日誌

連音リベンジ音楽会

1週間前の11/28(金)、市の連合音楽会が開催されました。

煉瓦ホールのステージに立ち、張り詰めた緊張感の中、次々と合唱・合奏を披露していく6年生たち。

しかし、その中に本校の6年生たちの姿はありません。

先週の11/27、28はインフルエンザ罹患の児童数の増加から、6年生の2学級で学級閉鎖を行い、連合音楽会への不参加を決めたからです。

学級閉鎖の判断は、校長にとって、とても重いものです。

単純に欠席者数だけで判断するわけではなく、増加率、登校している児童の健康状況などを含め、総合的に検討します。

今回のように、「絶対に変更できない行事」などがあると、小学校生活の思い出に関わりますから、さらに判断が難しくなります。

しかし、感染拡大を防ぐことが学級閉鎖の目的であり、連合音楽会に無理に参加して、他校の児童への感染が広がるおそれがあることも考えていかなければなりません。

学校医の先生とも相談しつつ、悩みに悩んで学級閉鎖及び連合音楽会不参加の決断に至ったわけです。

学校を代表して、本校の6年生のいない連合音楽会に参加してきましたが、想像以上に虚無感がありました。

「この判断でよかったのか。」という思いも率直にあり、罹患していない元気な6年生たちに申し訳ない気持ちにもなりました。

そんな思いをもちながら学校に戻ると、音楽専科や6年生の学年主任の教員が校長に相談をしてきました。

「参加できなかった6年生のために、校内で全校児童参加による音楽会を開催できないか。」

ということです。

この時点で、本校は22学級中8学級が閉鎖状態にありました。

校長として、再度の感染拡大につながりかねない校内音楽会の開催の判断はまたも難しいものになりましたが、「子供たちがつくる学校プロジェクト」を貫いている本校、これまでの5か月間の練習で「つくり上げてきた」合唱・合奏の機会を設けないことは、6年生たちのモチベーションを大きく下げることになってしまいます。

そこで、感染状況の改善が認められることを条件に「連音リベンジ音楽会」を開催することにしました。

現在も4年生の1学級が閉鎖している状況ですが、学校全体としては、大幅にインフルエンザの罹患による欠席児童が減少し、改善傾向にあります。

そこで、予定どおり開催することにしました。

この「連音リベンジ音楽会」は1時間目の始まる前の朝の時間に行いました。

6年生の演奏を聴こうと続々と体育館に集まってくる他学年の子供たち。

6年生の勇姿を多くの方にご覧いただきたいと、潤徳ファンの皆様にもお声掛けさせていただきましたが、開演前から多くの皆様にお集まりいただきました。

6年生を応援いただき、感謝申し上げます。

「子供たちがつくる学校プロジェクト」ですから、連合音楽会実行委員の子供たちが「はじめの言葉」、「終わりの言葉」を担当します。

まずは、合唱「小さな勇気」の披露です。

先日の「MJリターンズ!」の盛り上がりと違い、水を打ったような静けさの中、6年生の合唱に耳を傾ける他学年の子供たち。

潤徳ファンの皆様も見守ってくださっています。

続いて、合奏「あの夏へ」です。

自分の担当楽器を一生懸命演奏する6年生たち。

映画「千と千尋の神隠し」で使われている曲ですから、聴いている他学年の子たちにとってもなじみのある曲です。

本校は700名近くの大きな規模の学校であり、多くの潤徳ファンの皆様にもお越しいただいたことから、実は連合音楽会本番より観客の人数は多いのです。

ですから、演奏している6年生にとっても、それなりの緊張感はあったと思います。

努力したことは、それを発揮する場がないとなかなか報われません。

今回の「連音リベンジ音楽会」が6年生にとってその場になってほしいと思います。

 

本校では、11月の6年生の保護者会前に連合音楽会に向けた「壮行会」扱いで演奏会を行っていますが、全校児童向けの生演奏を行うことはありませんでした。

ですから、来年、連合音楽会に参加する5年生をはじめ、下級生たちにとっては大きな刺激になったことと思います。

連合音楽会には参加できませんでしたが、下級生にその存在の大きさをしっかり見せた6年生たちです。【校長】