推進室情報 2007年
日野市の取組が全国の参考に
山形市教育委員会からの依頼で、本日と明日の2日間、市内の東光寺小学校と夢が丘小学校のICT活用教育の様子を視察していただいています。
また、本日、福岡県のある市の教育委員会より問い合わせがありました。
ちょうど今、来年度の予算編成の時期です。ICT環境の予算化についての相談でした。
授業用のICT環境を優先すべきか、それとも校務の情報化(教員一人一台のコンピュータと校務支援システムの導入)を優先すべきか・・・
といった相談です。どちらも必要なICT環境で、限られた予算の中での究極の選択のようです。
一方、本日午前中、都内の区議会議員の方が、推進室にお見えになりました。
区のICT環境を整備するための参考として、推進室設立の経緯や、日野市の取組について熱心にお尋ねになりました。
ICT環境は、まだまだ全国でも最低レベルの東京都ですが、動き始めた区市が出てきました。
教育の情報化の意義を理解し、少しでも多くの自治体が、可能な限りICT環境の整備に着手し、日本のICT活用教育が推進されることを期待したいと思います。
そのために、日野市の取組が参考にされるにはうれしいことです。
第三幼稚園学校課訪問
◆本日、第三幼稚園の学校課訪問を行いました。
本園は、先月、東京都教育委員会が開催した東京都教育実践発表会で、「開かれた幼稚園づくりをめざしてー地域で育む子どもー」
というテーマで、“保護者からの評価を指導計画改善に生かす園運営、地域の教育力を生かした保育実践、私立保育園との交流活動、
保育カウンセラーによる地域の保護者の子育て支援”について発表しました。
◆幼稚園教育は、幼児の発達に即した主体的な活動としての遊びを通した総合的な指導を行います。
これが、「生きる力」の基礎となり、小学校以降の学校教育全体の基礎を培うことにつながっていきます。
本日の訪問では、幼児が友達とかかわりながら遊びをふくらませていけるように、また、葛藤を乗り越えていけるように、教師がしっかりと子ども達を見つめ、必要に応じてさりげなく援助を行うなどの工夫が見られました。
4歳児うさぎ組。参観者の参事は、子ども達に大歓迎を受けました。すぐに遊びの仲間入り・・・ | 妖精ごっこで魔法をかけられ、お姫様になった担任。そのまま、回転すしのお店にお客さんとして参加。一人何役もこなします。 |
ごっこ遊びの合間に、手作り楽器遊び。同じ楽器の音を合わせます。 | 5歳児のらいおん組。ダンボールで作った忍者屋敷と海賊船。別々の遊びだったものが、電話を作って交流を始め、合同の遊びとなりました。 |
誰をねらうか、きわどい判断。先生も一緒に遊びながらルールを考えさせます。 | 砂場でトラブル発生。大事なトンネルが壊されている・・・どうしたらいいか、解決策を考えています。 |
春にきれいな花が咲きますように・・・願いを込めて、チューリップ、スイセン、クロッカスの球根を植えました。 | 「ここは夏場、子ども達の憩いの場なんです。ザリガニつりにおままごと。庶務課業務サポート係の方と用務主事さんのおかげでウッドデッキも新しくなりました。」と井上園長先生。 |
協議会は、映像を見ながら保育を振り返りました。 |
第三幼稚園は、日野第一小学校のすぐ隣にあります。
小学校の各学年とそれぞれに交流を行っています。
今後は幼・小連携教育の立場で、さらに深い連携を図りたいという幼稚園の先生の声を聞かせていただきました。
「七生中のICTの向上に尽くしてくださってありがとう」
明日から三沢中学校で3週間のICT導入活用期間が始まります。
市内8校の中学校のうち、すでに5校が終了しました。
メディアコーディネータを派遣しているのは、日野一中と大坂上中と合わせて3校になります。
以下、先週まで3週間、七生中学校に行っていたメディアコーディネータの感想です。
◇私が最初に一番力を入れたことは、授業前の環境整備です。
新しく導入された機器はどんな種類があるのか、どんな使い方ができるのか、そして機器が学校のどこにあり、どんな管理をしていく
のが七生中の先生方にとってよいのか、自分なりに考え整備しました。
最初は、「機器はいったいどこにあるの?」という質問が、「ナンバー○のセットを今日授業で使いたいから借りますね」
というものに変わっていきました。
テプラ(シール製造機)で各セットすべてにナンバー付けをしたり、どのアダプタかを明確にしたり、いらないもの(説明書やコードなど)
をまとめて片付けるなどした結果、多くの先生方に使っていただけるようになりました。
◇先生方はICT機器の使い方を知ると、どんどんご自身で使いこなしていかれました。
特に、体育の先生は、マット運動や、跳び箱運動の授業で日野市では新しい「スポーツミラー」の実践をされました。
これまでも市内の他校では、ビデオカメラとPCをつなぎ、生徒の映像を遅延させて振り返りに活用していたのですが、七生中では、
さらにスポーツミラー独自の機能を上手に活用し、9分割の静止画像に加工されていました。
これにより、生徒一人一人に根拠をもって説得力ある指導をされていたのが印象的でした。
「マット運動や跳び箱運動では特に効果があるね。生徒のためになるよ」とおっしゃっていました。
◇道徳の授業では先生方が書画カメラを上手に活用されていました。
3学年は全クラスで道徳の時間に、生徒が調査した「良い記事」「悪い記事」を全体で発表するという授業を行いました。
前日に全員分の記事やコメントを書画カメラのスキャナ機能でPCに保存しておきました。
当日のことを考え、順番に画像を保存しました。
当日の発表会はスムーズに行われ、準備のための余計な時間を省き、発表内容に時間をかけることが可能になりました。
書画カメラは本来、その場で生徒や教師のプリント等を投影させることに適していますが、事前準備にも効果的だと思いました。
◇授業はもちろん、校務分掌の文書作成や、学級だより作成など、ICTを使う場面はいくらでもあります。
多くの先生方が私を頼って「教えて下さい」と声をかけて下さるようになりました。
最終日が近づくにつれて、先生方から「もう終わりなの?」「また教えに来てくださいね」と声をかけていただきました。
また、派遣最終日には、校長先生から「七生中のICTの向上に尽くしてくださってありがとう」と言われ、とてもうれしく思いました。
自分自身が一番勉強させていただいたのですが、少しでもお役に立てたなら良かったな、とほっとしました。
メディアコーディネータが授業支援している様子を、七生中の先生が撮影してくださいました。
秋真っ盛り
夕日を浴びた市役所前の桜並木。 はらはらと落ち葉が舞い散っています。 | 16時半過ぎの西の空。つかの間の空のキャンパス。あっという間に暗くなります。 |
ただ今、日野は秋真っ盛り。
今週の金曜日から2日間(23日、24日)、昨年から晩秋の高幡不動で始まった「たかはたもみじ灯路」が始まります。
市民評価の結果から
平成19年度行政評価システムの市民評価の結果が、「広報ひの」で公表されました。
(*市民評価については、この推進室長だよりで9月4日、10月10日にも発信しております)
市民評価の意見として、良い評価を受けた事業、厳しい評価受けた事業の一部が掲載されています。
平成18年度に実施した70の事業について、夏から秋にかけて市民評価委員の方が生活者の視点で評価した結果です。
良い評価を受けた事業としては、次の事業が以下のように紹介されています。
◎情報セキュリティ事業
外部評価も高いことから、客観的に見ても評価できる。しかし、情報漏えいは予想外のことから発生することがあるため、
油断することなく繰り返し見直しを行う。
◎小学校ICT教育環境整備事業
問題解決能力とコミュニケーション能力を高めるため進めていかなければならない。研修等で教員のレベルアップを図る。
市民評価については、事前に説明する場を充分に設ける必要があると痛感しました。
ICT活用教育については、今回、特別に、ヒアリング後に改めて勉強会の場を設けていただいたことはありがたいことでした。
情報システム課が中心となって市の情報セキュリティの高さを保っていること、そして、教育委員会が重点に置いて進めているICT活用教育の環境整備の重要性については理解をいただいてうれしく思います。
さらに、教員のICT活用指導力を高めるための研修やメディアコーディネータ制度が成果をあげるよう、また、リーダーシップを発揮してがんばっている管理職や日々努力している教員のがんばりが伝わり、市民の方に理解してもらえるよう、推進室はこれからも学校を支えていきたいと考えています。