過去の推進室情報 2007年

2007年11月の記事一覧

三沢中学校集中研修

昨日、三沢中学校のICT導入活用集中研修会にお邪魔しました。
三沢中学校のICT導入活用期間(メディアコーディネータの3週間派遣)は今週から始まっています。
大規模の学校ですので、先生の数も40人以上です。どうしたら効果的なICT活用ができるか・・・ということで、先週から研究主任の先生が
この研修会の企画をされてきました。
ポイントは「実際の授業をイメージすること」。分科会の会場はすべて教室(体育館)で、授業を想定して行いました。

研修会は次のような流れで行われました。
・まずは全体会で、コンピュータ室に集合。時間通り1時半ぴったりに開始されました。てきぱき行動される先生方です。
 ここでは、研修会のねらいと、3時からスタディノートで研修の成果をまとめてもらうことが伝えられました。
・それぞれの分科会に参加。授業でどのように活用するか、それぞれの先生が構想を練りながら実習されていました。
・3時に再びコンピュータ室に集合。すぐに、スタディノートに授業案を書き込みます。そしてマップ上に掲示して意見交換・・・
2時間にわたる内容の濃い研修会でした。

これから3週間、メディアコーディネータにどんどんサポートを頼んで、授業でICTを活用していただきたいと思います。



勢揃いしたICTサポートスタッフソフト活用分科会(数学)




デジタル教科書活用分科会(英語)デジタル教科書活用分科会(国語)




スポーツミラー活用分科会(体育)e-黒板活用分科会




書画カメラ活用分科会スタディノートを活用した研修のまとめ




授業案をマップ上に掲示・意見交換

日野市の取組が全国の参考に

山形市教育委員会からの依頼で、本日と明日の2日間、市内の東光寺小学校と夢が丘小学校のICT活用教育の様子を視察していただいています。

また、本日、福岡県のある市の教育委員会より問い合わせがありました。
ちょうど今、来年度の予算編成の時期です。ICT環境の予算化についての相談でした。
授業用のICT環境を優先すべきか、それとも校務の情報化(教員一人一台のコンピュータと校務支援システムの導入)を優先すべきか・・・
といった相談です。どちらも必要なICT環境で、限られた予算の中での究極の選択のようです。


一方、本日午前中、都内の区議会議員の方が、推進室にお見えになりました。
区のICT環境を整備するための参考として、推進室設立の経緯や、日野市の取組について熱心にお尋ねになりました。
ICT環境は、まだまだ全国でも最低レベルの東京都ですが、動き始めた区市が出てきました。


教育の情報化の意義を理解し、少しでも多くの自治体が、可能な限りICT環境の整備に着手し、日本のICT活用教育が推進されることを期待したいと思います。
そのために、日野市の取組が参考にされるにはうれしいことです。

第三幼稚園学校課訪問

◆本日、第三幼稚園の学校課訪問を行いました。
本園は、先月、東京都教育委員会が開催した東京都教育実践発表会で、「開かれた幼稚園づくりをめざしてー地域で育む子どもー」
というテーマで、“保護者からの評価を指導計画改善に生かす園運営、地域の教育力を生かした保育実践、私立保育園との交流活動、
保育カウンセラーによる地域の保護者の子育て支援”について発表しました。

◆幼稚園教育は、幼児の発達に即した主体的な活動としての遊びを通した総合的な指導を行います。
これが、「生きる力」の基礎となり、小学校以降の学校教育全体の基礎を培うことにつながっていきます。
本日の訪問では、幼児が友達とかかわりながら遊びをふくらませていけるように、また、葛藤を乗り越えていけるように、教師がしっかりと子ども達を見つめ、必要に応じてさりげなく援助を行うなどの工夫が見られました。



4歳児うさぎ組。参観者の参事は、子ども達に大歓迎を受けました。すぐに遊びの仲間入り・・・妖精ごっこで魔法をかけられ、お姫様になった担任。そのまま、回転すしのお店にお客さんとして参加。一人何役もこなします。




ごっこ遊びの合間に、手作り楽器遊び。同じ楽器の音を合わせます。5歳児のらいおん組。ダンボールで作った忍者屋敷と海賊船。別々の遊びだったものが、電話を作って交流を始め、合同の遊びとなりました。




誰をねらうか、きわどい判断。先生も一緒に遊びながらルールを考えさせます。砂場でトラブル発生。大事なトンネルが壊されている・・・どうしたらいいか、解決策を考えています。




春にきれいな花が咲きますように・・・願いを込めて、チューリップ、スイセン、クロッカスの球根を植えました。「ここは夏場、子ども達の憩いの場なんです。ザリガニつりにおままごと。庶務課業務サポート係の方と用務主事さんのおかげでウッドデッキも新しくなりました。」と井上園長先生。




協議会は、映像を見ながら保育を振り返りました。

第三幼稚園は、日野第一小学校のすぐ隣にあります。
小学校の各学年とそれぞれに交流を行っています。
今後は幼・小連携教育の立場で、さらに深い連携を図りたいという幼稚園の先生の声を聞かせていただきました。


「七生中のICTの向上に尽くしてくださってありがとう」

明日から三沢中学校で3週間のICT導入活用期間が始まります。
市内8校の中学校のうち、すでに5校が終了しました。
メディアコーディネータを派遣しているのは、日野一中と大坂上中と合わせて3校になります。

以下、先週まで3週間、七生中学校に行っていたメディアコーディネータの感想です。

◇私が最初に一番力を入れたことは、授業前の環境整備です。
 新しく導入された機器はどんな種類があるのか、どんな使い方ができるのか、そして機器が学校のどこにあり、どんな管理をしていく
 のが七生中の先生方にとってよいのか、自分なりに考え整備しました。
 最初は、「機器はいったいどこにあるの?」という質問が、「ナンバー○のセットを今日授業で使いたいから借りますね」
 というものに変わっていきました。
 テプラ(シール製造機)で各セットすべてにナンバー付けをしたり、どのアダプタかを明確にしたり、いらないもの(説明書やコードなど)
 をまとめて片付けるなどした結果、多くの先生方に使っていただけるようになりました。

◇先生方はICT機器の使い方を知ると、どんどんご自身で使いこなしていかれました。
 特に、体育の先生は、マット運動や、跳び箱運動の授業で日野市では新しい「スポーツミラー」の実践をされました。
 これまでも市内の他校では、ビデオカメラとPCをつなぎ、生徒の映像を遅延させて振り返りに活用していたのですが、七生中では、
 さらにスポーツミラー独自の機能を上手に活用し、9分割の静止画像に加工されていました。
 これにより、生徒一人一人に根拠をもって説得力ある指導をされていたのが印象的でした。
 「マット運動や跳び箱運動では特に効果があるね。生徒のためになるよ」とおっしゃっていました。

  

◇道徳の授業では先生方が書画カメラを上手に活用されていました。
 3学年は全クラスで道徳の時間に、生徒が調査した「良い記事」「悪い記事」を全体で発表するという授業を行いました。
 前日に全員分の記事やコメントを書画カメラのスキャナ機能でPCに保存しておきました。
 当日のことを考え、順番に画像を保存しました。
 当日の発表会はスムーズに行われ、準備のための余計な時間を省き、発表内容に時間をかけることが可能になりました。
 書画カメラは本来、その場で生徒や教師のプリント等を投影させることに適していますが、事前準備にも効果的だと思いました。
    

◇授業はもちろん、校務分掌の文書作成や、学級だより作成など、ICTを使う場面はいくらでもあります。
 多くの先生方が私を頼って「教えて下さい」と声をかけて下さるようになりました。
 最終日が近づくにつれて、先生方から「もう終わりなの?」「また教えに来てくださいね」と声をかけていただきました。
 また、派遣最終日には、校長先生から「七生中のICTの向上に尽くしてくださってありがとう」と言われ、とてもうれしく思いました。
 自分自身が一番勉強させていただいたのですが、少しでもお役に立てたなら良かったな、とほっとしました。
    
メディアコーディネータが授業支援している様子を、七生中の先生が撮影してくださいました。

秋真っ盛り



夕日を浴びた市役所前の桜並木。
はらはらと落ち葉が舞い散っています。
16時半過ぎの西の空。つかの間の空のキャンパス。あっという間に暗くなります。

ただ今、日野は秋真っ盛り。
今週の金曜日から2日間(23日、24日)、昨年から晩秋の高幡不動で始まった「たかはたもみじ灯路」が始まります。

市民評価の結果から

平成19年度行政評価システムの市民評価の結果が、「広報ひの」で公表されました。
 (*市民評価については、この推進室長だよりで9月4日、10月10日にも発信しております)
市民評価の意見として、良い評価を受けた事業、厳しい評価受けた事業の一部が掲載されています。
平成18年度に実施した70の事業について、夏から秋にかけて市民評価委員の方が生活者の視点で評価した結果です。
良い評価を受けた事業としては、次の事業が以下のように紹介されています。

◎情報セキュリティ事業
  外部評価も高いことから、客観的に見ても評価できる。しかし、情報漏えいは予想外のことから発生することがあるため、
  油断することなく繰り返し見直しを行う。
◎小学校ICT教育環境整備事業
  問題解決能力とコミュニケーション能力を高めるため進めていかなければならない。研修等で教員のレベルアップを図る。

市民評価については、事前に説明する場を充分に設ける必要があると痛感しました。
ICT活用教育については、今回、特別に、ヒアリング後に改めて勉強会の場を設けていただいたことはありがたいことでした。
情報システム課が中心となって市の情報セキュリティの高さを保っていること、そして、教育委員会が重点に置いて進めているICT活用教育の環境整備の重要性については理解をいただいてうれしく思います。
さらに、教員のICT活用指導力を高めるための研修やメディアコーディネータ制度が成果をあげるよう、また、リーダーシップを発揮してがんばっている管理職や日々努力している教員のがんばりが伝わり、市民の方に理解してもらえるよう、推進室はこれからも学校を支えていきたいと考えています。

11月29日夜は市民会館へ!

昨日発表された文部科学省の問題行動調査結果から、ネット上のいじめが増えていることが話題になりました。
子どもたちは今、危険にさらされています。知らない間に被害者、そして加害者にもなっています。
この問題は、家庭と学校とが一緒に考えていかなければならない大きな問題です。

11月29日(木)、午後6時半より日野市民会館大ホールで開催される情報安全教育の講演会には、
お勤め帰りの保護者の方々やお勤め帰りの先生方にも、たくさん集まっていただきたいと考えています。
  ☆講師:独立行政法人メディア教育開発センター 堀田龍也先生
  ☆演題:学校と家庭で取り組む「メディアとのつき合い方学習」

11月15日発行の「広報ひの」に、情報安全教育の講演会のお知らせを掲載していただきました。
日野市の日野市オフィシャルサイトのトップページ(トピックス)にも掲載していただきました。
      日野市オフィシャルサイトはこちらをクリックしてください⇒http://www.city.hino.lg.jp/

市内の小・中学校には、保護者の方へミニポスターを配布していただきました。
このミニポスターは、推進室Webサイトの左端に表示されている資料メニューからもダウンロードできます。

全学級同時に研究授業

ICT活用教育のモデル校である平山中学校と日野第三中学校では、ICTを活用した授業実践が着々と進んでいます。先日は、日野第三中学校で、全学級がICTを活用した授業を公開するといった校内研修会が開かれました。


第1学年理科「音による不思議な世界」 
ICT活用指導力Bー3 Cー4
音さの音を聞き、波形の変わる画面を
見ながら、振幅や振動数と音の関係を
見つけています。
第1学年英語「三人称・単数の疑問文」  ICT活用指導力Aー3 Bー3
デジタル教科書と自作教材を提示して、生徒の理解を深めています。




第2学年国語「古典に親しむ・扇の的」  
ICT活用指導力Bー1・3
デジタル教科書で音読を練習し、
自作資料を提示してポイントを
押さえています。
第2学年技術「情報モラル」         ICT活用指導力D-2・3
Netモラルのコンテンツを活用して、ネット上で情報が広がる仕組みを理解しています。




第2学年技術「情報モラル」         ICT活用指導力D-2・3
Netモラルのコンテンツを活用して、
ネット上で情報が広がる仕組みを理解しています。
第3学年数学「三角形の相似条件」    ICT活用指導力A-1 B-1
プリントを拡大して答え合わせをしています。




第3学年英語「関係代名詞の導入」    ICT活用指導力A-1 B-1
「クロスワードパズル」のプリントを解く
ためのヒントが少しずつ提示されていきます。
全体協議会の後、1月の研究発表会に向けて、東原先生よりアドバイスをいただきました。

*シャッターチャンスを逃しましたが、他にもICTを活用した授業がありました。
 第1学年社会「室町時代の文化」 ICT活用指導力Aー3 Bー1・3
 Google Earth で位置や地形を確認し、資料集の写真を拡大して提示していました。

 

東原先生には、日野第三中学校でのご指導の後、モデル校の日野第三小学校にもお寄りいただき、ここでもアドバイスをいただきました。

特別支援学級でのICT活用

ICT活用のモデル校として「国語科におけるICTの活用」について研究している日野第三小学校の研究授業にお邪魔しました。

◆本日の研究授業はひばり学級2・3組(第4・5・6学年)の国語の授業です。
  『クッキングブックを作ろう!~スウィートポテト~』 ICT活用指導力 B-2・3
 スウィートポテト作りを体験した子ども達が、その体験を振り返って順序よく説明する文章を書く学習です。
 7人の子ども達の個別指導計画に基づいた個別の評価規準が示されており、用意されたワークシートも子どもによって違います。
 (写真の入っているもの、ないもの。記入欄はマス目になっているもの、横線になっているもの等)



大きく拡大された写真を見て
体験を振り返る
実物投影機でワークシートの
書き方を説明




個に応じた視覚的なワークシート子どもの作品を提示してよさを確認




次々に出される友達の良いところを
見つけた意見
「次の時間は・・・」

◆協議会は、国語のねらいは達成できたか、ICTの活用はどうかという2つの視点から話し合われました。

ICTの活用が、ねらいの達成につながったという意見が圧倒的でした。

  
活発な意見交換が行われました。
本時の授業でのICT効果を再確認しました。


特別支援学級での視覚的な授業は、子ども達の理解を助け、自ら学ぼうとする意欲を高めました。
ただ見せるだけではなく、そこから教師がどのように働きかけていくかがポイントです。
タイミングも重要です。
 
◆最後に、ICTを活用した個別指導について、スーパーインタラクティブスクール(小学校国語)を体験し、吟味しました。

「この教材は、ひばり学級でも使えそう・・・」

これから伸びていく若い力

本日、授業力向上研修?(2・3年次教員研修)の研究授業が南平小学校で行われました。

第4学年理科「温度を変えて、かさの変化を調べよう(金属)」 ICT活用指導力B-3



実験方法を提示しわかりやすく説明。実験中も注意事項を提示。




実験で使用している道具は身近な素材(かまぼこ板、くぎ、十円玉)で作った自作教材。

協議会では、「重点5項目リフレクションシート」にそって、授業者の授業改善の手立てとその具体案について、授業を振り返りながら
相互評価を行いました。
この手法を用いた授業研究の研修会は今年で4年目になります。
ICTの活用については、提示することにより余計な説明が省けた、児童が実験に取り組む時間をより多く確保できた、と評価されました。
授業者の先生は校内でも積極的にICTを活用した授業を提案されている先生です。
一方、学習課題の明確化、児童同士の学び合い等については課題が残りました。


教師になって2・3年目、仲間同士で自分たちの力を磨き、これからぐんぐんと授業力を身につけて成長していく先生方です。
どの先生も最後まで目を輝かせて研修会に参加されていました。若い力に頼もしさも感じました。



協議会で出された意見もすばやく提示。
協議会をより効率的に運営していくため
のICT活用。
授業の振り返りはデジカメ画像、あるいはビデオを活用し、事実に基づいて・・・




科学的な見方や考え方を養うためには、予想や結果の解釈の場面で討論の場が必要。

先週の7日、文部科学省より、中教審教育課程部会におけるこれまでの審議のまとめが発表されました。
来年3月末までに告示される予定の新学習指導要領の改訂で、教育内容に関する主な改善事項の一つとして
科学技術の土台である「理数教育の充実」があげられています。
「理科が楽しい」と感じる子ども達を育てるには、それを教える先生方も、理科を楽しいと感じていなければ無理な話です。
理科好きの先生を増やしたいと思います。
本日の協議会の最後に、2・3年次の若い先生方へ、ノーベル賞を受賞されたお二人の博士の名言を紹介しました。


★小柴昌俊博士の言葉
  「理科はね、自分でやってみると とてもとても楽しいものですよ。」
★田中耕一博士の言葉
  「どうして?なぜ?と思ったこと しらべてごらん!自分でネ!おもしろいこと見つかるよ!」