2007年10月の記事一覧
研究授業でICT
中学校より1年早く、昨年の秋に校内LAN等のICT環境が整った市内の小学校では、研究授業にICTが活用されることが多くなってきました。
先週も二つの研究授業でICTを活用した授業が展開されました。
◆小教研音楽部会の研究授業
潤徳小学校第4学年 音をききあって合奏しよう「茶色のこびん」
ICT活用指導力B-2(課題をつかませるための提示)
映し出された歌詞を見ながら気持ちを前方に集中させて歌う児童たち。 | 歌詞を確認するゲーム。 |
音楽ソフトによる自動演奏に合わせ、先生は笛の個別指導。 |
◆人権教育理解推進委員会の研究授業
日野第四小学校第5学年 総合的な学習の時間「情報モラルを知ろう」
ICT活用指導力C-2(自分の考えをまとめる)Dー1(相手のことを考えた情報のやりとり)Dー2(ルールやマナーの指導)
日野市だけではなく、多摩市、稲城市の先生方も参加されました。 | スタディノートの掲示板を使った交流を振り返って考える・・・ |
Webコンテンツ「ネット社会の歩き方」を活用。ネットで悪口は要注意 |
今後も多くの研究授業でICTが当然のようにどんどん活用されていくことを期待しています。
日野市のICT
教育センターの中間発表会に出席していただいた亀井浩明先生(教育センター運営審議会委員長 帝京大学名誉教授)から、
今日、激励のお電話をいただきました。
「今求められている、“PISA型『読解力』”とは、具体的状況において人間が課題を解決する力、言葉、情報、記号、データ等を処理する能力であり、これには必然的にICTが重要な役割を担っているのです。
世界中でこのことを一斉に言い始めていますが、日本ではまだまだのようです。
ICT抜きには学習は成立しません。ICTは大変重要な要素なのです。
日野市は市長さんもICTに大変理解があって、柔軟に考えてくださっていいですね。
ぜひ、日野市のICT活用教育を積極的に推進していってください。」
先日、教育家庭新聞(教育マルチメディア新聞)の方も日野市の学校を取材に来てくださいました。
その時の記事は来月掲載されるということですが、それに先んじて、急遽、10月6日号にも記事を掲載してくださいました。
「日野市のICT」というコーナーの、「日野市の“元気”全国に~ICTで指導力が拡大~」というタイトルの記事です。
日野市のICTはまだまだ始まったばかりですが、多くの方々が応援してくださっています。大変うれしく思います。
今後も市内の校長先生、先生方と一緒にがんばっていきたいと思っています。
全学年で情報安全教育の授業を公開
情報安全教育・・・
今の子どもたちは生まれたときからインターネットは当たり前の存在です。
しかし、昨今、インターネットや携帯電話をめぐる犯罪が多発し、子どもたちも巻き込まれ、加害者や被害者となっています。
そこで、発達段階に応じた交通安全教育が必要であると同じように、情報安全教育も必要になってきました。
教員のICT活用指導力の基準にも「D情報モラルなどを指導する力」と示されています。
モラルやマナーだけではなく、正しい知識や理解も必要となるため、日野市では「情報安全教育」と呼んでいます。
この教育は、当然ながら学校だけでは限界があり、家庭との連携が不可欠です。保護者と一緒に進めていく機会が必要です。
今日は日野第四中学校の学校公開日。朝学活から放課後の諸活動までの公開です。
その中で、全学年が情報安全教育に関する内容を道徳の授業で行い、公開するという企画が立てられました。
1校時目は1年生が食堂で学年合同の授業、3年生が各クラスでの授業、
2校時目は2年生が食堂で学年合同の授業です。
第3学年の授業風景(教員のICT活用指導力D-3 情報の信頼性やネット犯罪の危険性を知り、正しく安全に活用できるようにする)
日野市の小・中学校全校に導入されているNetモラルのコンテンツを活用しました。 | 中・高生に人気の自己紹介サイト「プロフ」に関する新聞記事も参考資料として取り上げました。 |
みんなで話し合いながら授業が進められました。「プロフは楽しいものだと思っていたけれど・・・」 |
授業後のワークシートを見せていただきました。
「こんな危険があるとは知らなかったので勉強になった。
交流を求めるサイトで個人情報は絶対に載せちゃだめだと思った。
特に本名、メールアドレスや住所などを載せたら大変なことになるかもしれないことがよくわかった。」
食堂で学年合同で行われた授業風景(第2学年)
(教員のICT活用指導力D-2 情報の保護や取扱に関する基本的なルールや法律の内容を理解する
D-3 情報の信頼性やネット犯罪の危険性を知り、正しく安全に活用できるようにする)
講師は、警視庁八王子少年センター副主査の井口由美子さんです。
「携帯・インターネットの危険性」というテーマで、特に犯罪防止という視点から具体的な事例についてわかりやすくお話してくださいました。
◇詐欺・悪質商法:利用していなければ払う必要はありません。大人に相談しましょう。
◇チェーンメール:友達に送ってはいけません。日本データ通信協会のホームページに転送専用アドレスがあります。
◇チャット・掲示板・SMS:個人的に1対1で会ってはいけません。親や先生に相談しましょう。
書き込む前にしばらく時間をおきましょう。面と向かっては言えないことは書き込まないこと。
書き込んだ内容によっては刑法の罪に問われることもあります。
プロバイダーは発信した人を調べることができ、その情報を警察や裁判所に提供することがあります。
◇懸賞・アンケート:安易に答えてはいけません。個人情報を教えるのは慎重に。
◇ホームページ・プロフィールサイト:載せる前に、映っている人全員に載せていいかどうか聞きましょう。
最後に、「ネチケットを守ろう」というお話を、インターネット利用の10か条でまとめてくださいました。
講師の方のお話によると、昨年度都内で携帯出会い系サイトを利用して犯罪被害を受けた少年は、142名もいたということです。
「だから、携帯はいけない、インターネットはいけない」と道具のせいにはしていられません。
今日の学年合同授業は多くの保護者の方が一緒にお話を聞いてくださいました。
その中には、保護司さんなど地域の方もいらっしゃいました。
「これからは保護者向けのこういう内容の研修が必要だと思っています。」とおっしゃっていました。
ある幼稚園の園長先生からも、保護者間でのチェーンメールの対応について相談されたという話をお聞きしたことがあります。
すでに四中地区青少年育成会では、7月に保護者向けの情報安全教育研修会を実施されました。
教育委員会も、市P教と一緒に保護者向けの講演会を予定しています。
保護者の方と一緒に、インターネットや携帯の危険性やその対応を知ると同時に、
それを上手に使える子どもたちを育てていくことを考えたいと思っています。
【予定している情報安全教育講演会の概要】
・11月29日(木)午後6時半より市民会館大ホール
・講師:独立法人メディア教育開発センター研究開発部・准教授の堀田龍也先生
・演題:“学校と家庭で取り組む「メディアとのつきあい方学習」”
多くの保護者の方に集まっていただきたいと考えています。
「宇宙の学校」閉校式
昨年度からは、JAXA(宇宙航空研究開発機構)との連携プログラムによる科学コース『宇宙の学校』を開催しています。
今年度も宇宙・地学の専門家の指導のもと、科学好きの市内の小学生60人が学んでいます。
最終回の今日のテーマ
「水ロケットをつくって飛ばそう」
会場である日野第五小学校の校庭で、ダイナミックに打ち上げられました。
一人一人に立派な修了証が渡されました。皆勤賞(6回の講座+合宿のすべてに参加)は、60人中27人もいました。
一年間のプログラム。(クリックすると拡大されます)
さわやかな秋晴れの一日
さわやかな秋晴れの一日。
今日は各学校・園や地域でさまざまな催しが行われています。
市内5つの公立幼稚園のうち4園の運動会が行われました。(1園は、明日開催)
近隣の小学校の校長先生と一緒に、教育長、参事、指導主事も来賓競技に参加しました・・・