日誌

大人が真剣に働く姿から学ぶ

6年生は卒業まで、あと4か月あまりとなりました。

この6年間で学んだことを自分の将来のどのようにつなげていくか、中学生になる前にしっかりと考えておくことが大事です。

6年生は、総合的な学習に時間に「自分を見つめて」として、自分の目標となる職業調べなどを進めています。

そこで、今日の1時間目は、保護者の方や地域で働いていらっしゃる方々4名をお招きして、「働く」ということについて語っていただく時間を設けました。

地域の弁護士の方です。

日常の様々な出来事に法律が関わっており、法的な面から困っている方々を支援する仕事であるとの説明がありました。

弁護士の方「罪を犯した人、人生のピンチを迎えた人など、重い荷物を背負った方の荷物を少し持ち、負担を軽くしたいと考えています。私が何らかの手助けをして、その方が再度、自分で人生を踏み出せるようになったとき、やりがいを感じます。」

大変、深いお話です。

赤ちゃんや身寄りのない方など、法的な弱者の方を法律面から救うことができるのが弁護士の仕事であると力説されていました。

どんな悪いことをした人でも、赤ちゃんの時から悪い人だったわけではなく、様々な背景からそうなっているのであり、今後の人生のことも考えながら弁護しているのだという思いも語っていただきました。

地域で鰻店を経営されている方です。

今日の講話のためにスライドを準備していただき、分かりやすくお話しいただきました。

柔らかそうに見える鰻も、串にさすときは相当な力が必要なのだそうです。

1つ1つの作業に何年も修行が必要であり、焼き入れは一生かかって追求する技術とのことでした。

仕事内容は、「お客様のおなかと心を満たすこと。お金を稼ぎ、働いている人の心を満たすこと」とのことです。

経営者としての深い思いが伝わります。

鰻の血には毒があり、手に小さなケガがあると、そこから血が入り、手が腫れ上がってしまうこともあるのだそうです。

6年生には、何事にも全力で取り組むことを力説されていました。

保護者である学校支援ボランティアコーディネーターの方です。

幼稚園、保育園で勤務された経験から、幼稚園の先生、保育士の仕事についてお話いただきました。

幼稚園、保育園、認定こども園の違いなどについても丁寧に説明していただきました。

自作のペープサートを持って来ていただいたり、パネルシアターの披露もしていただいたりしました。

こうした手作りの物を器用に作成することはなかなか小学校の教員ではできないことです。

将来、幼稚園の先生、保育士の仕事に就きたいと考えている子もおり、真剣に説明を聞き、メモをとっていました。

学校近隣の保育園の園長先生です。

0歳から小学校入学前の乳児、幼児を預かっているということで、それぞれの年齢での保育の具体例をいろいろ紹介していただきました。

6年生の中には、当該保育園を卒園した子もいます。

園長先生「赤ちゃんのときには、なかなか寝てくれなくて・・・」

当時のエピソードが語られ、本人は赤くなり、周りの子は笑顔に包まれました。

もう10年以上前のことですが、園長先生は、昨日のことのように話してくださいます。

園児への愛情を感じます。

名指しされた本人も、今でも、当該保育園で小さい子の面倒を見るボランティアをしているのだとか。

すてきなお話です。

園長先生は、講話終了後、1年生の教室に立ち寄り、卒園児の近況について担任と情報交換をされていました。

思わぬ形での保小連携になっています。

 

6年生にとって、自分の親以外の方の仕事の話を伺うことは大変貴重な機会になったと思います。

校長や担任にとっても、他業種の方の話を伺うことにより、自分の仕事の向き合い方について考えることのできる有意義な時間になりました。

本校の6年生のために素晴らしいお話をいただき、ありがとうございました。

明日も別の方々においでいただき、お話をいただく予定です。

また、今回の講話の橋渡しをしていただいた日野市社会福祉協議会の皆様にも御礼申し上げます。【校長】