2007年6月の記事一覧
日野第八小学校学校課訪問
今日は、日野第八小学校の学校課訪問でした。
児童数が800人を超える市内で一番大きな規模の学校です。
日野市の研究奨励校として、国語科において、考える力を育てる授業の研究をしています。
5時間目は第4学年国語「白いぼうし」の研究授業でした。
授業者の先生はベテランの先生です。協議会でおっしゃった次の言葉が印象的でした。
「授業はその時、その時が勝負。本時では、計画していたことと目の前の子どもとの間にズレが生じてしまった。瞬時に子どもに対応できるよう、自分自身を鍛えていきたい。自分自身を高めることが、考える子どもを育てることにつながっている。」
3・4時間目は、すべての教室の授業を見せていただきました。
ICTを活用した授業も展開されていました。(青字は、文科省で示されている「教員のICT活用指導力」基準の分類番号です)
第5学年算数「いろいろな四角形」(A-2 B-3)
Web上のコンテンツを活用して作図(三角定規を使った平行線の書き方)の学習をしています。
第6学年家庭科「見直そう!毎日の食事」 第4学年図工「ウグイス笛」(A-3 B-2)
(B-1 B-2) 昨日の給食の画像から、 笛づくりの手順を、デジカメでとった画像
栄養のバランスを考えています。 で確認しています。
第5学年音楽「曲に合わせた歌い方で楽しもう」(A-3 B-4) コンピュータ上で楽譜を作成し音の重なりを聴き取る学習です。
CMSますます充実していきます
本日午後は、ICT活用推進委員会がありました。
研修会の内容は、主としてCMSによる発信方法です。
日野市は「見える学校」を目指しています。
管理職の先生の努力のおかげで、日野市内の学校は、Webサイトが充実してきました。
ささやかでもとても大切な取組、日々の子ども達の様子、先生方のがんばりなどがどんどん見えてきました。
今後は、校内の先生方にもユーザー登録をしていただき、それぞれの学年での取組なども発信していきます。
セキュリティ「対策基準」「実施手順」「チェックリスト」(Web発信者として各学校のサイトにログインすると表示されます)をもとに、実習を盛り込みながら、発信する際の決まりごとについて再度確認していただきました。
研修会はメディアコーディネータが中心と 日野市の学校Webサイトを、東原教授と構築
なって進めます。 してくださった森下氏。(信州大学
入力してしまえば後は便利
「校務の情報化」について、スタディノートに書いた意見を、マップ上に分類し、お互いに読み合いました。
「とにかくやってみよう」と新しいことに挑戦してくださっている先生方ならではの意見が出されました。
最初は大変だったけれど、慣れてきたら・・・
☆当初は、ついていくのがやっと!! という状態だったが、最近では慣れ、スムーズ。
☆打ち合わせ時間が短くなり、伝達事項が簡略された。早く教室に行ける。
☆あっという間に日常になった。校務の効率化に非常に役に立っている。
入力してしまえば後は便利・・・
☆入力できてしまえば、朝の打ち合わせや出欠席の状況など知りたい情報が簡単に得られて便利。
☆入力に労力を費やすが、その後の活用は便利になる。
コミュニケーションが広がります・・・
☆新たなコミュニケーション手段として受け入れることで、生徒理解を深められる。
☆他校の先生との情報交換、時間・場所など心配しないでできるやりとりなど、コミュニケーションの機会が広がった。
こんな利点も・・・
☆教員のコンピュータ活用能力が上がる。
☆紙の節約になる。しっかり活用していけば、ペーパーレスの時代も…
☆出席の管理や、成績の処理などもこれ1台で出来るのが大変良い。
☆各教科のデータをすぐに入力することができ、成績処理の時間も早い。
☆校務がみんなに公平に分担できる。コンピュータに精通した一部の教員に負担がかからない。
☆日常のサーバー管理を行政側で行ってくれることは、大変ありがたい。
◇中学校の各教室用のICT機器は、、2学期開始前に整います。
ICTを活用した授業については、次のようなことを書いてくださった先生がいました。
小・中連携教育の大切な視点です。
「日野市の小学校の授業見学に行く機会が多かったのですが、ICTを利用した授業を非常に興味深く見てきました。
いろいろな可能性があるのではないかと思っています。有効利用したいです。」
撮影2日目
校務の情報化に、リーダーシップを発揮されている校長先生
毎日デジカメをもって校内を歩く校長先生。(本校のCMSは人気です)
保健室。「市内の養護部会の掲示板は大変便利です。」
校務支援システムに、4月から新たに付け加えた開発機能も、うまく活用されています。
週の指導計画、毎日の記録や評価を入力する週案簿。授業時数も自動的にカウントされます。
いつでもお互いのものを見ることができます。校長先生のコメントも見られます。
若手教員は、この画面を積極的に見て、先輩教員から学びます。
一人ひとりの輝き・よさを記録する「ひのっ子宝箱」。
これからどんどん宝を増やしていきます。担任以外の先生からも入力してもらいます。
通知表等に反映します。
あるクラスのひのっ子宝箱には次のような記録がありました・・・
☆「朝、お友達に元気な声で挨拶をした。毎朝、10人に挨拶することを目標にしている。」
☆「友だちが固まっていると、一緒にやろう、と優しく声をかける。休み時間一緒に遊ぶ(主にお絵かき)。給食の時間、牛乳の苦手な友だちに「がんばって」「すごい」と声をかけ、応援する。
☆友達のミニトマトが育っていることに気づき、「おめでとう」と教えてあげた。
★<システムの運用にリーダーシップを発揮しておられる校長先生のインタビューから・・・>
・新しいシステムはとても便利。活用すると良いことがたくさんある。これからの時代には必要なことだと感じている。
・誰でも、今までのやり方を変えて新しいことを始めることへの戸惑いをもつ。
しかし、本当に良いと判断したら、校長は「go!」をかけて押し進めていくことが必要。
・CMS(学校Webサイト)は、学校を開くよい手段。自分でも楽しんでいる。保護者が見てくれているのが励み。
新しい情報や、先生・子ども達のがんばりをどんどん発信していきたい。
このことによって、地域の方・保護者の方も学校への理解を示してくれるようになる。
★これで2日間の撮影が終わりました。
学校が動き出してくれていることを実感しました。
引き続き推進室は、学校をサポートしていきたいと考えています。
NHK教育番組撮影風景
5回シリーズの30分番組だそうです。
「日野市の小学校で、校務の情報化について取材したい」という依頼をいただき、本市の「校務支援システム活用推進校」である潤徳小学校で、昨日に引き続き今日も撮影が行われます。
放映されるのは8月3日(金)です。
若手教員の一日を、校務の情報化 他の学年もコンピュータ室で学習中。
という視点から追いかけています。 自ら情報を収集する学習です。
職員室(データ化により、机上の文書 他学年の先生にもインタビュー(「低学年の授
も整理されはじめました) 業が分かりやすく変わりました!」)
メディアコーディネータをよんで学年会。コン 共有データを見ながらの夕会風景。「掲示板
ピュータを活用した算数の個別学習を計画。 を見ておいてください。」
★<学年主任の先生方のインタビューから・・・>
キーワードは「質の向上」・「コミュニケーションの深まり」であると感じました。
新しいシステムを積極的に受け入れ、がんばってこられた先生方ならではの感想です。
・何もかもコンピュータでやっているわけではない。先生方のコミュニケーションが薄くなったのではない。その逆。
・コンピュータがあるからこそ情報の共有が密になり、共通理解ができ、その上にたって話し合える。
・週案や通知票の所見など、若い先生は積極的にどんどん同僚や先輩のものを見て学んで欲しいと思う。校務支援システムでそれが可能になった。
・機器の操作は若い先生から教えてもらえる。
・一人の先生が作った教材をみんなで共有した。みんなで提供しあえる。
・教材も校務もデータ化しておくと、それを使うときに、よりよいもの、質の高いものにしていける。
・コンピュータの活用で授業も効率的になる。見せればわかることでよけいな時間を使わない。
・一斉指導での限界もコンピュータの活用で解決できる。
・見えないところでセキュリティが守られているから安心して活用できる。
・今の環境から異動したときに心配。
ただいま、ICT活用教育に関する放送番組撮影中
東光寺小学校学校課訪問
正面玄関の前の壁には、子ども達の活動の様子を写した画像ががずらりと並んでいます。
日野市では、昨年度からすべての学校で「ひのっ子エコアクション」に取り組んでいます。本校は、早くから環境を守る省エネ、省資源のための教育に取り組んできました。
★教育の質の向上を目指した校務のICT化
週案簿による時数管理と指導の記録が徹底されていました。校内の先生方全員が、校務支援システムの「時数・週案機能」を活用しています。
計画通りに授業がすすんだかどうか、評価欄もぎっしり入力されています。
校長先生と副校長先生は、すべての先生方の週案簿にコメントを入力されています。
★授業でのICT活用
5時間目の研究授業は第3学年の社会科「わたしたちの東光寺」でした。
日野宮神社の“うなぎ伝説:昔、多摩川で洪水があったとき、うなぎが水を防いで守ってくれた”について、ウナギを食べない地域の人々の思いや願いについて考える授業です。
ICTも活用されていました。
活用の仕方は、教師のICT活用指導力基準表のBー3(教師がわかりやすく説明し、児童の理解を深める)。
洪水の話題が出た時に、プロジェクターで実際の画像を大きく提示し、洪水の被害について、わかりやすく説明していました。
協議会ではICTの活用にかかわる意見や感想も多く出されました。
・授業の冒頭に、課題について児童が調べてきたことを、資料として発表させてもよかったのではないか。
→C-1児童がインターネットで情報を収集したり選択したりする
・・・実際に、その情報をプリントアウトして持ってきた子もいました。
→Cー3児童が調べてきた情報を表現し、わかりやすく発表する
・・・・ノートや紙にまとめたものを拡大する、コンピュータでまとめる(Cー2)
・調べてそれで終わり、という活動が多いが、本当はそこから学び合いが生まれるのではないか。
・・・スタディノートでまとめ、自分なりの考えをお互いに交流し、学び合う活動に発展させる
・昨年度までの児童が調べてまとめた作品も参考になる。
児童の意見をまとめた教師の板書をデジタルカメラで記録し、プリントにしてノートに貼らせていたが、一人ひとりの子ども自身の学習の記録(ポートフォリオ)も大切ではないか。
・・・コンピュータやデジタルカメラで児童の作品、学習状況などを管理(Aー4)
校務の情報化は教育の質を高めること
取材の依頼も兼ねて、校務支援システム活用推進校である潤徳小学校にお邪魔してきました。
昨年11月に導入されたグループウェア機能に続いて、4月に開発し導入された新しい機能(時数・週案機能、成績管理機能、ひのっ子宝箱)も、「とにかく使ってみよう」とフルに活用されています。
校務支援システムの導入で、果たして仕事が便利になっているのか、校務が効率化しているのか・・という問いに対して、
先生方が次のように答えておられたのが印象的でした。
「毎日の出欠調べの入力が、そのまま通知表などに反映されるのはすごいと思う。」
「データ化するより、紙で書いた方が早いと感じることもある。でも、そのデータを処理したり、蓄積したりするなど、後のことを考えれば、便利だと思う。」
(若手の先生)「先輩の先生の週案簿を見て学べるのがいい。通知表の所見も参考になる。」
(ベテランの先生)「自分も若い頃、見せてもらいたかったという経験がある。でも頼むことが難しかった。その点、情報を共有できるのはいいことだ。」
「確かに校務のスピードが高まった。今までのようにのんびりではない。しかし、今まではこれでいいやと思って妥協していたことも、完璧に近づける。いくらでもよくすることができる。・・・だから忙しさは変わらない。効率的になると言うより、むしろ、質が高まると言った方がいいのではないか・・・・教材研究などもいくらでも深めることができる。」
発想の転換(ペーパーレス職員会議から)
市内の学校でペーパーレス職員会議が始まりました。
このことが学校のWebサイトでも紹介されています。
大坂上中学校のキーワードは「慣れが大事」
滝合小学校のキーワードは「環境への負荷軽減、文書管理の負担軽減」
両校とも職員会議にかかる時間は短縮されているようです。
その他にも、「朝会での発言はプリントを配布せず、予め掲示板に掲載されていている内容のもののみ」というルールを作って短時間に終わらせている学校もあります。
「必要な情報を紙で配布せず、保存してある場所で、その情報を取り出して見てもらう」。
しかも、「その情報をその時に見るのではなく、前もって見ておくこと」が徹底されると、これは相当の時間、短縮されることが予想されます。
とは言うものの、これには大変な意識改革が必要です。
今までのやり方を変えることには多くの不安が付いてきます。
・・・・それでも考えているだけでは何も変わりません。
「とにかくやってみる。第一歩を踏み出してみる」
という前向きな発想、決断からすべてが始まっていきます。
推進室は、できるだけ先生方の不安を取り除くことができるようにサポートしていきたいと考えています。
質の高い教育討議
委員会専用のサイトを構築してくださった東原教授。委員の教師としての成長を楽しみにさなっています。
「インタラクティブ・スタディstudy21」の活用実践報告(小学校部会)
ICT活用指導力の基準にそったWebサイト一覧作成(中学校部会)
本委員会を支え、リードしてくださっている心強い所員。大澤先生。委員会の記録はいつでもDVDで見られます。
本開発委員会のメンバーは小学校16名(含管理職2名)、中学校8名(含管理職2名)です。
昨日は、それぞれの部会に分かれて研究を進めました。
小学校部会では、前回出された課題<実際に「study21」を活用した授業を実践してくること>について報告がありました。
算数指導のベテランであっても、一斉指導に慣れた教師が、より効果的な個別指導を行うことは非常に難しいものです。
このことについて、非常に中身の濃い意見交換が行われました。(以下に、その一部を紹介します)
*つまずきの見られる子にとって、難しい教材ではないか。時間内に終わらない子がいる。
→・時間内に一斉に終わらせることが目的か?
・人それぞれ個性があって、みんなが認めるということも学ぶ機会となるのではないか。
・やっていくうちに、子ども達の方が慣れてきて、自分のペースでやればいいことに気づき始めた。
・スピードは気にしなくてもいい。がんばってね、と声をかけてあげることが大切。
・わかるまで、徹底的につきあってくれるのが、この教材の良さ。今までの学習方法では不可能だった。
・周りの人がたとえ全部終わっていたとしても気にしないでとことんやる。必ず「できた!」という達成感につながる。
*つまずきが見られて悩んでいる子どもについて、あくまでも一人でやらせるのか。
→・子ども達の教え合いは、むしろ望ましいのではないか。
・孤立学習ではない。個別学習。友達同士が教え合うことを奨励していこう。
・ゲーム感覚、遊び感覚になってしまわないか。
・コンピュータでの学習が特別なのではなく、普段の学習時のしつけと同じ。
・子ども達は、慣れてくると教え方が上手になる。答えを教えるのではなく、答えにそって発問し始める。
・うまい教え方とは、「いい質問ができること」。
・応答カテゴリー(コンピュータのメッセージ)でほめてもらって自信をつけた子ども達は、自然と友達に教えたくなるようだ。
・このシステムは、人と人との相互作用を深めるシステム。