2007年9月の記事一覧
一般会計決算特別委員会・・・教育費
今日は、平成18年度の一般会計について、教育費の一般会計決算特別委員会が開かれました。
◇昨年度より議会の理解を得て、ICT活用教育推進に伴う莫大な経費を予算化できたことは、本当にありがたいことだと思っています。
昨年度、市内の各学校ががんばって、これに答えるべく成果をあげたことが、本日の委員会で話題になりました。
◇都内の他の地区と情報交換をしていますかという質問を受けました。
都内の教育委員会からは、どのようにしてICT活用教育を推進していったのか、といった質問を多く受けています。
指導主事の集まり等でも報告させていただいています。
しかし、まだまだ全国には見本にしたい先進地区があります。
明日から3日間、日本教育工学会の全国大会で、日野市からは6チームの発表をします。
全国の地区と情報交換をしたいと考えています。
◇すべての先生を100%にするというのは無理があったのではありませんか?
強制されるものではないのではありませんか?
先生の教え方の裁量に任せるものではありませんか?という心配の質問も受けました。
日野市の達成した、「コンピュータを操作できる教員100%」「コンピュータを使って教科指導等ができる教員100%(小学校)」、
この目標は、国のeーjapan計画で2005年度までに達成すべきであると示された指針でした。
授業でのコンピュータの活用については、学習指導要領にもふれられています。
導入当初は、授業でのコンピュータ活用について特に必要性を感じておられなかった先生も、
使ってみると、予想外に効果の上がることに気づかれました。
あるベテランの先生は、今までどんなに工夫してもできなかったことが、ICTを使うことでその限界を超えることができた、
という感想をもたれました。
ICTの使い方は強制されるものではありません。その先生の指導力を拡大する道具です。
ICTの活用は、先生の指導力をより向上させます。その先生の力をより発揮させることができます。
今までより分かる授業、魅力ある授業が実現できます。そして、このことが、ひのっ子の学力の向上につながるものと考えています。
◇1人一台PCに導入した校務支援システムについても質問を受けました。
また、これによって通知表の形式が型にはまることへの心配の質問も受けました。
1人一台PCは、校務の情報化を図るものです。成績処理も効率的にできます。
また、ペーパーテストや日々の学習状況を記録して、それを客観的に、評価基準に照らして評定することができるので、
あいまいな評価ではなく、根拠のある評価となります。
保護者への説明責任を果たすことにつながります。
所見欄も、学期末にあわてて記入するのではなく、
校内のすべての先生方で、日頃から、一人ひとりの子どものよいところを見つけて記録しておけるので(ひのっ子宝箱)、
今までより中身の濃い通知表になります。
そもそも通知表の形態については、どの学校もそんなに大きな違いは見られません。
通知表のあり方について、形式ではなく中身を充実させるための研修を実施しているところです。
・・・・・・・(通知表は、形式ではなく、観点別評価の評価方法について、検討すべき点があります。
また、答弁では触れなかったのです が、セキュリティ上でも、校務支援システムの利点があります。)
・・・校務支援システムの運用が軌道に乗り始めた学校では、会議の回数が減り、書類のペーパーレス化が図られてきました。
校務が効率化し教育本来の仕事(教材研究、準備、子どもとの触れ合い)に多く時間をかけることができるようになります。
校務の情報化の最終ゴールは、教育の質の向上につながることだと思っています。
◇ところで、日野市に関わらず、全国的に今、先生方が忙しすぎるのではないかということも話題になりました。
教育行政としては、忙しい先生を何とかサポートして欲しい、という温かい言葉もいただきました。
人の配置の話が中心でしたが、ICTもこの問題の解決の一つの手段だと思っています。
きっかけ
第2学年数学「連立方程式の利用」
ICT活用指導力:A-4(提示問題の作成) B-2(課題の提示)
「何回も練習して本番の授業に臨んだ。ICTを活用すると効率的に授業を進められる・・・」
第1学年技術・家庭科「身の回りにあるものを整理する製品を作ろう」
ICT活用指導力:A-4(提示プレゼンの作成) B-3(分かりやすく説明)
「提示資料にはいくらでも時間をかけられるので、1時間の授業に準備する時間は3時間以内と自分で決めている。
講師として、e-黒板等の実践家として知られる杉並区立東原中学校主幹の横井弘先生にお越しいただきました。
「とにかく使ってみて下さい!準備に時間をかけるより内容に時間をかけて・・・」
「せっかくあるものを どうやったらうまく使えるか、実践していきたい・・・」
ICT活用のきっかけをつかんだ二中の先生方です。
ICTの積極的な活用とセキュリティ
その多くがICT活用に関する内容ですが、本日は、日野第八小学校でセキュリティに関する研修の依頼を受けました。
研修終了後、先生方が校務支援システムの掲示板上に投稿していただいた感想を共有しました。
「情報の分類、記憶媒体のとらえ方がきちんとわかった。セキュリティに対する意識を高めていかないといけないと感じた。
自分が知らないことがたくさんあることがわかった。わからないときにどこを見たらいいのかもわかった。
セキュリティポリシーを守ることの大切さを考える、良い機会となった。もっと責任を持って慎重に使用しなければならないと感じた。
家のパソコンが安全かどうかは不安。しっかり管理していかなくては・・・・・」といった感想が出されました。
セキュリティポリシーを再確認し、理解を深めていただけたようです。
今後も、セキュリティを守りながら、どんどん積極的に活用していただきたいと考えています。
このような研修を各学校で定期的に行う必要性を感じています。
週案簿の活用 その2
本日は日野第四小学校の学校課訪問でした。
本校も、校務支援システムを積極的に活用しています。
毎週、「ひのっ子宝箱」を全教員で共有しながら、児童理解を深めるペーパーレス会議を開いています。
「時数・週案機能」も、活用しています。
(クリックすると拡大します)
校長先生が、先生方一人一人の週案簿に、ていねいにコメントを入力して下さっています。
このコメントも共有されるので、校内の先生方全員が週案簿を通して学び合うことができます。
(クリックすると拡大します)
週案簿の活用
校務支援システム「時数・週案機能」は、教育課程を適切に実施し、授業改善に役立てるという目的で、
従来の週案簿をもとにして日野市が開発したものです。
◆週ごとの指導計画(それぞれの時間における学習内容やねらい)を入力する欄(上欄)と
実施後の評価を入力する欄(下欄 赤字)があり、指導計画と評価が一目で分かるようになっています。
◆授業後、評価欄を記入後にチェックボタンを押すと、自動的に時数カウントされます。
あらかじめ登録しておいた時間割に合わせて授業予定と時数が出ているので、
実施後のこのチェックで、実施時数と年間における達成率が算出されます。
したがって、クラスごとに各教科等に必要な指導時間数が確保できているかどうかを,週ごとに把握できます。
下の画面は、市内の小学校1校、と中学校1校にお願いして見せてもらった週案簿の一部です。
クリックすると拡大されます。
市内小学校学級担任の週案簿 | 市内小学校専科の週案簿 |
市内小学校少人数指導者の週案簿 | 市内中学校の週案簿 |
校内で共有できる、校内の先輩教員の週案簿を常時見られる環境という利点を生かして、
若手教員の校内OJTに役立てている学校もあります。
どのようにして週ごとの計画を立てるのか、授業のポイントは何か、どのように授業をふりかえるのか、
といったことを主体的に学んでいただいているようです。
サーバー室にて
ウイルス対策の為のサーバが正常に動作しているかの動作確認作業等を行いました。
問題が発生したときも、すみやかにかけつけ、
推進室、情報システム課と一緒に対応して下さる頼もしい業者の方々です。
出番を待っています・・・
モデル校をはじめとしてすでに整備が終わっている学校では、授業での活用を始めていただいていますが、
一部の中学校では耐震工事との関係で、現在も校内LAN工事を続行中です。
休日を中心に(本日も)作業を行っている最中です。
プロジェクタ、スピーカー、スクリーン等の ICT機器をのせたワゴン。 出番を待っています・・・ | 各教室や特別教室に配備されるコンピュータ (教職員への一人1台PCは昨年度に配備済) 出番を待っています・・・ |
特別支援教育コーディネータ研修
今回の議会で、特別支援教育についても質問を受けました。
特別支援教育は、日野市教育委員会の3つの重点施策の一つです。
(ICT活用教育の充実、特別支援教育の推進、幼・小・中の連携)
昨日は、第5回特別支援教育コーディネータ研修会がありました。
この研修会は、各校の特別支援教育コーディネータの資質向上のために毎月実施しています。
講師は市内の特別支援学級の先生です。
「通常の学級における発達障害児への指導方法のポイント」というテーマで、
学習面と行動・生活面の両面からレクチャーがありました。
日野市の特別支援教育は、今年度から本格的にスタートしました。
具体的には次のような取組をしています。
◇学校における指導体制として
・校内委員会体制の充実
・特別支援教育コーディネータの資質向上
・就学支援シート・進学支援シートの活用
・個別指導計画の作成・活用
◇教育委員会の学校支援体制として
・巡回相談員の派遣
・専門委員会による支援
・特別支援学校(センター校)との連携
・小学校へのスクールカウンセラーの配置 日野市では、平成15年度より「日野市特別支援教育在り方検討委員会」を設置し、検討を進めてきました。
市内の明星大学の小貫悟准教授には多くの指導・助言をいただきました。
昨日の研修会にも出席されました。(昨日の研修会場は明星大学)
授業の世界へ入り込んだ子ども達
第2学年のICTを活用した道徳の授業です。ICT活用指導力A-3・B-1
主題名「たったひとつのたからもの」内容項目「低4-(2)家族愛」
資料として取り上げた本の写真をスライドショーにして提示しました。
資料を作成するにあたっては、版権者への承諾ももらっています。
スライドショーと先生の読み聞かせにより、子どもたちはぐっと授業の世界に入りました。 | グループの友達との話し合いを通して、主人公の気持ちを考えています。 | 主人公のように、「最後までがんばって、よかった」と思ったことを発表しています。 |
学校と家庭が手を取り合って
日野市立小中学校PTA協議会の会長である浜屋さんが、推進室にお見えになりました。
市P協(日野市PTA協議会)は、学校の力強い応援団です。
学校と家庭が連携して子どもを見守っていくための家庭教育研修会と講演会の企画に、
推進室、文化・スポーツ課と一緒に関わっていただいています。
具体的には、インターネットの危険から子ども達を守るための企画です。
先生方には教員研修で学んでいただき、学校でも情報安全教育を行っていますが、限界があります。
家庭と連携してこそ成果があがります。
そこで、保護者の方たちにもインターネットの世界について正しい知識と対策を知っていただくことによって
学校、家庭との連携のもとに子どもたちを危険から守ろうという企画です。
11月29日(木)には講演会を予定しています。