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Let's"HTT"!!
東京都は、2010年温室効果ガス排出実質ゼロであるカーボンニュートラルに向けて、2030年までに2000年比で温室効果ガス排出量を半分にする「カーボンハーフ」を推進し、脱炭素化の取組を進めています。
また、日野市では、令和4年4月1日に「第4次日野市地球温暖化対策実行計画(ゼロカーボンHINO)」を発表し、令和32年度までにCO2排出量実質ゼロを目指し、温室効果ガスやエネルギー使用量の削減により、地球温暖化の防止、気候変動の緩和につながるまちの実現を目指しています。
今般、エネルギーの安定調達を確保できないリスクが高まっていることや、最近の猛暑で電力需給が非常に厳しい状況であることから、東京都では、気候危機だけでなく、夏の電力ひっ迫に備え、「HTT」の取組を呼び掛けています。
「HTT」とは何か?
4年生の教室で「HTT」に関する授業が行われていたので、中に入ってみました。
担任「この『HTT』は、ある言葉の頭文字からとったものなんだけど、分かるかな?」
4年生「H・・・はたち?」
ノーヒントでは、4年生も首をかしげるばかりです。
東京都では、太陽光や風力などの「自然エネルギー」は、全体の17%しかなく、残りの83%は、石油、石炭、天然ガスなどの外国からの輸入に頼る資源を「燃やして」発電しています。
そのため、「電気を大切に使う」ことがとても重要になります。その取組こそ、
H・・・へらす
T・・・つくる
T・・・ためる
なのです。
担任の説明を「ふーん」という感じで聞いている4年生たち。
潤徳小の電気料金は、日野市民の皆様の貴重な税金からいただいているものです。
子供たちも日野市民ですから、自分自身の問題として考えていかなければなりません。
そこで、担任から少し時間をもらって、校長の特別授業です。
校長「潤徳小とみなさんの家庭で使う電気の量は、どちらが多いと思う?」
4年生は、そんなことを考えることもなかったでしょう。「潤徳小かな?」「自分の家かな?」などとつぶやいています。
潤徳小の方が電気使用量が多いことを告げた上で3択クイズです。
校長「それでは、潤徳小で使う電気の量は、みなさんの家庭のおよそ何軒分に当たると思いますか?」
「①・・・約10軒分」
「②・・・このクラスの人数と同じくらいの約30軒分」
「③・・・隣のクラスの人数を合わせたくらいの約60軒分」
子供たちの意見は、①から③まで、同じくらいに分かれました。
一般家庭(4人家族を想定)での平均電気使用量は、1か月、約400 kWh とのことです。
6月の潤徳小の電気使用量は、約23,400 kWh でした。
つまり、一般家庭の約60倍、約60軒分を使っているのです。
校長の説明を「へぇ〜」という表情で聞いている子供たち。
校長「ですから、みなさん一人一人が、学校の電気を大切に使うことで、大きな『H(へらす)』になるのです。」
4年生たちは、大きくうなずいていました。
本校の6月の電気使用量は、猛暑の影響もあり、昨年度比20%増の状況です。
日野市の説明によると、市内全校の電気料金は、最近の値上げの影響もあり、昨年度の2倍近くになっているとのことです。
本校でも、校内の各所に「HTT」に関する掲示を行い、節電の啓発を行っているところです。
児童も教職員も、こまめな消灯など、できる取組を確実に行い、「HTT」に協力していきたいと考えています。【校長】
(2016年4月から2018年3月まで)