推進室情報 2007年
寒い朝
出会いと起用
検討会が3月に報告書をまとめるにあたって、教育CIO及びICT支援員の機能、資質、能力等についての資料を作成するワーキンググループです。
本日の会場は国際フォーラムの会議室でした。
なかなか難しい内容の会議です。
会議を終えて、次のようなことを考えていました。
教育CIOにしても、ICT支援員にしても、それぞれの自治体の物的、人的環境は、皆、違いますから、
標準的な例を示し、それをまねたとしても、同じようにいくものではありません。
キーパーソンが校長のこともあれば、指導主事である場合もあるし、ICT支援員や外部のアドバイザーである場合もあり得ます。
その市町村が、誰と出会うか、それが、すべてをほぼ決めてしまうような気がします。
日野市は、今現在いらっしゃる行政職、校長先生、そして指導してくださる多くの専門家との出会いがあったからこそ、うまくいっているのです。
その時その時の出会いを大切にして、その地域の特徴を活かして、熱意をもって努力を尽くすことが成功の秘訣であると考えます。
教育CIOにしても、ICT支援員にしても、育成より、いい人材の発掘と、その人の起用だと思います。
すぐれた人は、すでにいます。その人が、その職について活躍できるようになっていないだけです。
育成より、制度の確立と雇用の保障が重要な課題なのかもしれません。
日野第八小学校研究発表会
午後より日野第八小学校の研究発表会が開催されました。
研究テーマは「考える力を育てる授業の工夫ー国語科における言葉を大切にする活動を通してー」です。
全学級の授業が公開されました。
研究発表の後は、児童文学者の宮川ひろさんによる講演でした。
演題は「作品育ては自分育てー弱みを見せ合いながらー」です。
「信頼という言葉は、弱さに見せることでしょ。ごまかさないで、助けてもらってもいいんです。」
一つ一つの言葉があたたかく、深みを感じます。
ご自身が実際に教壇に立たれたご経験(教室での先生と子ども達のあたたかいかかわり)から、多くの作品が誕生したことを語っていただきました。
学校現場の負担軽減プロジェクトチーム
学校現場の負担軽減プロジェクトチームでの説明員としての出席です。
このプロジェクトチームは、学校現場の負担となっている業務の見直しについて、集中的に検討しており、設置されたのは昨年11月です。
今回の会議は6回目であり、校務の情報化による教員の業務の効率化を考えるうえで、日野市のICT活用教育の取組を参考にしたいという依頼でした。
日野市のICT活用の重点3つ(授業・校務・広報)のうちの校務について、校務支援システムの活用状況等を詳しく説明させていただきました。
朝の打ち合わせや会議時間の短縮、ペーパーレス会議、一度入力するとすべての帳票に反映され安心で効率的な成績管理機能、週案簿や所見などの情報共有による学び合いなどの例をお話ししました。あわせて、導入時には一時的に仕事量が増える状況にある現実(運用が軌道に乗れば確実に効率化されますが)もお知らせしました。
45分間のプレゼンテーションの後、45分間の質疑応答の時間がありました。
委員の皆さんや文部科学省担当課の皆さんは大変熱心に話をお聞きになり、次から次へと多くの質問が出されました。
会の最後に、本市の日野第三中学校が、校務に関わる研究発表を行うこともお知らせしました。
「是非出席したい」というお声もいただきました。
初任者研修最後の研究授業
本日は、初任者研修最後の研究授業でした。
第4学年社会科「玉川兄弟と玉川上水」 ICT活用指導力B-3
人口増加から水不足が起きたことに気づかせるため、グラフ・図・資料を読みとらせることがねらいです。
児童の資料集を拡大して、地図を共有しています。
協議会では、指導主事の指導後に、中村先生からもコメントをいただきました。
この1年間、初任者担当として、25人の初任者に寄り添い、一人一人の授業への助言や、悩みへの温かいアドバイスをくださった先生です。
「常に謙虚であれ・・・謙虚な心でしか、子どもからは学べません。」
「温故知新・・・古いことから学び、新しいことを取り入れて、自分らしさを磨いてください。」
次回の初任者研修は、2回にわたって全員が「実践報告」を行います。
仲田小学校教育委員会訪問
本日は、仲田小学校教育委員会訪問を行いました。
本校は、「認め合い、励まし合い、高め合う学校」という教育方針のもと、開かれた学級・学校づくりを目指しています。
また、校地には広大な畑があり、クラスで、菜の花やパンジーなどの「一つの花」や、ジャガイモ、カボチャ、ダイコンなどの「一つの作物」の栽培活動に取り組んでいます。
今年度は、児童自作の「豊年を祝う歌と踊り」を発表しました。自然豊かな学校は映画のロケにも使用されました。
6学年の社会科の授業で、ICTが活用されていました。
第6学年社会科「わたしたちのくらしと日本国憲法」 ICT活用指導力基準B-1・3
社会福祉のねらいを考えるための自作教材を用いた授業です。
日野市役所のWebサイトがリンクされ、自分たちの住んでいる身近な日野市の福祉施設が紹介されました。
子ども達は、興味関心をもって、スクリーンに映し出された画像を見て学んでいました。
ブリティッシュヒルズ中学生国内留学報告会
昨日、第6回ブリティッシュヒルズ中学生国内留学報告会が行われました。
ブリティッシュヒルズ中学生国内留学は、日野ロータリークラブの奨学制度の支援を受けて、国際感覚を身につけた日野人の育成を図るために実施しており、今年度は12月26日~28日に実施されました。当日の様子は、本Webサイトでも紹介しています。
報告会は、馬場日野市長、加島教育長、各校の校長先生、国際ロータリークラブ石田ガバナー補佐、東京日野ロータリークラブ松田会長をはじめとするロータリークラブの皆さん、そして多数の保護者の皆様が見守るなか、参加生徒一人一人が国内留学の成果を英語で報告しました。
馬場市長の英語スピーチ | 加島教育長の励ましの言葉 |
生徒一人一人の発表(英語で) | 保護者の皆さんやロータリークラブの方々で満員の会場 |
徹底すること
最近、庁内の動きを見ていて「やっぱりこうでなくてはいけないな」と思うことが多くあります。
◆その1
12月末に開かれた「第11回日野市情報セキュリティ対策本部会議」の概要を情報システム課職員から教えていただきました。
その中で、全庁職員の情報セキュリティ研修の終了について報告がありました。
対象者数1,022名中、出席者は1,019名であったこと。欠席者3名は東京都市町村職員研修所で情報倫理研修に参加するとのこと。
100%受講させる徹底ぶりです。
◆その2
学校の校務支援システム掲示板と同じように、庁内グループウエアにも掲示板があります。先日、次のようなお知らせが掲示されました。
『1月のISO強化月間目標「レジ袋を1枚ももらわない月間」は守れていますか?1階の売店にたずねたところ「1,2人くらいまだいるかなー」とのこと。これからはレジ袋を貰うほうが目立ってしまいますよ!1月も半ばをすぎました。振り返ってみてください。』
目標をただ掲げるだけではなく、全職員の意識の向上を徹底しています。
「レジ袋」削減は日野市の大きな取組でもあります。
市内のあるスーパーが、日野市並びに日野市ごみ減量推進市民会議の要請に応えて、レジ袋の有料化を行い、実証実験を行って得た収益を地域の環境教育に還元しました。
(↑上の画像は、萱嶋 環境共生部長からいただきました。先日、東光寺小が贈呈を受けた観葉植物30個です)
副校長会
副校長先生は、校長先生を補佐し、学校経営を担う立場にあり、「学校の顔」でもあります。
日野市の副校長先生は、人的ネットワークの構築、情報の収集など、あらゆるジャンルに対応するパワーの持ち主が多く、
地域の人たちと学校とのパイプ役、さらには学校で起こる様々なトラブル対応などの中心となって活躍されています。
日野市のICT活用教育が大きな成果を上げているのも、校長先生のリーダーシップのもとに、
副校長先生が、それぞれの学校で推進の核として努力されているおかげです。
校長会と同様、毎回、教育長の挨拶、参事の指導に続いて、ICT活用教育に関連することをお話させていただいています。
本日お話しさせていただいたことは次の6点です。
?本年度の日野市の目標であるコンピュータを使って教科指導ができる教員100%の達成状況と個別支援について
(12月末現在、小学校教員98.8% 中学校教員95.2% 全体97.6%)
?ICT活用重点促進事業で奨励されているNICERのコンテンツを自由に活用していただきたいこと
(すでに昨年度から研修会等で何度も紹介しており、推進室からもリンクしています)
?ICT活用教育のモデル校である研究発表会の紹介
?見える学校づくりを目指して学校Webサイトを充実させていただきたいこと
?不登校児童・生徒への学習保障としてe-Learningを実施すること
?これからの学校評価について
メディアコーディネータとしての力量アップを目指して
市内2校にお邪魔させていただき、長野市のメディアコーディネータが学校支援している様子を見せていただきました。
授業支援の様子(小学校1年生)です。授業者の先生のニーズを瞬時に把握し、さりげなく支援しています。
校内研修支援の様子です。 明確なレクチャーで、授業でICTを活用 しようという先生方のやる気を引き出して います。 | 長野市教育委員会の指導主事と実際に学校支援の様子を見せてくださった長野市のメディアコーディネータにお話を伺いました。 |
信州大学附属教育実践総合センターの遠隔講義室で、東原先生のご指導を受け、研修のまとめをしました。 |
◆2日間にわたって長野市にお世話になったメディアコーディネータ研修が終了しました。
以下、4人のメディアコーディネータの感想です。
◇授業支援において、先生の要望を的確に把握して動けるようにすることや、先生の自立を支える視点をもって支援するなど、これまでの自分にはできなかったことが数多くあります。2日間の研修会を通して、長野市のメディアコーディネータの方々と接していただいたヒントをもとに、今後成長していきたいと思います。(K)
◇授業支援を見せていただいて驚きました。先生と一体となって授業に臨んでいる姿が見て取れるのです。授業では予想外のICT機器の反応、予想外の児童の反応等当初の計画通りにはいかないものですが、その対応がすばらしかったです。メディアコーディネータとして身に付けなければならない力がまだまだ足りないと痛感した研修でした。先生と子どもの両方に気を配ること、先生を押しのけてMCが行動してはいけないこと等大切なことを確認させていただきました。(N)
◇授業支援については子どもが主役であるということをとても意識されていて、メディアコーディネータが目立たない存在になっていると思いました。先生と対応している際にも、先生が主役であるということを自然に感じられるような対応の仕方をされていて、先生の良さを引き出すことを行われていると感じました。今後、今までのやり方を踏まえつつ、長野市のメディアコーディネータの方々の良い点をまねさせていただきたいと思います。また、今回とは逆に、長野市のメディアコーディネータに日野市の活動を見ていただき、アドバイスをいただく機会があればいいなぁと思います。(O)
◇長野市のメディアコーディネータの方々が学校の現場で支援されている姿を見学する機会をいただいたことで、自分自身を振り返ることができました。この2日間の研修を通して、私は、自分自身がもっと多くのことに気付き、的確な行動を取れるように努力しなければならないということを痛感しました。今後、メディアコーディネータとしての仕事はもちろん、自分自身をもっと高めるようにしていきたいと思います。(S)