過去の推進室情報 2007年

推進室情報 2007年

授業の無駄を省く

ICT活用のモデル校として「国語科におけるICTの活用」について研究している日野第三小学校の研究授業にお邪魔しました。

第4学年「文と文とのつながり」
接続語の働きと使い方についての学習です。
本時の授業では、「だから」「しかし」を用いた単文を作ることが達成目標です。


筆順をデジタル教科書で練習。
ICT活用指導力Bー4
児童をしっかり見ながら指導。

 
拡大した教科書に線を引く。
ICT活用指導力Bー3
児童も先生を見ながら同じ作業。

 
自作の教材を提示。
ICT活用指導力Bー1・2・3
絵・課題・まとめ等を示す。


子どもの作品(短文)を紹介。
ICT活用指導力Bー3


協議会では2つの視点について話し合われました。
   ・国語のねらいは達成されたか(評価規準から達成状況を判断)
   ・本時の授業におけるICT活用は有効だったか

協議会開始前に、それぞれの先生がスタディノートに自分の感想や意見を書き、データベースのマップ上に表示しておきました。
協議会は、マップ上に表示された意見・感想を見ながら進められました。


 

国語のねらい(短文作り)をより達成させる指導方法として、先生方から多くの提案が出されました。
単なる授業の感想だけではなく、先生方が知恵を出し合って、「こうしたらもっと効果的ではないか」といった具体的な指導方法を
学び合っているのが、三小の校内研究の特色です。

ICTの活用によって、「授業の無駄が省かれたこと」も話題になりました。
大きく提示することで児童の集中度、理解度が高まることを先生方は実感されています。
余計な指示や説明は必要なくなります。
今後は、授業者の精選された発問がより重要になってきます。
児童が考える場面、お互いに考えを伝え合って学び合う場面などを生み出す工夫が必要になってきます。

ICTは指導方法の手段・道具です。
この活用によってわかる授業を実現し、質の高い授業へ改善される可能性を感じました。

子ども達をネット上のトラブルから守るために・・・情報安全教育研修会

「ネット上のトラブルの実態と対策〈知っておきたいインターネットの仕組み・つきあい方〉」というテーマで、
情報安全教育研修会を実施しました。
生活指導主任の先生方、ICT活用推進委員の先生方に集まっていただきました。

講師は財団法人インターネット協会主任研究員の大久保貴世さんです。
大きく2つの点についてご指導いただきました。
・ネットの利用実態について
 (子どもの人気サイト、18歳未満禁止サイト、ネットで行われるいやなこと、プロフ・迷惑メール・架空請求等)
・相談された場合の対処法について

 (下の画像は、クリックすると大きく拡大されます)


 
事例のビデオ紹介 日野市内の実例の紹介

 

 
どのように解決したか 忘れてはならないこと

 

 
誰かに相談できるように管理職の先生から参考事例の紹介

児童・生徒にかかわるネット上のトラブル・犯罪が多い現実に改めて驚かされました。
自動車の運転に運転免許が必要であるように、インターネットや携帯電話にも必要な知識や技術があります。
今、市内の学校では、ネット上でのルールとマナー、正しい知識と技術を学ばせる「情報安全教育」の年間指導計画を立てて
実施しています。(ICT活用指導力基準〈情報モラルなどを指導する能力〉D-1・D-2・Dー3・Dー4)

◆子ども達を被害者にも加害者にもさせないために、この問題は、家庭と連携を図りながら対策を考えていく必要があります。
【予定している情報安全教育講演会の概要】
・11月29日(木)午後6時半より市民会館大ホール
・講師:独立法人メディア教育開発センター研究開発部・准教授の堀田龍也先生
・演題:“学校と家庭で取り組む「メディアとのつきあい方学習」”
多くの保護者の方に集まっていただきたいと考えています。

平山中学校教育委員会訪問

本日は、平山中学校教育委員会訪問を行いました。


校長先生の描かれた風景画どの階もピカピカの廊下

本校は、ICT活用教育のモデル校です。
ほとんどの教室でICT機器が使われ、機器が足りないという状況でした。
校務支援システムの機能もフルに活用されています。(週案も全員がこのシステムを活用しています)

◆体育館の授業でICT活用

  

第3学年保健体育 男子は「器械体操(跳び箱)」、女子は「器械体操(マット)」
ICT活用指導力基準Cー1
スポーツミラー(画像遅延装置)で自分の技を確認し、自分のフォームを改善する。

  
体育館内の無線LANを利用してWeb上のコンテンツを見ながら、次回に挑戦する技を確認。


◆教室や特別教室の授業でICT活用


第1学年国語「真実を語る」
ICT活用指導力基準Bー2 
故事成語について生徒が調べてきた
ノートを拡大して提示。
第3学年国語「論語から」
ICT活用指導力基準Bー3
デジタル教科書の朗読機能、注目すべき部分に線を引いて理解させる。




第3学年数学「図形と相似」
ICT活用指導力基準Bー4
相似であることを証明する例題を
わかりやすく提示。
第3学年英語「Speaking Plus道案内
ICT活用指導力基準Bー2
生徒がペアワークを行えるように、実際の電車の路線図を提示。




第2学年音楽「オーケストラの響き」
ICT活用指導力基準Bー3
鑑賞用のプリント(ベートーベンについて)を
拡大して提示。
第2学年技術「ソフトウエアの機能と情報処理」
ICT活用指導力基準C-4
コンピュータによる個別学習。




第2学年理科「電流とその利用」
ICT活用指導力基準B-1
静電気の学習の導入として、Web上の
コンテンツを視聴。
第2学年理科「天気の変化」
ICT活用指導力基準B-2
1.フラスコ内で雲を発生させる実験をCCDカメラで提示。




ICT活用指導力基準B-4
2.同じ実験を扱ったWeb上のコンテンツと高さと気圧の関係について解説したWeb上のコンテンツを視聴。

地域の方に支えられている学校


秋も徐々に深まってきました。芸術・文化の秋です・・・
市役所前の桜並木もいつの間にか色づき始めました。

昨日10月27日(土)は、旭が丘小学校の開校三十周年記念式典が行われました。
また、本日10月28日(日)は、七生中学校の開校六十周年記念式典が行われました。
学校の歴史は地域の歴史と重なります。
両校の式典に出席させていただいて、学校は本当に多くの地域の方に支えられているということを改めて感じました。
学校は、地域とともに、多くの方々の支援をいただきながら、子ども達を育てています。
今後も積極的に学校情報を提供していくことで、地域の方に学校を理解していただくことが必要だと思いました。
この学校Webサイトを活用し,情報の提供を図っていくことを推進したいと考えています。

(下の画像はクリックすると拡大されます)


  
工業団地ができた頃、新しい街づくりの中に開校した旭が丘小
全日本学校関係緑化コンクール・学校林の部で、全国一に輝いた自慢の「雑木林」を紹介するCDが配られました。
  日野市において、日野一中とともに歴史の古い伝統ある七生中
松樹林、雑木林、水田の広がっていた旧七生村の人々が力をあわせて開校への作業を行ったということです。

日野市での教材撮影を終えて

先日、3日間にわたる教員養成を行うためのモジュール型コア教材の撮影が終わりました。
撮影させていただいた学校はいずれも、「どうぞ、いつでもいいですよ。協力しますよ!」と快く引き受けて下さいました。
市内の学校のICT化が日常化しつつあることを実感し、とてもうれしく感じました。


撮影隊3人のスタッフは、いずれも北海道からいらっしゃいました。電子開発学園 衛星教育センターの方々です。


左から東原教授、撮影隊の3人(朝倉さん、安倍さん、加藤さん)

撮影後、以下のような感想をいただきました。
◆安倍隆さん
 「全国いろいろな所でいろいろな町の取材をしてきましたが、日野市の場合は一部の学校だけでなく、市全体でICT化に積極的に
 取り組んでいることが実感できました。
 また、20年ぶりに食べた給食のおいしさにびっくりしました。地元の食材を使っているということでしたが、大変感動しました。」
◆加藤裕一さん
 「昨年も撮影させていただきましたが、一年たってさらに自信に満ちた先生方の様子に驚きました。
 次に来たときは、どんなハイテクの学校になっているのかとても楽しみです。
 給食の混ぜご飯は大変おいしかったです。また食べたいです。」
◆朝倉雅博さん
 「朝から子ども達は元気だなあと思いました。
 子ども達に自然に受け入れられたように思いました。今の子ども達はカメラやICT機器に慣れているんでしょうね。
 室長とは、2年前お台場で開かれたe-Learningの展示会で、自分たちのブースに興味を持って立ち寄られ、いろいろ質問された
 のが初めての出会いでした。相変わらずお元気そうで何よりです。」

  
今回の撮影にあたっては、日野市の学校CIO的存在である東原義訓教授が本市を推薦してくださり、全行程の撮影に同行されました。
撮影の合間も、市内の小学校の授業(ひのっ子教育21開発委員会のメンバーの授業)を携帯のテレビ電話でごらんになり、アドバイス
をされていました。
◆東原義訓教授
 「先生をめざす学生と現職教員の研修に役立つe-Learning教材を制作しています。
 テーマは、これからの教員の基本的な指導力の一つとして位置づけられるICT活用指導力です。
 これをわかりやすく伝えるためには、そのイメージを端的に表現した映像が欲しいわけです。
 具体的なICTの活用場面、先生や子供の声、管理職と教育委員会の方針、さらには保護者の声などです。
 これらを撮影できる地域は限られてきます。ICTを日常的に活用し始めた活気のあるところが最適です。
 そのポイントをずばり語ってくださる先生や子どもに溢れている学校のご協力が必要です。
 そして、撮影日程や関係者との連絡調整と、撮影の趣旨をご理解いただけるように説得すらお引き受けくださるキーパーソンが
 必要です。
 日野市はこのすべての条件をあわせもつすばらしい地域であることが、今回の撮影で改めて実感できました。
 ご協力いただけたことに大変感謝しています。
 先生、子ども、それぞれの声は、新鮮で、本質をついているためか、気持ちよさすら感じました。
 できあがりのコンテンツを楽しみに、期待していてください。
 最後に、ICT活用教育推進室長の、迅速な調整、きめ細やかな配慮につつまれて撮影を進めることができたことに、改めて感謝
 申し上げます。」