやり取りをした実践です。
今後は、この秋に市内全校に導入したインターネットテレビ電話の活用が期待されます。


吉崎先生の指導のもと、試案された「授業デザイン集」発表会場では「授業リフレクション」を行っている協議会の映像が流されていました。




吉崎静夫先生の講演。テーマは「活用型学力を育てる授業のデザイン」

研究発表会の最後に述べられた校長先生の次の言葉が印象的でした。
「本校の教師は、ひたすらに自分と向き合ってきました。3年間で200回以上もの研究授業を重ねてきました。時には自分が勝負をかけた授業に厳しい意見がぶつけられたこともありました。しかし、よい授業が展開できるようになりたいという思いで、他者からの評価を受け入れ、子どもの目線に立って、教師として成長してきました・・・・」