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ムーブノートで意見を交流し合って、朝食名人になろう!【研究推進委員会より】
潤徳小学校では、令和3年度から2年間に渡り、
「主体的に考えを表現し、学び合う児童の育成」~Chromebookの効果的な活用法の研究~
という研究主題のもと、授業改善を進めています。9月14日に行われた第6学年家庭科の授業の様子をお伝えします。
6年1組では、専科教員の2日間の朝食の写真を見て、どのような食品が含まれているかを考えました。
今まで学習した内容を簡単に復習します。食品の3つの働きと、6つの食品群について学習したことを確認しました。
朝食に出ていた食品を6つの食品群に分けます。教科書の食品のグループ分けの図を見ながら、プリントに食品名を記入しています。
黒板に食品のカードを貼り、分類が合っているか、確認をしました。俯瞰してみて、気づいたことを話し合います。
「1日目はバランスがいい」
「2日目は体を作るもとはあるけど…」「ビタミンがない」「野菜がない」「バランスが悪い」
子供たちが気付いたことを発表しています。
2日目のメニューに栄養の偏りが見られることを掴んだ上で、本時のめあてを確認します。
「栄養のバランスがよい朝食を考えよう」
2日目の朝食に一品つけたすとしたら、何をつけたすか。自分の考えをムーブノートに記入します。
カードの左上につけたしたい一品の名前を書き、そのメニューに含まれる食品を色ごとに分けられた3つのテキスト欄に記入します。下の欄には、なぜその一品にしたのか、根拠を記入します。ある児童は、体の調子を整える食品が足りないことに気づき野菜スープを選んでいます。緑のテキスト欄が大きめです。
カードは広場に提出します。自分が考えた一品と、その一品にした理由を班で話し合い、班で一番よいと考える一品を決めます。
選ぶ基準は「①栄養バランスがよい ②朝食にふさわしい」の2点です。児童は、自分の選んだ一品とその理由を班の子に発表したり、友達の考えた一品とその理由を聞く中で、考えを広げたり、深めたりしています。
班の一品が決まった後は、班で選ばれた一品を映し、全体で交流します。テレビだけでなく、児童の端末にも一斉表示し、考えを読みやすくします。
「ドレッシングをかけたサラダを選びました。脂質とビタミンを補うことができるし、野菜を和えてドレッシングをかけるだけなので作るのが簡単だからです。」
「この班で選んだのはヨーグルトです。2日目にビタミンと無機質が取れていないので、取れていない栄養をたくさんとれるからです。」
「ほうれん草のごま和えを提案しました。脂質とビタミンが足りないので、どちらも取れるのがほうれん草のごま和えだったからです。」
「野菜スープを選びました。理由は体の調子を整えるもとになる食品がなかったから、野菜がたくさん入っている野菜スープをつけたして、野菜がいっぱいになるようにしました。」
最後に、学習を振り返ります。振り返りでは、友達の意見を聞いたうえで、自分が一番よいと考える一品とその理由、また「朝食の達人になろう」という単元全体の振り返りをノートに書きます。
今後、足りない栄養素があったら補って食べるという意識を普段の生活に生かしていってほしいと願っています。
協議会の様子
今年度、潤徳小学校では帝京大学 教授福島 健介様を年間の講師にお招きしています。福島先生からは、児童の主体性を育てるというのは、「動機付け」「学習方略」「メタ認知」といった資質・能力を育てることであり、その点を分科会として提案していたことを評価していただきました。また、今後の課題として、そのための具体的な指導を考えていくことが必要だということをご教授いただきました。具体的な指導とは、「課題解決に向けた学習過程を工夫すること」です。
1課題を設定する 2解決方法を考える 3評価・改善する 4表現する
上記の学習過程の「4表現する」までの過程をしっかりと練ることが今後求められます。また、一人一台を使う視点についてもご教授いただきました。一人一台端末を使う視点について、さらなる研鑽が必要だということがわかりました。今後の研究に生かしてまいります。
(2016年4月から2018年3月まで)