過去の推進室情報 2007年

2008年1月の記事一覧

潤徳小学校研究発表会

昨日は、本市の研究課題校である潤徳小学校の研究発表会でした。

本校は、昨年度のICT活用教育のモデル校であり、ICTは日常的に活用されています。
今年度は、特別支援教育の研究に取り組みました。
テーマは、「わかった!できた!」を引き出す授業力の基礎・基本~特別支援教育の視点を生かして~」です。
「特別支援教育の授業の枠組み」を視点として、発達障害のある子はもとより、どの子にもわかりやすい授業の実現に向けて、全教員が授業改善を行ってきました。その成果が全学級の公開授業を通して示されました。

以下の「特別支援教育の授業の枠組み」は、どの学級にも通用する基本となります。
そのなかでICTの活用は、ごく自然に、なくてはならない道具として位置づけられています。
(*本校の学習環境面での工夫「空間環境、時間環境」については、11月12日の推進室Webサイトで紹介しています。)

「特別支援教育の授業の枠組み」
?授業の組み立て
  ?作業や活動を通して理解させる、変化のある繰り返しで分からせる
  ?スモールステップで組み立てる
  ?視線の異動を少なくする
  ?空白の時間を作らない
?対応の技術
  ?言葉を削る
  ?一目で分かる工夫をする
   ?授業最初の「つかみ」が大切
  ?全体の対応をしてから個別に対応する
  ?アイコンタクトとスキンシップ
  ?さりげない支援
  ?ICTの活用


日野市の特別支援教育の指導者である明星大学の小貫悟先生です。

 
本校はモデル校としてリソースルーム(特別支援教室)を設置しています。

ICTを活用した授業の様子です。
 
 
第1学年算数「20よりおおきいかず」 ICT活用指導力Bー1教科書の挿絵を拡大 B-2課題を分りやすく提示・次に行う活動を明示 B-3自作教材で、児童の操作活動を演示 

 
 
第2学年国語 「ことばっておもしろいな」 ICT活用指導力 
B-2 ワークシートの絵を拡大して回答を共有

 
 
第3学年算数「見やすく整理しよう」 ICT活用指導力  
B-3 棒グラフの作成の手順を共有


第3学年算数 同上

 
第4学年国語「伝え合うということ」 ICT活用指導力 Bー1 関連資料を提示 B-3 教科書を拡大して読み取る


第5学年算数「比べ方を考えよう」 ICT活用指導力 
C-3 作成した帯グラフ・円グラフを発表

出会いと起用

文部科学省の「学校のICT化のサポート体制の在り方に関する検討会の普及方策検討ワーキンググループ」に参加させていただきました。
検討会が3月に報告書をまとめるにあたって、教育CIO及びICT支援員の機能、資質、能力等についての資料を作成するワーキンググループです。
本日の会場は国際フォーラムの会議室でした。
 

なかなか難しい内容の会議です。
会議を終えて、次のようなことを考えていました。

教育CIOにしても、ICT支援員にしても、それぞれの自治体の物的、人的環境は、皆、違いますから、
標準的な例を示し、それをまねたとしても、同じようにいくものではありません。

キーパーソンが校長のこともあれば、指導主事である場合もあるし、ICT支援員や外部のアドバイザーである場合もあり得ます。
その市町村が、誰と出会うか、それが、すべてをほぼ決めてしまうような気がします。

日野市は、今現在いらっしゃる行政職、校長先生、そして指導してくださる多くの専門家との出会いがあったからこそ、うまくいっているのです。
その時その時の出会いを大切にして、その地域の特徴を活かして、熱意をもって努力を尽くすことが成功の秘訣であると考えます。

教育CIOにしても、ICT支援員にしても、育成より、いい人材の発掘と、その人の起用だと思います。
すぐれた人は、すでにいます。その人が、その職について活躍できるようになっていないだけです。
育成より、制度の確立と雇用の保障が重要な課題なのかもしれません。

日野第八小学校研究発表会

午後になっても雪は降り続いていました。
←校庭に取り残された雪だるま

午後より日野第八小学校の研究発表会が開催されました。
研究テーマは「考える力を育てる授業の工夫ー国語科における言葉を大切にする活動を通してー」です。
全学級の授業が公開されました。



研究発表の後は、児童文学者の宮川ひろさんによる講演でした。
演題は「作品育ては自分育てー弱みを見せ合いながらー」です。
「信頼という言葉は、弱さに見せることでしょ。ごまかさないで、助けてもらってもいいんです。」
一つ一つの言葉があたたかく、深みを感じます。
ご自身が実際に教壇に立たれたご経験(教室での先生と子ども達のあたたかいかかわり)から、多くの作品が誕生したことを語っていただきました。 

学校現場の負担軽減プロジェクトチーム

雪の降る朝、文部科学省に出かけました。
学校現場の負担軽減プロジェクトチームでの説明員としての出席です。
このプロジェクトチームは、学校現場の負担となっている業務の見直しについて、集中的に検討しており、設置されたのは昨年11月です。
今回の会議は6回目であり、校務の情報化による教員の業務の効率化を考えるうえで、日野市のICT活用教育の取組を参考にしたいという依頼でした。
    

日野市のICT活用の重点3つ(授業・校務・広報)のうちの校務について、校務支援システムの活用状況等を詳しく説明させていただきました。
朝の打ち合わせや会議時間の短縮、ペーパーレス会議、一度入力するとすべての帳票に反映され安心で効率的な成績管理機能、週案簿や所見などの情報共有による学び合いなどの例をお話ししました。あわせて、導入時には一時的に仕事量が増える状況にある現実(運用が軌道に乗れば確実に効率化されますが)もお知らせしました。
45分間のプレゼンテーションの後、45分間の質疑応答の時間がありました。
委員の皆さんや文部科学省担当課の皆さんは大変熱心に話をお聞きになり、次から次へと多くの質問が出されました。
 

会の最後に、本市の日野第三中学校が、校務に関わる研究発表を行うこともお知らせしました。
「是非出席したい」というお声もいただきました。