学校の様子

【全校朝会】副校長の話「6月23日沖縄慰霊の日について」

児童のみなさん、おはようございます。
今日は、副校長先生から、76年前の話をします。

今から76年前、国と国との都合で、戦争がありました。
戦争は、人間と人間が武器をもって殺し合いをすることです。
沖縄では、武器をもたない普通の人たちもまきこまれました。そのときの話をします。

今日は、このときに自分がいたらどんな気持ちだっただろうと思いながら聞いてほしいです。きれいな空と海が一晩にして風景が変わったそうです。空からも海からも、地上からも攻撃されてしまいました。

このときに、いろいろな家族があったそうです。
大勢だと逃げられないから、4人家族が2人ずつに分かれて逃げる、あとで会うことを約束して逃げる、みんなみたいに毎日過ごしてきた人たちがいきなり未来を奪われてしまう、それが戦争だったのです。

このように近づいてくるから、人々は、どこに息をひそめて隠れていたと思いますか。このような洞窟です。ここで、3か月生活したそうです。その3か月で20万人もの人がなくなってしまいました。反対に生き残った人は、亡くなった人の分まで必死に生きて今までにいのちをつないでいます。二度と悲しい思いをしたくない、戦争は、やってはいけないと言いながら。

戦争が終わったら、敵も味方もなく、助け合う姿がありました。戦争は、人間が人間でいることができないくらいの気持ちになりましたが、戦争が終わると人間の気持ちが戻ってきたのだそうです。でも、戦争が終わったからといって、悲しい気持ちはなくなるわけではありません。

戦争が終わっても、なくなったいのちは戻らないからです。この悲しみは、76年たった今も続いています。

沖縄では、6月23日は戦争でなくなった人たちが天国で安らかに過ごせていますようにという願いと、これから戦争を起こさず平和に暮らすことを誓う日と決められていて、沖縄の人たちは、1日平和への祈りに包まれる1日となっています。

この写真は、戦争により沖縄でなくなった人たちの名前が刻まれている平和の礎です。戦争によって沖縄でなくなった人およそ20万人の名前が刻まれているそうです。

今年はおよそ41人の名前が刻まれ、24万1632人になりました。これは、生きていた証がここにしかないので、お墓がわりに名前をなぞってその人を思い、安らかに眠るよう祈ります。

戦争の悲惨さを決して繰り返してはいけないことを、伝え継いでいくことは今に生きる私たちの使命だと沖縄の小学生が話しています。

二度と悲しい涙を流さないために この島がこの国がこの世界が 幸せであるように
未来に夢をもつことこそが最高の幸せ
「命どう宝」
生きているから 笑い合える
生きているから未来がある

みなさんは、これまで必死に生きてきてつながってきた命をどう使っていきますか。
相手のいのちをどう大切にしていきますか。