過去の推進室情報 2007年

推進室情報 2007年

全国から集まった方々と情報交換しました

『CMSを用いた学校Webサイトにより日常的に発信することの効果』
潤徳小学校の宮崎芳子校長先生がポスターセッションで発表しました。
校長先生が,熱く語りかけている相手は・・・・・・・赤堀会長でした。後でこのことを知った校長先生は感激されていました。

 
「発信するようになって,よかったことは何ですか?」
「教員の良さをたくさん発信することができるようになったことです。」


隣のポスターは,日野市のCMSサイトを構築してくださった森下孟さんです。



『Web掲示板とテレビ会議による児童と教育学部生の相互学習「俳句を作ろう」』
日野第三小学校の高橋悦子先生がポスターセッションで発表しました。
京極校長先生と石田副校長先生も,応援に会場に駆けつけてくださいました。

 
『教師の学び合いを目指した校務支援システムの開発と運用』
システムの開発にかかわってくださった業者の方と一緒に,ポスターセッションで発表しました。


大会企画委員長の木原先生がきてくださいました。
新たな視点に気づかせてくださり,励ましの言葉もいただきました。

午後は課題研究でした。
「K8 教員のICT活用指導力を高める養成,研修と実践」のセッションで,
「教員のICT活用指導力を高めるための校長の役割,教育委員会の役割」というテーマで,日野市の取組を発表しました。



このセッションでは,日野市を含め5つの発表の後,
教員のICT活用指導力について,約一時間の討論
が行われました。

会場には,日野市の関係者(先生,校長先生,関係企業の方,メディアコーディネータ)が計13名も集まってくださいました。
昨日のシンポジウムで話題になった「学校」「行政」「企業」「学会」の4者がばらばらではなく,
一体となっているのが日野市の特色であることを改めて実感しています。

3日間の全国大会を通して,
日野市の取組を知っていただいたこと,全国の多くの方と情報交換できたことは有益でした。

「小学3年生でもコンピュータ上で情報の整理ができるんですか?!」

「道具年表の作成におけるスタディノート・マップ機能を用いた情報の共有と整理」
一般発表のセッションで,日野市立第四小学校の神尾健彦教諭がプレゼンテーションしました。

神尾実践の優れた点は,次のことです。
◇教科のねらいを達成するためにいかに児童がICTを活用するか,また,学習を通して育てたい情報活用能力は何かの2点を明確にしていること。
◇表現と発表のためのICT活用だけでなく,情報の吟味・分類といった分析活動にICTを活用していること。
このような,「分析」を意図したICT活用は,まだまだ,多く行われてはいません。
とても,先進的で,意欲的な実践といえます。

会場からも,「小学校3年生でも,紙でなく,コンピュータ上で整理ができるんですか?!」
といった驚きの声が寄せられました。

 

日野市から,優れたICT活用の実践をどんどん発信していきたいと考えています。

「日野市がうらやましいです。」

日本教育工学会全国大会2日目。

「学校の組織の力で推進する情報セキュリティ」
日野市立第三中学校の山田利昭先生のポスター発表です。
日野市の情報セキュリティ対策や日野三中の具体的な取り組みについて説明しました。
大学の研究者のほか,全国の先生方が発表を聞いてくださいました。
すでに教員一人1台のPCを導入している自治体の先生から,
「運用方法はすべて学校まかせで困っている。日野市がうらやましい。」
また,まだ導入されていない自治体の先生からは
「環境が整っている日野市がうらやましいです。」
との感想が聞かれました。

 

関心を寄せてくださった参加者の質問に対応する山田教諭。

日野市の取組を発表します

夏に戻ったような一日でした。
青空の下、市内の2つの小学校と1つの中学校では、運動会(体育祭)が実施されました。

本日から3日間、日本教育工学会の全国大会が、早稲田大学所沢キャンパスで開催されています。
日野市のICT活用教育の取組、日野市の学校の実践を、明日、あさってに発表します。

一般会計決算特別委員会・・・教育費

今日は、平成18年度の一般会計について、教育費の一般会計決算特別委員会が開かれました。

◇昨年度より議会の理解を得て、ICT活用教育推進に伴う莫大な経費を予算化できたことは、本当にありがたいことだと思っています。
昨年度、市内の各学校ががんばって、これに答えるべく成果をあげたことが、本日の委員会で話題になりました。

◇都内の他の地区と情報交換をしていますかという質問を受けました。

都内の教育委員会からは、どのようにしてICT活用教育を推進していったのか、といった質問を多く受けています。
指導主事の集まり等でも報告させていただいています。
しかし、まだまだ全国には見本にしたい先進地区があります。
明日から3日間、日本教育工学会の全国大会で、日野市からは6チームの発表をします。
全国の地区と情報交換をしたいと考えています。

◇すべての先生を100%にするというのは無理があったのではありませんか?
強制されるものではないのではありませんか?
先生の教え方の裁量に任せるものではありませんか?という心配の質問も受けました。

日野市の達成した、「コンピュータを操作できる教員100%」「コンピュータを使って教科指導等ができる教員100%(小学校)」、
この目標は、国のeーjapan計画で2005年度までに達成すべきであると示された指針でした。
授業でのコンピュータの活用については、学習指導要領にもふれられています。
導入当初は、授業でのコンピュータ活用について特に必要性を感じておられなかった先生も、
使ってみると、予想外に効果の上がることに気づかれました。
あるベテランの先生は、今までどんなに工夫してもできなかったことが、ICTを使うことでその限界を超えることができた、
という感想をもたれました。
ICTの使い方は強制されるものではありません。その先生の指導力を拡大する道具です。
ICTの活用は、先生の指導力をより向上させます。その先生の力をより発揮させることができます。
今までより分かる授業、魅力ある授業が実現できます。そして、このことが、ひのっ子の学力の向上につながるものと考えています。

◇1人一台PCに導入した校務支援システムについても質問を受けました。
また、これによって通知表の形式が型にはまることへの心配の質問も受けました。

1人一台PCは、校務の情報化を図るものです。成績処理も効率的にできます。
また、ペーパーテストや日々の学習状況を記録して、それを客観的に、評価基準に照らして評定することができるので、
あいまいな評価ではなく、根拠のある評価となります。
保護者への説明責任を果たすことにつながります。
所見欄も、学期末にあわてて記入するのではなく、
校内のすべての先生方で、日頃から、一人ひとりの子どものよいところを見つけて記録しておけるので(ひのっ子宝箱)、
今までより中身の濃い通知表になります。
そもそも通知表の形態については、どの学校もそんなに大きな違いは見られません。
通知表のあり方について、形式ではなく中身を充実させるための研修を実施しているところです。
・・・・・・・(通知表は、形式ではなく、観点別評価の評価方法について、検討すべき点があります。
      また、答弁では触れなかったのです が、セキュリティ上でも、校務支援システムの利点があります。)

・・・校務支援システムの運用が軌道に乗り始めた学校では、会議の回数が減り、書類のペーパーレス化が図られてきました。
校務が効率化し教育本来の仕事(教材研究、準備、子どもとの触れ合い)に多く時間をかけることができるようになります。
校務の情報化の最終ゴールは、教育の質の向上につながることだと思っています。
 
◇ところで、日野市に関わらず、全国的に今、先生方が忙しすぎるのではないかということも話題になりました。
教育行政としては、忙しい先生を何とかサポートして欲しい、という温かい言葉もいただきました。
人の配置の話が中心でしたが、ICTもこの問題の解決の一つの手段だと思っています。

きっかけ

日野第二中学校の校内研修で、ICTを活用した研究授業がありました。
 
第2学年数学「連立方程式の利用」
ICT活用指導力:A-4(提示問題の作成) B-2(課題の提示)
「何回も練習して本番の授業に臨んだ。ICTを活用すると効率的に授業を進められる・・・」

 
第1学年技術・家庭科「身の回りにあるものを整理する製品を作ろう」
ICT活用指導力:A-4(提示プレゼンの作成) B-3(分かりやすく説明)
「提示資料にはいくらでも時間をかけられるので、1時間の授業に準備する時間は3時間以内と自分で決めている。
講師として、e-黒板等の実践家として知られる杉並区立東原中学校主幹の横井弘先生にお越しいただきました。

 
「とにかく使ってみて下さい!準備に時間をかけるより内容に時間をかけて・・・」

「せっかくあるものを どうやったらうまく使えるか、実践していきたい・・・」
ICT活用のきっかけをつかんだ二中の先生方です。

ICTの積極的な活用とセキュリティ

市内のICTに関する校内研修に、メディアコーディネータをよんでいただいています。
その多くがICT活用に関する内容ですが、本日は、日野第八小学校でセキュリティに関する研修の依頼を受けました。
 

研修終了後、先生方が校務支援システムの掲示板上に投稿していただいた感想を共有しました。
「情報の分類、記憶媒体のとらえ方がきちんとわかった。セキュリティに対する意識を高めていかないといけないと感じた。
自分が知らないことがたくさんあることがわかった。わからないときにどこを見たらいいのかもわかった。
セキュリティポリシーを守ることの大切さを考える、良い機会となった。もっと責任を持って慎重に使用しなければならないと感じた。
家のパソコンが安全かどうかは不安。しっかり管理していかなくては・・・・・」といった感想が出されました。

セキュリティポリシーを再確認し、理解を深めていただけたようです。
今後も、セキュリティを守りながら、どんどん積極的に活用していただきたいと考えています。
このような研修を各学校で定期的に行う必要性を感じています。

週案簿の活用 その2

本日は日野第四小学校の学校課訪問でした。

本校も、校務支援システムを積極的に活用しています。
毎週、「ひのっ子宝箱」を全教員で共有しながら、児童理解を深めるペーパーレス会議を開いています。

「時数・週案機能」も、活用しています。
(クリックすると拡大します)



校長先生が、先生方一人一人の週案簿に、ていねいにコメントを入力して下さっています。
このコメントも共有されるので、校内の先生方全員が週案簿を通して学び合うことができます。
(クリックすると拡大します)

週案簿の活用

校務支援システム「時数・週案機能」は、教育課程を適切に実施し、授業改善に役立てるという目的で、
従来の週案簿をもとにして日野市が開発したものです。

◆週ごとの指導計画(それぞれの時間における学習内容やねらい)を入力する欄(上欄)と
  実施後の評価を入力する欄(下欄 赤字)があり、指導計画と評価が一目で分かるようになっています。
◆授業後、評価欄を記入後にチェックボタンを押すと、自動的に時数カウントされます。
   あらかじめ登録しておいた時間割に合わせて授業予定と時数が出ているので、
   実施後のこのチェックで、実施時数と年間における達成率が算出されます。
   したがって、クラスごとに各教科等に必要な指導時間数が確保できているかどうかを,週ごとに把握できます。

下の画面は、市内の小学校1校、と中学校1校にお願いして見せてもらった週案簿の一部です。
クリックすると拡大されます。



市内小学校学級担任の週案簿市内小学校専科の週案簿
  


市内小学校少人数指導者の週案簿市内中学校の週案簿

校内で共有できる、校内の先輩教員の週案簿を常時見られる環境という利点を生かして、
若手教員の校内OJTに役立てている学校もあります。
どのようにして週ごとの計画を立てるのか、授業のポイントは何か、どのように授業をふりかえるのか、
といったことを主体的に学んでいただいているようです。

サーバー室にて

市内の小・中学校に配備されているすべてのコンピュータのセキュリティを守るため、
ウイルス対策の為のサーバが正常に動作しているかの動作確認作業等を行いました。

問題が発生したときも、すみやかにかけつけ、
推進室、情報システム課と一緒に対応して下さる頼もしい業者の方々です。