2009年1月の記事一覧
仕事始め
平成21年仕事始めの日。
教育委員会のある市役所5階フロアーでは、加島教育長の年頭挨拶。
「牛の歩みも千里。千里の道も一歩からと言われます。静かな牛のように、ひたすら前に力強く押していきましょう。 本年もみんなで力を合わせていきましょう。」
続いて市民会館大ホールでは馬場市長の年頭挨拶。
「100年に一度という世界同時不況の荒波を受け、先行きが見えない状況です。苦しい財政状況での対応に感謝します。量よりも質の世界がやってきます。苦しいときこそ、日本人本来の力を発揮していきましょう。第4次行政改革、市民病院の充実、子育て支援、教育(新学習指導要領が始まります。ICTもあります・・・)、健康、環境、福祉、そして街の品格にかかわる芸術文化等、必要な施策は出来るだけ工夫して進めます。
今年のテーマは『市民のあんしん力を高めよう』。セーフティネットコールセンターが中核となって全庁横串で市民の相談にのれるようにしましょう。不安な状況になったときに市民に手をさしのべるのが市役所です。
今年の干支は丑。丑のようにひたすら信念をもって前進すれば、道は必ず開けます。志をもって仕事に専念して下さい。」
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「きれいにし隊」の活動始め。 週に一度、市の職員は当番制で活動しています。(画像は、豊田駅前で腕章をつけ 清掃活動をする推進室の職員) | 推進室もあわただしい年明け。 信州大学の東原教授と情報システム課の 職員によるICT環境の打ち合わせです。 |
未来の教室(3)理念を実現するために
CAI(Computer Assisted Instrucution コンピュータ支援学習)は、
コンピュータが学習者に直接指示を与えたり、教えるべき内容を示したりして学習者が自分のペースで進めていく学習です。
これについて『未来の教室』では、次のように示されています。
『問題を次々に提示してそれを解かせるというタイプのものは、ドリル的ではあってもCAIではない。そのほとんどは教授機能も学習機能ももっていない問題提示・解答採点機にしかすぎない。
CAIとして大切なことの一つは、これまで学習してきた個人データをもとに学習者がなぜできないかを診断し、できるようにするための方策を決定し治療することにある。そのためには、現在出されている問題のみで判断することをしないで、これまでの学習経過や学習者の反応を総合して判断しなければならない。これがなされていないような学習プログラムは、CAIとは言えずティーチングマシンにしか過ぎない。』
『CAIのコースウェア作成にあたっては、まず最初に複数の先生が長い時間をかけて徹底的に教材分析をして、どのような内容をどのような順序で教えるか、また、理解できない子どもにはどのようにして教えたらよいかなどを検討してからコースウェア作成にとりかかるのである。その結果、コースウェアには優秀なベテラン教師何人ものノウハウがびっしりと詰め込まれることになる。』
『(どうしても競争し、早さを誇りたくなったり、遅くて焦ったりする傾向があるが)大切なことは、子どもたちにコンピュータ学習は自分のペースで、自分なりに学習していくものなのだ。そのための助けをコンピュータがしているのだということをしっかりと理解させることである。』
・・・
日野市では、平成17年度から昨年度までの3年間、ひのっ子教育21開発委員会で、
「インタラクティブ・スタディ」の活用方法を研究してきました。
市内の先生方の作成したコースウェアもいくつかできました。
これらはすべて、推進室Webサイトのトップページから「インタラクティブスタディQ&A」をクリックしてみることができます。
また、今年度はICT活用委員会の算数実践部会で、この研究を継続して進めています。
夏の集中合宿の様子(八ヶ岳の大成荘にて)

研究成果は、2月10日(火)に市内の小学校で、
「教科を深めるICT活用」授業研究会(パナソニック教育財団「財団役員推薦による研究委託」)を開催します。 詳細は近日中に当サイトでお知らせいたします。
コンピュータが学習者に直接指示を与えたり、教えるべき内容を示したりして学習者が自分のペースで進めていく学習です。
これについて『未来の教室』では、次のように示されています。
『問題を次々に提示してそれを解かせるというタイプのものは、ドリル的ではあってもCAIではない。そのほとんどは教授機能も学習機能ももっていない問題提示・解答採点機にしかすぎない。
CAIとして大切なことの一つは、これまで学習してきた個人データをもとに学習者がなぜできないかを診断し、できるようにするための方策を決定し治療することにある。そのためには、現在出されている問題のみで判断することをしないで、これまでの学習経過や学習者の反応を総合して判断しなければならない。これがなされていないような学習プログラムは、CAIとは言えずティーチングマシンにしか過ぎない。』
『CAIのコースウェア作成にあたっては、まず最初に複数の先生が長い時間をかけて徹底的に教材分析をして、どのような内容をどのような順序で教えるか、また、理解できない子どもにはどのようにして教えたらよいかなどを検討してからコースウェア作成にとりかかるのである。その結果、コースウェアには優秀なベテラン教師何人ものノウハウがびっしりと詰め込まれることになる。』
『(どうしても競争し、早さを誇りたくなったり、遅くて焦ったりする傾向があるが)大切なことは、子どもたちにコンピュータ学習は自分のペースで、自分なりに学習していくものなのだ。そのための助けをコンピュータがしているのだということをしっかりと理解させることである。』
・・・
日野市では、平成17年度から昨年度までの3年間、ひのっ子教育21開発委員会で、
「インタラクティブ・スタディ」の活用方法を研究してきました。
市内の先生方の作成したコースウェアもいくつかできました。
これらはすべて、推進室Webサイトのトップページから「インタラクティブスタディQ&A」をクリックしてみることができます。
また、今年度はICT活用委員会の算数実践部会で、この研究を継続して進めています。
夏の集中合宿の様子(八ヶ岳の大成荘にて)
研究成果は、2月10日(火)に市内の小学校で、
「教科を深めるICT活用」授業研究会(パナソニック教育財団「財団役員推薦による研究委託」)を開催します。 詳細は近日中に当サイトでお知らせいたします。
未来の教室(2)人と人との相互作用を拡大するためのコンピュータ
『未来の教室』には次のように書かれています。
『教育は、あくまでも人と人との相互作用が中心であるべきである。一斉授業の形態下において個別化を達成するためにコンピュータの助けを借りるのであれば、人と人との相互作用とくに先生と児童との間のやりとりをどのようにして確保するかがコンピュータ学習にあたっての重大なキーとなる。』
『一斉授業の中で学習を個別化して、ひとりひとりの児童にあった教育をすることが必要である。そして、自分なりの努力をすれば、それなりに出来るのだという成功の経験を持たせることが大切である。児童ひとりひとりがよくわかり、満足するような教育が行われるならば授業も楽しくなり、自分でも勉強をするようになってくるのである。その結果として、児童の成績も向上してくるのである。』
以下、大切なキーワードです。
・先生と児童の相互作用は一斉授業では困難
・手をあげてよぶと先生がきてくれる
・学習者の相互作用が活発に行われだす
・先生は待てないがコンピュータは待てる
・ディスプレイを見るだけでなくノートに書くことが重要
・コンピュータがわかりやすく、わからない時は何回もくりかえし、ていねいに、はげまし
ながら自分がわかるまで教えてくれる
・自分で自分の勉強ができるから好きなのである。単に面白いからという理由からではない
・・・・・
『未来の教室』に書かれていることは、今、まさに日野市がめざそうとしていることなのです。この本に書かれた理念のもとに東原教授が開発されたのが「インタラクティブ・スタディ」です。
「手をあげると先生がすぐに来てくれるので、いつもの授業より質問しやすいです。」
(児童の声・・・市内の学校にて)

『教育は、あくまでも人と人との相互作用が中心であるべきである。一斉授業の形態下において個別化を達成するためにコンピュータの助けを借りるのであれば、人と人との相互作用とくに先生と児童との間のやりとりをどのようにして確保するかがコンピュータ学習にあたっての重大なキーとなる。』
『一斉授業の中で学習を個別化して、ひとりひとりの児童にあった教育をすることが必要である。そして、自分なりの努力をすれば、それなりに出来るのだという成功の経験を持たせることが大切である。児童ひとりひとりがよくわかり、満足するような教育が行われるならば授業も楽しくなり、自分でも勉強をするようになってくるのである。その結果として、児童の成績も向上してくるのである。』
以下、大切なキーワードです。
・先生と児童の相互作用は一斉授業では困難
・手をあげてよぶと先生がきてくれる
・学習者の相互作用が活発に行われだす
・先生は待てないがコンピュータは待てる
・ディスプレイを見るだけでなくノートに書くことが重要
・コンピュータがわかりやすく、わからない時は何回もくりかえし、ていねいに、はげまし
ながら自分がわかるまで教えてくれる
・自分で自分の勉強ができるから好きなのである。単に面白いからという理由からではない
・・・・・
『未来の教室』に書かれていることは、今、まさに日野市がめざそうとしていることなのです。この本に書かれた理念のもとに東原教授が開発されたのが「インタラクティブ・スタディ」です。
「手をあげると先生がすぐに来てくれるので、いつもの授業より質問しやすいです。」
(児童の声・・・市内の学校にて)
未来の教室(1)情報活用能力に関して考えたこと
『未来の教室』
この本と出会った人はみな、
「いつか、こういう教育をしてみたい・・・」
そう思ったに違いありません。
自分がその一人で、大きな影響を受けました。
著者は、当時筑波大学に勤務されていた中山和彦先生と東原義訓先生のお二人です。
20数年たつというのに、本書に書かれている内容は未だに色鮮やかです。
ここにはICT活用教育、いや教育そのものの原点が示されているともいえます。
久しぶりに本書を読み返してみました。
『コンピュータリテラシーのためにとくに努力や時間を費やさなくても、教育の場面にコンピュータを導入し、そこで成果を上げる事の方が大切であり、
また有効であると思う・・・』
「第二章 教育へのコンピュータの利用」に書かれているこのことばで、情報活用能力の操作スキルについて、改めて考えさせられました。
今後、情報教育の重要性から、情報活用能力に関して、操作スキルの規準リストのようなものが作成されることになります。
しかし、例えば、10分間に何文字程度の文字を入力することができる、といったようなスキル規準だけが一人歩きしてしまうのではないかという危惧を感じています。
市内の学校を見ても、情報活用能力の高いクラスでは、とりわけリテラシー教育をやっているわけではなく、教科で活用しているだけで高くなっているようです。
そのような指導をしている先生の頭の中はスキルの構造もしっかりとしています。それを外に出していないだけなのです。10分間に何文字入力できるかより、書きたいものが心に浮かぶ体験や考えがあるかのほうが重要です。そういうものがあれば、子ども達は必死になって書きます。そのような姿を何人も見てきました。要するに教師の指導力の問題です。子ども達のICTスキルがないから、授業中にそのような課題を出せないという先生がいますが、それは、児童がやり遂げるまで待てないだけなのです。成し遂げたという子ども達の達成感を共感した経験をもてば、このことは理解できると思います。情報活用能力を育成するためには、スキルの習得よりは、むしろ、活用場面を多く作ることが大切です。そういう意味では、教科の授業の中で、写真を観察記録として利用したことがあるとか、友達同士で掲示板のようなもので友達の作品に感想を書いたことがある、などという実際の活用場面のチェックリストを作成することが本当は必要なのかもしれません。
情報活用能力は、学習指導要領で示された教科や領域の内容を扱うときに必要となるものです。目的と内容に適した方法が実行されるべきなのです。方法だけを取り出して扱うものではありません。ある段階で、やむを得ず方法のみを単独に取り出して学習(練習)することもありますがこの方法が目的になってはいけないと考えます。
本年も子ども達のために
あけましておめでとうございます。
本年も子ども達のためにがんばりたいと思います。
どうぞ、よろしくお願いいたします。