2007年12月の記事一覧
ICTに関連する答弁内容
日野市議会(第4回定例会)の一般質問が今日から始まりました。
ICTに関連した内容の質問と答弁内容は以下の通りです。
◆“全国学力調査”についての質問の答弁内容です。
◇試験結果の分析と対策について
国語の知識に関する問題では、小学校の平均正答率は全国(公立)より高く、東京都(公立)と同じでした。中学校の平均正答率は全国(公立)や東京都(公立)よりも高い結果でした。活用に関する問題は、小学校、中学校とも平均正答率は全国(公立)や東京都(公立)よりも高い結果でした。
また、算数・数学の知識に関する問題では、小学校の平均正答率は全国(公立)より高く、東京都(公立)と同じでした。中学校の平均正答率は全国(公立)や東京都(公立)よりも高い結果でした。活用に関する問題は、小学校、中学校とも平均正答率は全国(公立)や東京都(公立)よりも高い結果でした。
全体としては、標準偏差の値が小さいことから、児童・生徒の学力の差の幅がないということができます。
日野市としては、基礎的・基本的な力はついているといえますが、活用する力については課題があるといえます。というのは、全国(公立)や東京都(公立)の平均は上回っているものの、小学校については国語・算数、中学校については数学が、ともに国が基準としている70%には達しておりません。
このことから今後は、全ての子ども達の基礎・基本の力を定着させるとともに、それを活用する力を育てていきたいと考えています。基礎・基本の力を定着させるために、今まで同様、個に応じた指導や少人数指導等を取り入れて分かる授業を実現させていきます。また、活用する力をつけるために、様々な情報を読み取って自分の考えをもち、それを表現し、話し合ったり発表したりする学習展開やコミュニケーションを深める学習展開などさらなる指導法の充実を進めてまいります。
これらの指導法の手だてとしてICTの活用を推進していきます。さらには、今回のような学力調査の結果をみとる分析力とそれを具体的な授業改善に結び付けていく実践力をつけていくことも必要であると考えています。
◇学力向上の施策はどのようなものを行っているか。
先ずは、国の学力・学習状況調査を行ったところですが、本市では、都の学力調査、市独自の学力調査CRTを行い、授業改善プランを作成し、授業改善に努めています。
次に、全校に少人数指導、ティームティーチングの教員加配をつけ、一人一人に合わせた授業展開を行っているところです。具体的には小学校では、全ての学校で算数で実施しており、加えて理科で行っている学校もあります。中学校では、英語、数学、理科が中心となっています。
また、全校で、授業改善につながる研究テーマを設け、研究を推進しています。国や都、市の研究は14校あり、その全ての学校で研究発表を行い、その成果を市内の各学校に広めていただいています。
さらに全校で長期の休業日には1週間から10日程度の補習を実施し、基礎基本の定着にも努めています。
市制協力員などの人的な配置では、低学年で36人以上の学級に配置する学習指導補助員、教員指導補助者、学生ボランティア、インターシップなどを全校に配置し、児童・生徒の学習の支援をしています。
平成18年度からは、ICT活用教育推進室を設置し、わかる授業、魅力ある授業の実現に向けて授業改善を図っています。さらに、コンピュータを活用することで、児童・生徒の情報活用能力が高まることが大いに期待されているところです。
◆“いじめと不登校の問題”についての質問の答弁内容です。
◇いじめ(ネット上の)への対応について
最近、急速に増えているいじめに、ネット上のいじめがあります。
一般的にネット上いじめでは、クラスメートをからかうようなメールを回したり、クラスメートの恥ずかしい写真を携帯電話に撮ってメールを回すといったものが、あります。また、生徒が自分で開いているブログなどに、他のクラスメートがいやがらせを、するというケースも起こっています。なかなか表には見えないのですが、どの学校にも起こりうるという危機意識をもって取り組んでいます。市教委としましては、ネット上の掲示板やブログ、携帯メールなどによる中傷について子どもたちに考えさせ、ネット上のルールについて学ぶ情報安全教育を推進しています。先月は、「ネット上のトラブルの実態と対策」というテーマで教員研修を実施したところです。
しかし、このネット上のいじめを含むトラブルをなくしていくには、家庭との連携が重要となります。そのために、11月の日野市家庭教育学級研修会において、「インターネットの正しい活用方法について」を実施し、11月下旬には、市民会館で、「メディアとの付き合い方学習」というテーマで講演会を開催したところです。
今後も家庭教育学級や市P協と連携し、「いじめは許さない」姿勢で取り組んでまいります。
◇いじめ・不登校をなくすために、教師が児童・生徒と触れ合う時間は十分かをもっと確保できないか。
学校の現状として、授業終了後から規定の終業時間までの時間帯が優先して会議に当てられている傾向があります。会議の内容は、職員会議、校務分掌の会議、学年会、教科会、成績会議、校内研究の会議などです。どれも、教育活動には大きな意味をもっていますが、現実にはこれらの会議が多く、そのための書類作成もあり、ご指摘のように児童・生徒にかかわるためのゆとりが少なくなっています。この現状を改善し、教員の校務の効率化に大きな力となる可能性をもつものは、ICTです。
日野市では、昨年度、先生方に一人一台のコンピュータを配備し、校務支援システムを導入いたしました。校務の情報化は、最終的には子どもとのふれ合う時間を多く生み出すようにすることがねらいです。具体的には、校務システムの活用により、スケジュール、連絡事項、その他必要な情報が瞬時に行きわたり、会議の時間を大きく短縮することができます。
また、セキュリティが守られた中で成績処理も効率的にできます。ペーパーテストや日々の学習状況を記録しておくと、前もって設定しておいた評価基準に照らして、自動的に評定が出るしくみになっていますので、あいまいな評価ではなく、客観的で根拠のある評価となり、保護者への説明責任を果たすことにつながります。この評価は通知表の評定欄にも反映されます。所見欄も、学期末にあわてて記入するのではなく、校内のすべての先生方で、日頃から、一人一人の子どものよいところを見つけて記録しておける「ひのっ子宝箱」から反映されますので、今までより中身の濃い通知表になります。
この校務システムの中にある「ひのっ子宝箱」という機能についてですが、これは、一人一人の子どものよさや輝き、頑張ったことを校内の先生方みんなで入力することにより、その子の良さを共有し、ますます輝かせていくことを目的としています。
このメニューに入るには、成績処理と同じく校務支援システムを起動してなおかつICTセキュリティカードをかざさなければなりません。個人情報を扱うためのセキュリテーは万全にしています。校内の先生方は、このメニューに入って、該当の児童・生徒のカードを出し、見つけた良さを入力していきます。この日々の記入が、通知票などに反映するのです。このように「ひのっ子宝箱」は、自分の担当している児童・生徒だけでなく、校内の全てのこどもの良さを見ていくことで一人一人の子どもをより細やかに把握することができる仕組みになっています。
このように、日野市の校務支援システムは、校務を効率化して子ども達との触れ合う時間を生み出すとともに、一人一人の子ども達への理解をより深めていく役割をもっています。
◆議員の方が、毎日、ICT活用教育推進室のWebサイトをご覧になったり、先日、市民会館で開催した保護者向けの講演会に積極的に出席してくださったりしたことは、大変ありがたいことだと思っています。
小・中連携教育研究発表会参観者の感想
◆先月の30日に、大坂上中学校で、4校による小・中連携教育の研究発表会を行いました。
(研究発表会の様子は、当日、推進室から発信しています)
小・中連携教育(幼保・小・中連携教育)は、ICT活用教育、特別支援教育と並んで日野市の重点施策の一つです。
◆本日、大坂上中学校の校長先生に、研究発表会に参加していただいた方の感想を見せていただきました。
全国から集まってくださった先生方は、大変熱心に授業を参観され、発表を聞いて下さったようです。とてもありがたいことです。
いただいた感想の一部をご紹介します。 ( )は、記入していただいた所属校の校種です。
◇中学校の授業が確かにきめ細やかで、中学校の教師のイメージと違うものでした。2年間の先生方の努力がわかりました。(中学校)
◇教材研究がよくなされており、準備もよく、そして細かく指導されている授業で、大変得ることがありました。(中学校)
◇英語では、小学生と中学生が同じ教室で学ぶ場面を提示していただき、このような取り組みもあったかと参考になりました。
小・中学生の触れ合いが深まり、学びがつながっていくことの大切さを感じました。(小学校)
◇子どものよさを中学校で無にすることがないよう、さらに伸ばしていく工夫を考えて実践していきたいと思います。(中学校)
◇算数・理科部会の発表会で、教師の指導力のレベルアップについて話が聞けました。特に中学校教師がトークとチョークの授業から
変わったこと、図や表や、色のあるものの掲示をより多く使用するようになったこと、子どもよりの授業を心がけるようになったことなど、
実践者の声が一番真実であると実感しました。(小学校)
◇小学校から中学校への系統性、連続性を授業交流でしっかりつないでいることに大きな感銘を受けました。
学力向上が生活指導面、食育面ともつながっていること、つまり学力がこころとからだの育成に支えられていること、学校、PTA、家庭
としっかりつながっていることに感心しました。(中学校)
◇教職員が長いスパンで子どもたちを理解しながら指導にあたることは、子どもたちはもとより、教職員の成長につながったことと思います。
私の勤務校も3つの小学校が一つの中学校へ進学していますので、大変身近なものに感じることができました。(小学校)
ICTに関連して、次のような感想もいただきました。
◇発表会において4校の掲示板でのやりとりの話を聞き、先進校だなと感じました。
もう少し早く知っていれば、私たちの発表にも生かされたのにと思いました。(中学校)
◇小・中の先生がICTを使い、学び合ったという、日野市のよいところをまねしたいと思います。
◇小・中で共通の掲示板でのやりとりをしたことをお聞きし、当市でも早速実践したいと思いました。
当市は、光ケーブルで小・中の本分校が平成18年に結ばれ、今年度は来月に教員全員にノートパソコンとメールアドレスを貸与する
ところです。市のサーバーにぜひ、中学校区の共通フォルダを作りたいと思います。(教育委員会)
研究発表会に先立って、いくつかの県から大坂上中学校へ視察訪問がありました。
その感想にも、ICTについて触れていただいています。
◇「・・・・教員一人一人にコンピュータが配当された上でのICT実践において、教職員の多忙感克服のための見直しの手本として、
大変刺激的な内容でした・・・」
師走の雨あがり
昼過ぎになってほんのり太陽が顔を出し、濡れた落ち葉をあたためていました。
廊下もセキュリティチェック
学校側の案内で校舎内のあらゆるところをチェックして各学校の現在の情報セキュリティにおける運用状況を確認し、現場指導を行いました。
現在、専門家にその結果をまとめていただいています。
職員室やコンピュータ室でのチェック
昇降口から廊下までチェック
学校だけでなく、市役所庁内も同じです。
情報セキュリティの内部監査を受けています。
会議室への通路になっている推進室の前の廊下には、交換便の棚が置かれていました。
交換便とは、学校と市役所との紙文書の郵便みたいなものです。
(・・・今後はペーパーレス化により、やりとりする文書は少なくなってくると思いますが・・・)
その交換便の棚は、セキュリティ上、場所が移されました。
何もなくなった推進室前の廊下。 | 部屋の中へ大移動。 |
学校でも置き場所を変更した方がよいと思われるものがいくつか指摘されています・・・
晩秋の紅葉が輝く中での音楽会
今日から師走ですが、昼間は、柔らかな日ざしの中、暖かさを感じます。
◆今日は、市民会館大ホールで第14回日野市公立小学校交流音楽会が開催されています。
午前と午後に分かれて小学校18校全校が参加しています。
多くの保護者の方が聴いてくださっています。
◆音楽会が行われている市民会館前の広場は、晩秋の紅葉が輝いています。
ここでは、来週の木曜日からイルミネーションイベントが行われます。
市民の方々が作製したイルミネーションが展示されることになっています。
いよいよ冬が近づいています・・・
◆音楽会の終盤は、統合でこれが最後の参加となった三沢台小、百草台小と続き、素敵な歌声を聴かせてくれました。
↑百草台小の歌声(関係者に特別に許可を得て撮影させていただきました)