過去の推進室情報 2007年

カテゴリ:お知らせ

学校のICT化が環境にプラス効果を与えること

日野市はISO14001(環境マネジメントシステム)の認証を取得しています。
8月の内部審査に続いて、先日5日(金)の午後に外部審査を受けました。
外部審査は内部審査と違って課ごとではなく、部門ごとに合同で実施されます。
審査を受ける者は、エコディレクター(部長)、エコマネージャー(課長)、エコナビデーター(課で選出された担当者)です。
推進室は室長がエコマネージャー、室でただ一人の職員は自動的にエコナビゲータとなりますので、室全員(二人)で参加しました。

時間の関係で推進室の個別指導はもらえませんでしたが、
審査員の全体指導を聞いて、改めて、ICTと環境負荷軽減について考える機会となりました。
日常的に行っている環境負荷削減の取組(可燃物の分別と資源化の徹底やコピー用紙の両面使用、裏紙利用等による使用量削減等)の他に、ICTは環境にどのようにプラスになるか・・・です。
学校も「日野市学校版エコマネジメントシステム」として“ひのっ子エコアクション”に取り組んでいますが、
ICT化が図られた今、その効用も大いにあるのではないかと思います。

◇校内LANの活用
庁内では、庁内LANが“コピー用紙の使用量削減”に大きく寄与しています。
現在は、資料回覧はできるだけ電子データで行っています。
このことは学校でも同じです。
校務支援システムと学校の共有フォルダをうまく活用し、ペーパーレス化を進めていくことが大切だと思います。
◇Web会議の活用
推進室では、大学の専門家との連絡・打ち合わせに、日常的に、スカイプ(Skype:世界中どこへでも無料コールできるP2P技術を応用した無料のソフトウェア)・Webカメラを使ったWeb会議を行っています。移動にかかる環境負荷も軽減されます。
市内の全校にもこの秋にWebカメラ2台を導入し、同様の会議ができる環境になりました。
複数での交信も可能ですので、今後このシステムもうまく活用していきたいと考えています。

・・・・・・・
総務省でも、今年4月に、ガイドブック「ICTを環境にやさしく活用するために」を作成し、公表しました。
このガイドブックは、ICTシステムを導入・運用・廃棄する際の環境への「マイナスの影響」を抑え
ICTの利用による人や物の移動の削減等の環境への「プラスの効果」を高めるための指針となるものです。

環境月間の展示

  

今月は環境月間です。

日野市は、多摩川と浅川の清流に恵まれており、
湧水を含む台地と緑豊かな丘陵をもつ街です。

←クリックすると拡大されます。


土曜日の今日は窓口の一部を開いているため、市役所1階のロビーには、展示を見に来てくださった親子連れの方が
多くいらっしゃいました。(クリックすると拡大されます。↓)
小中学校の子ども達が、緑や清流への思いを描いたポスターの展示です。日野市内の河川や用水路に生息する魚類等を水槽で紹介したミニ水族館です。

教育センター調査研究中間発表会

昨日午後より、教育センターで、調査研究事業の中間発表会が行われました。

篠原昭雄所長 挨拶 
開設されて4年目となった教育センターは、シンクタンク的な性格をもち、日野市の学校教育の振興を図る役割をもっています。
今年度も3つの調査研究を行っています。
本日の中間報告で、その進捗状況を発表し、2月の本発表会に向けて、結果を見通したものにしたいと考えています。


教育課程(カリキュラム)研究
(幼・小・中のなめらかな接続を目指す研究)
国語力・読解力を取り上げて、校種を超えて保育や授業をお互いに見合って研究を進めています。指導案にも「接続に視点」を入れています。
幼・小連携部会:日野第二小、第二幼稚園
小・中連携部会:日野第六小、日野第四中


郷土教育推進研究
(子どもたちに伝えよう『ふるさと日野』の自然・歴史・文化)

郷土教材を活用した3つの実践が紹介されました。
今後は、郷土教材のデータ化を図り、市内の全校で総合的な学習の時間に郷土学習が実践できるようにしたいと考えています。



ICT活用に関する研究 教育センター所員の品田敏男先生と下山栄子先生が、熱のこもったプレゼンテーションを行いました。
会場の無線LANを駆使して、学校Webサイトの最新情報や、文部科学省のデータを取り入れながらの発表でした。

 



加島俊雄教育長 講評

◇カリキュラム研究を通して、幼・小・中が連携し、互いの授業を見合うことが日野市の特色になってきました。
 学校においてこの研究がどのように活用されていくのかが大切です。
◇日野市の郷土について、この資料でよく分かります。PDCAも必要です。授業で活用してチェックし、次へ進んでください。
◇この調査研究の委員会の26名のメンバーが日野市のICT戦略本部となり、連絡調整しながら実施していくという、調査研究の新しいスタイルです。ある教員の「子どもの誤答のパターン、つまずきがわからないと、コンテンツの開発はできない」という言葉が示すように、これがわかる授業の原点で、推進していく意味あいがここにあります。
 2年間にわたるICT環境整備の次は、いよいよ普及の段階です。今後の計画を策定して下さい。


来賓の亀井浩明先生(教育センター運営審議会委員長 帝京大学名誉教授)から、ICT活用教育について応援の言葉をいただきました。


今や世界各国の学校でICTを熱心に活用しています。OECDの事務局が行った“授業でどのくらいインターネットを活用しているか(高校)”という世界調査の結果、日本は10カ国中最低だったという報告があります。(アイルランドは100%、カナダは97%、日本は50%)そのような中で、日野は熱心にやっています。がんばって下さい。
*紹介された報告書:Learning to Change :ICT in Schools
(著者: OECD Staff  発行 2001 Organisation for Economic Co-operationand Development)
・・・学校は、変化することを知らなければならないのであり、新しい学習方法に対応するために、変化しなければならない。
   このような「変化することを学ぶ」という厳しい課題が国際研究報告の主題である。
   ICTは教師の専門能力を開発する 
教育の可能性を広げる手段となる ・・・概要より

亀井先生は、「東京都教育会」のWebサイトを立ち上げておられますが、その中で「良い授業をつくろう」という提言をされています。
良い授業の基本条件の中に、ICTの活用を取り上げていらっしゃいます。
(単元学習の展開、学習の場の構想、学習材の作成、学習集団の構成、指導体制の整備、 ICTを活用しての学習、秩序の維持、個別指導の充実、習熟度別指導、ポートフオリオ、 週案を大事に)



馬場弘融市長からもコメントをいただきました。


◇国語力を高めるカリキュラム作り、がんばってください。
自分がそうであったように、名文をどっさり読むことも大切になってくるのではないでしょうか。名文に多く触れてパターンが身につき最終的には力になると思っています。
◇日本が古くからやってきたこと、地域の長老の方が支えてきたことが子ども達が伝わるのはいいことです。ふるさとの情報は、是非一番新しい情報を使ってください。日野は住宅都市&工業都市でもあります。地域の学校の立ち上げに地域の企業も熱心に関わってきました。

ICTの調査研究については、次のようなコメントをいただきました。
◇市役所では、自分が本庁に入った11年前から比べると、ICT化によってうそのような劇的な変化を遂げ、実務が軽減されました。2年前、このことが果たして学校にも通じるのか、本当に先生方に効果があるのか関係者と話し合いましたが、最終的には「間違いなく効果がある」と判断して踏み切りました。
 見事にここまでやれました。ICTの活用が低い日本の中でもさらに低い東京という実態を、日野がクリアしつつあります。ICTを使った授業は、絶対に子どもの目が輝きます。NHKの特集でも紹介されましたが、ICTが校務にもっと役立てば、もっと広がると思います。
 自分は、ICTは、高齢者に一番優しいと考えています。高齢者の方が使いたいと言っています。そういう世界の指導者に育ってくれればうれしいことです。

うれしいお言葉をいただきました
日野の子ども達、日野の教育をよりよくするため、一緒に支えさせていただきます。

日本一のICT活用教育を目指して

本日午後、庁内の会議室で、職員の方に、ICT活用教育の取組を理解していただく機会を得ました。

栗原教育部長ご挨拶

「本日の発表は、推進室が、市の重点施策である日本一のICT活用教育を目指すという行政課題に向けて、どのように取り組んだか、その経過と成果について職員に情報を提供し、それを共有することで、それぞれの業務に生かすことをねらっています。」


クリックすると拡大されます。

  
  

約一時間半にわたって、DVDの映像を見ていただいたり、プレゼンテーションを聞いていただいたりしました。

  

テレビ会議(スカイプ)で、信州大学の東原教授にコメントをいただきました。

「皆さん、お疲れのようですからまずはストレッチしましょう・・
日野のICT活用教育の取組は、学会でも注目され始めました。今後、日野でやりたいという先生が集まればいいですね。市の様々な部署が推進室を支えていることがいいことだと思います。来年以降どうなるのか、気になります・・・」



副市長より心強いお言葉をいただきました。 

「3年前に、どうせやるなら日本一を目指してやろうよという合い言葉でやってきました。せっかくここまで資本投資したので活用できるようにしていきたいと考えています。
この灯が消えないように、しっかりサポートしていきます。」


ようやく軌道に乗り始めた日野市のICT活用教育。
中学校では、今まさに「初めの一歩」を踏み出しました。
ICTを活用した授業、校務支援システムの運用等が日常化し、先生方が当たり前のように使いこなしていただけるようになるまで、
推進室の果たす役割は大きいと考えます。
推進室の取組は、まだまだ続きます。


          

一緒に勉強させていただきます

中学校のICT導入活用期間が始まっています。
平山中学校と並行して、今週から3週間、日野第四中学校専属のメディアコーディネータを派遣しています。

以下、メディアコーディネータの訪問記録です。

◇3週間派遣が始まりました。午前中は、短い休み時間の合間を縫って、美術科の先生が声をかけてくださいました。
e-黒板と書画カメラを用いた鑑賞の授業を計画されており、具体的な機能の確認や、実際にどの機器を用いるかを話し合い、
今後の準備の計画を一緒に立てました。事前に書画カメラで画集の写真を取り込んでおき、パワーポイントで教材化して、
当日はe-黒板で授業を進行するという計画です。明日の放課後に、教材準備を行う予定です。授業日は未定ですが、
現在行っている制作(表現)の授業の中で、タイミングを見計らって行いたいとのことでした。

◇休憩時に、数人の先生方と一緒に、インターネットの怖さについて雑談をする機会が得られました。
「インターネットショッピングや何やら、怖いものは使わないってことで、今はまだ使わなくても済んでるけど、周りはどんどん使ってる。
いつまでも使わないでいるって訳にいかなくなってきている。」とおっしゃいました。
私は、「使わなくても良いと思います。ただ、そういった怖いものがどういう仕組みで動いているのかは、きちんと知っておかなくては
いけないなと思います。そう思って、僕は勉強しています。」と申し上げました。
それを聞いて、先生は、「そういった、仕組みの部分を伝える授業が必要だな」とおっしゃっていました。

◇国語科の先生と打ち合わせを行っている頃、別の部屋では数学科の先生が、書画カメラとe-黒板、デジタル教科書の授業での扱い方を検討されていました。22日に行う研究授業の指導案を練り上げるため、今回の導入機器について知っておきたいとのことでした。
実際に手にとって操作をしたりしながら、様々な方法を試されていました。この様子を、別の国語科の先生が様子を見に来られました。
しばらく機器の扱いについて一緒に試した後、校内ネットワークのみで動く掲示板があったら使いたい、とのお話がありましたので、
スタディノートをご紹介しました。
パソコン室で、実際にスタディーノートの掲示板機能を操作していただき、細かい機能まで一緒に確認しました。
「直ぐにこれを使った授業、という訳ではないけれど…。」とおっしゃっていましたが、今後の授業として検討していただけるとのことでした。

この3週間、自分も四中の先生方と一緒に勉強させていただきます。