2007年12月の記事一覧
心強い他部課との連携
↑ 昨日、推進室で開かれた会議の様子です。
平成21年度から使用する七生緑小(三沢台小と百草台小の統合により、来年度から開校する学校)の新校舎の校内LAN構築の会議です。
どうしたら性能のよいものができるか、コスト面ではどうか、図面を見ながら推進室と情報システム課、庶務課のメンバーで知恵を出し合っています。
昨日は、この会議に、業者の方の専門的な情報も提供してもらい、話し合いが行われました。
推進室では随時、教育委員会内の他課、また情報システム課をはじめとする他部局との連携を図っています。
日野市のICT活用教育は、市役所の多くの課によって支えられています。
心強い日野市ICTサポートスタッフ
「どうも今朝は変です。何度やってもネットワークがつながりません・・・」「昨日までは異常なかったのに、今日はICTセキュリティカードをかざしてもうまくログインできなくなっています・・・」学校から推進室に寄せられる緊急SOSを受け、職員とすばやく学校に駆けつけます。機器の点検・交換をして解決・・・。
いよいよ学期末の成績処理のピークを迎えました。中学校では進路資料の作成もあります。学校からは頻繁に問い合わせの電話がかかってきます。校務支援システムがうまく運用されるよう、張りつめた日々です。この時期、万が一に備えて、システム開発者が推進室に常駐しています。
「市を揚げての一大事であるICT活用教育にかかわれることを誇りに思います。」
「日野市のICT活用教育を、先生方と一緒に進めていけることに、やりがいを感じています。」
日野市のICT活用教育にかかわる企業(契約業者)の方々は、こう語ってくださいました。
心強い日野市ICTサポートスタッフです。
日野市のICT活用教育は、熱意のあるスタッフに支えられています。
お互いの知恵を出し合って、様々な課題解決を図っています。
企業と推進室の連携は、他地区に誇るものです。
情報セキュリティ内部監査
先日、市内の学校で、情報セキュリティを専門とする会社の人(専門家)による「情報セキュリティの現場指導」を実施し、
現在の情報セキュリティにおける運用状況の確認・現場指導を行いました。
市役所も同じです。
推進室は、本日午前中に、日野市情報セキュリティポリシーに基づく定期的な内部監査を受けました。
監査終了後、監査員から、次のようなコメントをいただきました。
「ICT活用教育推進室は、事務スペース内に独自の標語を掲出するなど、ほかの課とは “一味違う”工夫をしているな、という感想をもちました。
今後も、日野市情報セキュリティポリシーをしっかり守ってください。
また、 市内の小中学校における学校情報セキュリティポリシーも、さらにしっかり運用されるよう、指導してください。
期待しています。 」
今日のメディアコーディネータ
引き続いて各中学校からは、メディアコーディネータの派遣要請が多くかかっています。
3週間派遣中に先生と一緒に授業計画をたて、12月の授業実施時に支援することを約束したケースも多くあるようです。
◆日野第二中学校授業支援 第3学年国語 「小論文ーコンピュータやインターネットに、早いうちから触れておいた方が良いという意見にどう考えるかー」 ICT活用指導力C-3 メディアコーディネータは、事前の打ち合わせに基づいて、生徒がスタディノートに自分の意見をまとめ、データベースに入れる学習活動の支援を行いました。データベースは、「賛成」「反対」のベン図で表されています。
◆日野第四中学校授業事前計画・準備支援 第2学年国語 「枕草子」
ICT活用指導力A-1、B-3 今週末にデジタル教科書を活用した授業を実践するための事前の打ち合わせを行いました。
◆推進室での仕事?・・・ICT活用NEWSの 編集及び、ひのっ子開発委員会の 先生方用のマニュアル作成を行っています。 | ◆推進室での仕事?・・・講演会のビデオの編集を行い、各学校に貸し出せるように準備を行っています。講演概略もまとめています。 |
◆大坂上中学校プレゼン打ち合わせ 1月29日(火)に、東京都教育委員会が開催するICT活用実践フォーラムに、報告者兼シンポジストとして日野市の代表で参加していただくため報告内容の打ち合わせを行いました(室長に同行)。 |
★日野第二中の国語科の授業支援を終えて、メディアコーディネータは大変感動して推進室にもどってきました。
「先生の指導により、生徒の小論文の内容は自分の予想以上に高いものでした。良い作品がたくさんできそうです。
次時は、生徒同士で作品を推敲し合う活動が予定されていますが、その後に、お互いの意見をじっくり読み合って、
内容面での意見交換ができれば最高だと思います。そのことを、次回先生に提案してみようと思います。」
★日野第四中の国語科の授業事前計画・準備支援を終えて、メディアコーディネータは、とてもうれしそうに戻ってきました。
「先生は、「これが最初の古典の授業になるから、導入で興味をもってもらいたいんだ。」とおっしゃっていました。
そこで、デジタル教科書の機能を確認しながら2人で検討した結果、今回は音読の練習を前半部分で行わせ、後半は、
紙のワークシートを用いた学習を行わせることになりました。
先生は、特に前半の音読に重きをおかれていて、「(デジタル教科書の)朗読と、生徒の音読を交互に、テンポよく進めて
いけると思うんだよね」とおっしゃっていました。
打ち合わせの最後には、「なんだか上手くできそうな気がするよ。」と笑顔でおっしゃってくださいました。」
文部科学省の会議に出席してきました
検討会構成員には、日野市の教員研修でご指導いただいた先生も何人かいらっしゃいました。
また、傍聴席には、日野市を支えてくださっている企業の方もいらっしゃいました。
多くの方から励ましの言葉をいただきました。
市長の所信表明にある「日本一を目指した学校ICT活用教育の充実」の実現に向けて、努力していかなければいけないと、
改めて感じました。
CMSによる学校Webサイトの仕組み―1周年記念記事―
第3回も、昨日につづき、東原先生の原稿をそのまま、掲載します。なお、図は森下孟さんによるものです。
CMS(Content Management System)とは、Webページを構成する文字、写真、レイアウトや配色などのデザイン情報を、サーバのデータベースで保存・管理し、それらを合成してWebページを構築する仕組みです。本サイトでは、CMSのひとつであるXoops(ズープス)を使っています。Webページ作成の仕組みは次の通りです。
まず、入力用Webページを開き、入力欄に文字を入力し、配置、大きさ、色を指定します。イメージボタンを使って写真や図を配置することもできます。登録ボタンをクリックすると、これらの情報はサーバのデータベースに送られ保存されます。
誰かによってそのWebページが呼び出されると、データベースに保存されていた文字や写真などの部品は、デザイン情報により合成され、美しいWebページとなってサーバから閲覧者のコンピュータに送信され画面に表示されます。このとき、サーバではXoopsのモジュールと呼ばれる一種のプログラムが働きます。モジュールには、カレンダー、掲示板、日記帳、アルバムなど、Webページを構成する様々なものが用意されています。
大きな特徴は、Webページの作成と登録、そして修正がWebページ上でできることです。特別なソフトはいりません。操作と管理が簡単になります。電子メールを書いて送信する操作ができる人なら、Webページを作成できるのです。
CMSを利用すると、このように操作が簡単ですから、技術的な得意・不得意ではなく、時間の在る無しでもなく、発信したい内容があるか否かが、その更新率を決定する要因となります。
日野市の学校WebサイトはCMS-1周年記念記事-
以下、東原先生からいただいた原稿をそのまま掲載させていただきます。
平成18年度のICT活用研究委員会にて、河野委員長から学校Webサイトの改善に関する検討を進めることが提案され、その具体化を検討することになりました。
学校Webサイトの構築の方法は、一般に次のように進化してきました。
第1期
Htmlと呼ばれる、Webページ作成専用言語を用いてプログラムし、完成したファイル群をftpと呼ばれるファイル送信機能を使ってサーバに登録する。
第2期
Webページ作成ツール(ホームページビルダーなど)を用いて作成し、完成したファイル群をftpと呼ばれるファイル送信機能を使ってサーバに登録する。作成ツールによっては、あらかじめ設定しておけば、ftpを意識することなく完成したWebページ用ファイル群をサーバに送信できるようになっているものもある。
第3期
CMS(Content Management System)と呼ばれる仕組みをサーバ側に用意し、Webページ上で入力して、Webページを作成する。この場合には、ftpを必要としない。
そこで、日野市も第3期のCMSの方式にすることの検討が開始されました。専門的知識を要する内容なので、その検討は信州大学の東原が担当することになりました。信州大学教育学部では、すでに5種類のCMSを試行しており、Xoopsが有力な候補として絞られてきました。市販のCMSを採用するのか、Xoopsを採用するのかを判断する段階を迎え、それぞれを採用した場合に必要となる経費を調査することになりました。また、Xoopsを採用した場合、本当に学校で使いこなせるのかを調査する必要がありました。Xoopsの場合には、初期構築を誰が行うのかも問題でした。
Xoopsで大丈夫そうか否かは、つくば市教育委員会の指導主事の吉田浩先生とITスタッフの株木啓子さんの親切な解説と実績が物語ってくれました。
しかし、Xoopsによる初期構築を全面的に業者さんに委託すると莫大な経費が必要となることが判明し、市販CMSの費用とほぼ同額であることも明らかになってきました。
ちょうどそのころ、東原は日本科学教育学会のWebサイトをXoopsで構築する作業を行っていました。その手助けは信州大学教育学部4年の森下孟君がやっていました。そこで、日野市がXoopsを採用することになった場合には、学校Webサイトの構築は、東原研究室で全面的にサポートすることに決心しました。
学校Webサイトに必要な最適なモジュールの選択とその設定は森下君が担当し、まず雛形サイトを作成しそれを複製して他の学校Webサイトを構築するという方法のアイディアの創出、レイアウトなど初期テーマの決定と学校の要望を明確にするためのヒアリングシートの設計、市内の学校へどのように普及していくのかの戦略の企画案作成は東原が当たりました。
ここに、モデル校からスタートし、校長先生から発信を開始するという日野市公立学校のWebサイト構築と運用の方式が産声をあげたのでした。雛形からの複製はレンタルサーバ業者さんに、各校サイトのモジュールの初期設定は森下君が、学校ごとのロゴの作成・配色やレイアウトは日野市のメディアコーディネータに担当してもらうことにしました。
Webページ発信に関するポリシーの策定は日野市教育委員会と情報システム課が、発信者へのIDの発行の取り決め、個人情報保護、肖像権、著作権に関する発信直前のチェックリスト案などは東原が作成しました。発信のために必要なマニュアルは森下君がわかりやすいものを作成してくれました。
この間、五十嵐推進室長には、常に発信の試行をかねて、モデルサイトとしての推進室サイトの構築と日々の発信をお願いしました。また、室長は校長先生への呼びかけ、励まし、研修を積極的に実施されました。
次回は、CMSの仕組みについて、その概要をお知らせします。
CMSを支えている人
本Webサイトは,開設して1周年を迎えました。
市内の学校のWebサイトの更新率が比較的高いことから,各地の教育委員会から
このサイトの構築の仕方についてのお問い合わせが多くなってきています。
そこで,何回かにわけて,それにお答えすることにします。
第1回は,支えてくださっている方を紹介します。
森下孟さん
信州大学の東原研究室に所属し,学校Webサイトに関係する研究の一環で,日野市の公立学校園Webサイトの構築・運用を支援してくださっています。
森下さんからアドバイスを受けながらメディアコーディネータは,各学校Webサイトの設定をしています。
イルミネーションの輝き
日野の冬のイベントが始まりました。
本日、午後6時から市役所前の広場で点灯式が行われ、冬空にイルミネーションが輝きました。今夜から25日までの期間、午後5時~10時まで、広場はファンタジーの世界です。
今年は市民の方や大学、企業の作品も多くあります。 | |
市役所の庁舎をバックに・・・ ついこの間前まで、色とりどりの葉を つけていた木が、 今度はライトアップされています。 | 市役所庁内の窓から見ると・・・ 多摩丘陵の夜景と重なってきれいです。 |
教育とICT(一日の終わりに)
人はみな幼い頃より親や先生から教育を受けています。
大人になってからは後輩の教育にあたります。
親になってからは子どもの教育にあたります。
誰もが教育を受け、教育にあたっているわけです。
それ故、自分の経験した教育がすべてであると錯覚してしまいがちです。
また、自分は教育について語ることができると思い込んでしまいがちです。
今までの自分の経験と勘だけで批判している人がどれだけ多いことでしょう。
自分がかつて大学生を指導したとき
学生が自信ありげにICTを批判する場面に多く出会いました。
しかし、現場のすぐれた実践に触れたとき、その論理は簡単に崩れていきました。
ICTを操る教師の専門性にただただ感銘を受けていたのです。
ICTは教師の指導力を拡大する可能性を無限に秘めている道具なのです。
実際の実践に触れ、
この1,2年、市内の先生方が新しいことに挑戦するにあたって本当に努力していることを知り、
そして他市の取り組みと比較してくださったら、
今日のような推進室に寄せられたICTに関する見解は、違うものになっていたことと思われます。
いつの日にか、理解されるよう、推進室も努力をすべきと実感しました。
ふと窓を見ると夕暮れの富士山が見えました。
「謙虚な心にしか真実は見えない」ことを語っているかのようでした。