過去の推進室情報 2008年

2008年6月の記事一覧

ICTに関する一般質問

◆昨日受けた一般質問の2つ目は、日野市の学校教育が向かう方向性について、「ICT活用教育の現状と今後」です。
以下、答弁内容です。

◇一昨年度から新たに実施されている、文部科学省の基準、5観点18項目からなる教員のIC
    T活用指導力調査の結果によると、この2年間で、日野市の小・中学校の教員のICTを活用
    する能力は飛躍的に伸びています。従来の授業に比べて、ICTを活用し工夫した授業は、子
    どもたちの集中力と意欲が格段に高まることを、教員は皆、実感しているところです。これ
    は、コンピュータや校内LAN等の物的環境整備に加えて、ICT活用教育推進室の設立やメ
    ディアコーディネータ制度の導入等、人的な環境整備にも必要な予算を投入したことによりま
    す。この先進的な取組が評価され、日野市の学校のICTサポート体制については、近々文部
    科学省から出される報告書にも紹介されることになっています。基盤整備に続く日野市の次な
    る目標は、定着と活用です。今年度は、次の3点に重点をおいていきます。1つ目は教科にお
    ける本格的なICT活用による授業の質の向上。2つ目は、校務の効率化。3つ目は学校We
    bサイトの積極的な発信による見える学校づくりです。なお、昨今、ネット上のいろいろなト
    ラブルが問題になっているところですが、今後も家庭との連携を図りながら情報安全教育にも
    力を入れていきます。

有害サイトの対応についての一般質問

本日の平成20年度第2回定例会一般質問で、ICTに関連した2つの質問を受けました。

◆まず、「有害サイトから子どもたちを守ろう」という質問です。以下、答弁内容です。

◇まず1つ目に、携帯電話の利用実態と、相談事例についてのご質問です。
 市内のある中学校の調査によると男子の携帯所持率は47%、女子は73%、合計は60%で
    した。先月は、教員が生徒から相談され、市内の複数の中学校でチェーンメールが出回ってい
    るという事態がわかりました。このメールは小学生にも回っていました。学校からの情報を得
    て、教育委員会ではさっそく教員向けにチェーンメールの回避方法を特集したICT活用NE
    WSを発行し、各学校で活用してもらいました。チェーンメールは、どこで止まったかを調べ
    ることはできないので止める勇気をもつことが大切です。また、迷惑メールの転送先も用意さ
    れています。このことを教える必要があります。その他、プロフというプロフィールサイトに
    誹謗中傷を書き込まれたという相談を受けて、教員が関係する子どもたちを指導し、さらなる
    トラブルを未然に防ぐことができた事例もあります。また、サイトに書き込まれた誹謗中傷の
    相談を受け、教員が本人に代わって削除を依頼した事例もあります。いずれも中学校での事例
    です。

◇2つ目に、有害サイトに関する安全指導についてのご質問です。
 文部科学省から示された「教員のICT活用指導力基準」の1つが「情報モラルなどを指導す
    る能力」です。この内容は大きく2つに分けられます。1つは、情報社会における正しい判断
    や望ましい態度を育てること。相手の立場に立って思いやりのある行動をとることはこれまで
    も道徳教育として行われてきましたが、ネットワークでのコミュニケーションでも同じです。
    2つ目は、情報社会で安全に生活するための危険回避方法やセキュリティの知識・技能などで
    す。日野市では、これらの指導を情報安全教育として、道徳や総合的な学習の時間に小・中全
    校で実施しております。議員ご指摘の有害サイトに関する安全指導もこれに含まれます。この
    情報安全教育の実施に向けて、一昨年度から毎年教員研修を実施しております。指導に活用で
    きるよう、全校にコンテンツも導入しています。また、情報安全教育は、学校での指導だけで
    は限界があり、保護者による家庭での指導が不可欠です。セーフティ教室等で、教師と子ど
    も、保護者が一緒にネット上のコミュニケーションについて学ぶ機会を設けている学校も多く
    あります。今後とも、家庭との連携を図りながら、情報安全教育への理解を深めていきたいと
    考えています。

◇3つ目に、学校裏サイト対応の研修についてのご質問です。
 先月末、情報安全教育の研修会を実施しました。講師はネットいじめの被害にあった子どもた
    ちやその親からの相談に応じている著名な専門家です。この研修は、ネット上のいじめの実態
    を知り、対応できる教員を増やし、知識不足によって子どもたちが追い込まれることのないよ
    うにすることを目的として行いました。研修では、学校裏サイトを中心に、プロフやチェーン
    メール、なりすましメールの実態とその対処法について学びました。学校裏サイトは、校名が
    ついていないために検索が難しく、教員が見つけようとしても困難なことが多いのが実態で
    す。また、掲示板にパスワードを設定して部外者が入れないような密室空間となっている場合
    も多くあり、閉ざされた中で有害な情報を発信し、いじめが横行している可能性があります。 
     このような現状において子どもたちをネット上の危険から守るためには、何より子どもたちの
    心をしっかりつかんでおくことが大切であると考えます。研修を通して、危機回避方法の指導
    を行うとともに、ネット上のルールやモラルについての指導も行うように推進しています。

◇最後に、ネット上の危険から守るための保護者への働きかけというご質問についてです。
 ネット上のトラブルが広がった背景は、子どもの携帯電話の普及率の高さと高機能性があげら
    れます。今や子どもたちにとって、携帯電話は伝達手段だけでなく、いつでもどこでもつなが
    るネット端末になっています。そこで、子どもに携帯電話を使わせる際のルールや、物理的な
    制限をかける必要があります。ノーガードのまま使わせていること自体が危険にさらされてい
    ることになります。たとえば、なりすましメールは、携帯電話の拒否設定の機能を使えば、受
    信しなくてすみます。フィルタリング機能をかけることで、有害サイトや学校裏サイト等にア
    クセスできないよう制限をかけることができます。また、携帯電話を使う際の子どもの様子を
    つかんでいれば、いじめ等に遭ったときの子どもの心のSOSにも気付くことができます。
    これらのことを、家庭に啓発するために、教育委員会では、昨年度末の夜に、情報安全教育の
    講演会を開催しました。また、家庭教育学級の研修テーマにも、取り上げていただきました。
    PTAの方々の集まる会でもお話させていただいているところです。今後も、教師と子ども、
    保護者が一緒になってネット上のコミュニケーションを学べるような機会を設けるよう、各学
    校に働きかけるとともに、教育広報紙等でも啓発していきたいと考えています。

見て 撮って 伝える 《相手に効果的に伝わる手段としてのICT活用》

東光寺小学校で、新聞記者による授業が行われました。
4年生の国語「新聞をつくる」という単元で、前時に、「お気に入りの場所」と「学校紹介」というテーマで撮影してきた写真のなかから、記事に使うものを選択する活動でした。

写真を選ぶポイントは「何を伝えるか」。自分の書きたい記事に、よりふさわしい写真を選ぶことです。さすがにメディアのプロの指導です。子どもの発想(行動)を受けとめながらも、児童の選んだ写真が書きたい記事に通用するのか、瞬時に見抜いて指導にあたってくださいました。
      

「木の写真一つにしても、木全体を撮るのと、樹や枝を拡大して撮るのでは、
    見え方が違うよね。」
「ズームや角度によって、知らせたいことが異なってくるね。何を知らせたいの?」

New Education Expo 2008 in 東京

先週末は、「New Education Expo 2008 in 東京」が開かれました。
文部科学省初等中等教育局の安藤慶明参事官が、「先導的ICTの活用と教育の情報化の推進」というセミナーで、日野市の取組を紹介されました。

同時開催された「JST理数大好きシンポジウムin東京」では、科学技術・理科教育用デジタル教材活用共同研究の研究事例報告が行われました。
日野市の先輩に当たる地域の理科ねっとわーくを活用した実践事例が報告されました。

平山小学校の新校舎落成記念式典

平山小学校の新校舎落成記念式典が行われました。
本校は、この4月から新校舎での学校生活が始まっています。平成18年4月、旧平山小学校と旧平山台小学校とが統合して現在の平山小学校となってから2年間、旧平山台小学校の校舎を使用している間に、現在の新校舎の改築を進めてきました。新校舎は、オープンスペースの教室、図書室とコンピュータ室が隣り合わせのメディアセンター、バリアフリー、屋上の緑化等、最先端であり、人に優しく環境に配慮したつくりになっています。本校は、「コミュニティ・スクール」として、地域に根ざした新しいタイプの公立小学校を目指しています。


         
              田口直教育委員長のご挨拶

実践から学ぶ(ひのっ子教育21開発委員会)

昨日は、第3回ひのっ子教育21開発委員会が教育センターで開催されました。
日野第一中学校の永島教諭の授業実践(ビデオ)から学び合い、今後の自分の授業実践に向けて指導案作成を行いました。
  
 永島教諭の実践ビデオを視聴

 授業者のねらいを聞く

  
実践から学んだことを発表

 東原教授のご指導

今後、開発委員会の先生方が、それぞれの実践を、当室のWebサイトの「ICT活用授業記録理科ねっとわーくコーナー」から発信していきます。
デジタルコンテンツを活用した授業のポイントは、ただ見せるのではなく、
(1)コンテンツを使う目的をはっきりさせること
(2)どのような場面で使うと効果的なのか検討すること
(3)どのように見せる(どのような発問をする)と効果的なのかを検討することが大切です。
これらのことを通して、理科の授業の質の向上をめざします。

理科教育に関する一般質問

平成20年度第2回定例会開催中です。
本日より一般質問が始まっています。
教育関係では、22人中16人、41件中17件の一般質問通告がありました。

◆本日は、ICTと関連して理科教育についての質問がありました。
新学習指導要領のポイントの一つである理数教育の充実、特に理科教育を充実させるための市教委の取組についてです。

以下答弁内容です。

◇理科教育は、今回の学習指導要領の改訂における主な改善事項の一つとして扱われており、
    充実が図られています。この背景には、国際調査等の結果から、我が国の子どもの理科学習
    に対する意欲が低いことや科学的な思考力や表現力が十分ではない状況にあること等の課題
    があります。日野市教育委員会では、理科教育の充実に重点をおくこととし、昨年度から小
    学校に理科支援員を配置したところですが、今年度はさらに拡大して全校に配置しました。
    また、平成18・19年度は、三沢台小学校において、国の指定を受け、理科の実践研究を
    深めてきたところです。これに加えて、今年度は次の2つのことに取り組みます。一つはJ
    ST(科学技術振興機構)の「平成20年度実験・観察融合型デジタル教材活用共同研究」
    です。全国10地域のうちの1つとして採択されましたので、この実践研究に取り組むべく
    今回の補正予算にも計上したところです。この研究は、市内の各小中学校全校から理科担当
    の代表教員を「ひのっ子教育21開発委員会」に選出し、専門家の助言を得ながら、従来の
    実験・観察指導に加えデジタル教材を活用することで、指導力を向上させるものです。
    もう一つは、教育センターの調査研究に理科教育の推進に関する研究を立ち上げたことで
    す。教員の理科指導力の向上策とともに、理科教育の充実を図るための環境整備や理科支援
    員の活用等のあり方について調査研究を進めていきます。これらの取組も含めて、日野市の
    子どもたちが理科好きになり、科学に興味をもち、科学的な目で考えることができるように
    理科教育の推進を図っていきたいと考えています。

評価を学び合う中教研理科部会

本日は中教研の日。
理科部会では、評価の学習会が行われました。
校務支援システムの成績管理を通して、理科の観点別評価基準の設定や評定の方法などの研修を行いました。  講師は部員。互いに学び合う中学校の先生方です。
 

子どもとかかわるのが大好き(メディアコーディネータ)

日野第六小学校から、メディアコーディネータの派遣要請を受け、授業支援を行いました。
授業支援を実施するにあたっては、事前の打ち合わせの訪問も欠かせません。
今回は、児童にとって初めてローマ字入力に挑戦するということで、ティームティーチングを依頼されました。

子ども達とかかわるのが大好きなメディアコーディネータです。
今日は2人が訪問し、はりきって一人一人の子ども達の学習指導にあたりました。

推進室にもどってきたメディアコーディネータの感想・・・
「楽しかったです。子どもは本当にかわいい。小学校・中学校の授業支援で効果があがるように、力をつけていきたいです。」
 
                               第3学年総合的な学習の時間「名刺をつくろう」 ICT活用指導力C-3

理科ねっとわーくが使いやすくなります

平成20年度実験・観察融合型デジタル教材活用共同研究」に採択されたことに伴い、日野市では市内の小・中学校で理科を教えるすべての先生が理科ねっとわーくの利用者登録を行いました。
  市内の小学校の先生の
「利用者登録申請書」の確認作業中。
400人以上もの登録数なので
なかなか大変です。
(中学校の先生方はすでに個人で登録済)

さっそく、情報システム課に協力していただき、市内の学校で活用できる環境を整える作業を行いました。
これで、市のサーバーから市内のすべての学校にデジタル教材が配信できるようになります。
  今回もまた、情報システム課の
職員が大活躍。
デジタル教材を再生するにあたって、
必要となるプラグインについても調査中。

保育園の先生方への研修

特別支援教育」、「幼保・小・中の連携教育」は、日野市教育委員会の重点施策です。
幼稚園や保育園、小学校等での園児や児童の様子、進めてきた指導等について、「就学支援シート」と「進学支援シート」を用いて、小学校や中学校に引き継いでいきます。
小学校や中学校では、シートに書かれた内容を入学時の指導に生かし、また、保護者ともスムーズな連携を図って、入学後の相談を進めやすくしています。
このことについて、今日の夕方、市内の市立保育園と私立保育園の先生たちに集まっていただき、指導主事が講師となって、研修会を行いました。