過去の推進室情報 2008年

2008年7月の記事一覧

「ふしぎ!」(理科ねっとわーくを活用した授業 その1)

今年度は、理科の授業を充実させることを目指して、各学校で理科ねっとわーくを活用した授業が行われています。

◆以下は、7月2日に行った潤徳小学校の学校課訪問での研究授業です。

第3学年理科「カイコを育てよう」 ICT活用指導力Bー3・4
一人一匹カイコを飼育してきて、様々な発見をし、疑問をもっている子ども達。
子ども達の共通した疑問を解決するために、理科ねっとわーくのコンテンツが活用
されました。  実物観察を補完する活用方法です。
  
 今までのカイコの成長の様子を記録した画像や友達の観察カードを見ながら、
飼育活動を振り返っています。
今の子ども達の一番の関心は、まゆの中でさなぎになったカイコ。
「まゆの中でどうしているんだろう・・・」という疑問をもっています。

  
「確かめてみましょう。」とまゆの中を開く瞬間を、
手元を拡大しながら見せています(左画像)。
歓声をあげながらじっと画面を見つめる子ども達。
「小さいからよくわからない。もっとよく見たい!」という子ども達の声に答えて、
「では、大きくして詳しく見てみましょう。」と、
理科ねっとわーくのコンテンツを提示(右画像)。
いろいろな角度から見せています。
「へえ。幼虫の時よりも縮んだんだね。」
「すごいな。かたいパンみたいだね。こんな形になってじっとしているんだね。」
「いつカイコガになるのかな。」 

自分の飼っているカイコが、たくさんのクワの葉を食べてどんどん成長し、いつの間にか全く違う姿になっています。
実物を見て、デジタルコンテンツで確かめて、生命の不思議さを感じた子ども達でした。 

校務支援システムで通知表作成

昨年度は、市内の小・中学校モデル校4校で、校務支援システムの成績管理機能を活用した通知表を作成してきました。すんなりとうまくいったわけではなく、評価基準の設定など機能の活用をマスターするために教務主任(主幹教諭)が中心となって試行錯誤しながらの挑戦でした。システム面においてもまだ完全ではなかったので、不具合も発見され、その都度、開発者に改修をお願いしてきました。また、より使いやすくするための機能改善も受け入れてもらいました。成績管理機能は、いわば日野市のモデル校が中心となって開発者と作り上げてきたわけです。

1年たった今、校内のマネジメントを図ってきたモデル校4校の教務主任は、みんなこう言っています。「最初は大変です。必ず山を乗り越えなければなりません。1年目は相当な覚悟が必要です。1年前に比べて今年はとても楽になりました。余裕があります。
出欠や子どもの良さなどの記録を日々続けていくことさえしっかりやっておけばちっともあわてることはありません。年度末には自然に要録ができあがっているという状況になります。」

今年から中学校では、8校が全校そろって校務支援システムによる通知表作成を行っています。小学校では6校実施。残る11校は来年に備えて準備中です。
今日・明日は印刷のピークです。
  
 日野第二中学校にて・・・
印刷の設定も、教務主任(主幹教諭)と一緒に確認して慎重に行います。
「入力さえ終われば印刷は本当に速いですね。あっという間です。」

  
 大坂上中学校にて・・・
「ここにいたるまでが大変でした。やっと印刷する段階に来ました。
1クラス5分。感動の速さです。」と、教務主任(主幹教諭)。

  
 日野第四小学校にて・・・
印刷が終わると、一枚一枚ファイルにとじ込み、
ポートフォリオ形式の通知表の完成です。
「データがサーバーで完全に守られているのでセキュリティ上安心です。」と、
副校長先生。

日野市教育広報「ひのっ子きょういく」第62号発行

本日、日野市教育広報「ひのっ子きょういく」の第62号が発行されました。

今回の第一面の特集は、『子どもをネット上のトラブルから守るために・・・』です。
先月のPTA研修会でもお話させていただいた内容です。
  ←画像をクリックするとダウンロードできます。

夏季教員研修 全体研修会

毎年、夏に、日野市民会館大ホールで開催している教員の全体研修会。
今年もその案内ができました。

平成20年度夏季教員研修全体研修会の案内です。
  ←画像をクリックするとダウンロードできます。

ICTで自分のスピーチや音読を振り返る

今週は、中学校と小学校で、国語の授業にICTを活用した実践があり、メディアコーディネータが授業支援を行いました。どちらもねらいは同じです。
児童・生徒が、自らの音読やスピーチを振り返って、さらによくしていくための改善点を見つけるというものです。     ICT活用指導力Cー4

  
中学校での実践(平山中学校第1学年「印象に残ったことや考えたことを伝えよう」)
体育ではよく活用されているスポーツミラー(映像遅延装置)。これを、国語のスピーチで活用してみました。スピーチそのものに加えて、スピーチをしている時の表情など、自分の姿も振り返ることができました。

  
小学校での実践(日野第三小学校第3学年「三年とうげ」)
スタディノートを活用してデジタルポートフォリオを作成しました。自分の音読を録音し、聞き直しています。この後、友達の音読も聞き合う活動を行い、さらに音読をよくするための感想やアドバイスを交換し、再度音読に挑戦します。

武蔵野市からの視察

武蔵野市学校情報システム検討委員会の9名の方が視察にお見えになりました。

武蔵野市でも、教員用校務ネットワークの構築に向けて検討委員会を立ち上げ、調査研究を行うそうです。本日お見えになったメンバーは、小・中学校代表の管理職と、教育委員会の職員、そして情報管理課の職員の方々です。主に、教員用コンピュータのネットワーク整備、システム導入とシステムの運用について、セキュリティ対策について、質問を受けました。ハード面での質問が多かったので、情報システム課の職員も同席しました。

庁内の会議室でお話を聞いていただいた後は、市役所に一番近い日野第七小学校に案内し、実際に校務支援システムが運用されている様子を見ていただきました。
七小の管理職の先生が視察を快く引き受け、説明をしてくださいました。
 

*視察を受けるにあたっては、今回の様に、推進室に日程等も含めて事前の相談をしていただいています。中には、いきなり訪問日時を示され、その日以外は変更できないと言われてお断りをするケースもあります。また、推進室に相談せずに、市内の学校に直接電話を入れて視察を申し込む件も起きています。先進地区として見本にしていただけるのは名誉なことですが、学校に必要以上の負担をかけてしまうことだけは避けたいと思っています。

文書管理も正確でスムーズに

校務支援システムの新たな機能を追加しました。文書管理機能です。
これにより、学校は、今まで毎日交換便でどっさりと送られてきた文書の管理が自動的にでき、事務の効率化が期待されます。

教育委員会から文書を受けると受理簿が自動作成され、日野市で統一された文書分類表による受理簿文書庫で保存されます。この受理した文書は校内掲示板や校内回覧板に転送したりすることができます。また、報告が求められる文書は、担当者が作成した報告文書が決裁文書となり、最終決裁後に教育委員会へ送信されます。この時に自動的に発送簿が作成され、受理簿文書庫で保存されます。まさにペーパレスのやりとりです。
  
本日は午前中に学校向けの説明会を実施し、
午後は教育委員会の各課対象に
説明会を実施しました。

「今後は文書管理も正確でスムーズに
なります。」と、本機能の追加にあたり、
学校の事務主事の代表者と調整を
図ってきた庶務係長。

  
 教育委員会内で学校向けの文書印刷量が
ナンバー1の指導主事にとっても、
夜遅くまで文書印刷にかかっていた
時間が短縮されます。

 

庁内の環境監査

日野市では、今年度は「みどりの大地 青い地球を いつまでも」をテーマとして掲げ、
今年度の重点施策「ふだん着でCO2をへらそう」事業に取り組んでいます。

市では、平成12年12月7日にISO14001(環境マネジメントシステム)の認証を取得し、
平成15年度、平成18年度に認証を更新継続しています。

本日は庁内で環境監査(ISO内部監査)がありました。
この監査は毎年行われており、庁内で編成された環境監査チームが班ごとに分かれて各課を回っています。
毎年行われているこの取組は、日野市の職員の意識の高さを感じます。

 
3人の監査員の監査を受けるエコディレクター(教育部長)とエコマネージャー(推進室長)。
エコナビゲータ(推進室職員)は、監査員のため他課の監査中。

学期末の学校を支えるメディアコーディネータ

今日もメディアコーディネータは、学校のサポートに走り回っています。
校務支援システムによる成績処理の相談、Webカメラの活用方法のレクチャー、機器のトラブル対応、中学校の授業計画作成のお手伝い、そして、初任者の先生のICTを活用した授業のサポートです。多くの先生とかかわることを楽しみに、毎日がんばっている4人のメディアコーディネータです。


第5学年 総合的な学習の時間 「八ヶ岳の体験をまとめよう」 ICT活用指導力Cー3
初任者研修で学んだことを生かして早速実践している初任者の先生。
「子ども達がそれぞれスタディノートで体験をまとめた後は、いよいよクラスのみんなで
意見交換をします。それが楽しみです。」

ICTサポートスタッフによる夏季研修企画会議

本日はICTサポートスタッフの皆さんに集まっていただいて、夏季ICT活用教育研修の企画会議を行いました。日野市に導入した機器やソフトウエアにかかわる6社11人のスタッフと、推進室長、メディアコーディネータ4人による合同企画会議です。

まず、担当の研修で、ICT活用指導力のどの力をつけるのが目的か、保障する成果を確認しました。さらに、2学期に実践する授業のイメージをもつにはどうしたらいいか、具体的な研修内容を話し合いました。今後、研修企画書作成までの打合わせと、当日の運営についての反省等は掲示板を通してやり取りしていきます。
 

夏季ICT活用教育研修

今月に入ってから、夏季ICT活用教育研修の受け付けをWeb上で行っています。
夏季ICT活用教育研修の詳細はこちらからダウンロードできます。

昨年度に引き続き、「教員のICT活用指導力」の5観点18項目に対応した研修会の案内です。
   ←画像をクリックするとダウンロードできます。

多摩市からの視察

先週の金曜日の午前中に、多摩市の教育委員会と情報システム課の4人が視察にいらっしゃいました。

教育の情報化に向けて、近隣地区が動き出したのはうれしいことです。

日野市も教育委員会だけでなく情報システム課と一緒に動いているからこそうまくいっていること、また、様々なセキュリティ対策を講じていることなどをお伝えしました。「行政側にとって物理的にサポートする必要性を実感しました。」という感想をいただきました。

梅雨の明ける前に・・・

昨日は今年初めての真夏日だったそうです。今日も真夏日です。
夏はすぐそこに来ているようです。

まだ梅雨は明けていませんが、どんよりした空の下の市役所前で、ひたすら甘い香りを漂わせているクチナシの花です。
 


昨日の夕方は、夕陽が見事でした。梅雨雲も赤く染まっていましたが、やがて夜になって雷雨となりました・・・
(夕陽は浅川の新井橋から、雷雲は市役所の窓から撮影したものです。)
 
 
  梅雨空の芸術です・・・

学期末の校務を正確に効率的に行うために

本日、第2回の教務主任研修を開催しました。
学期末の教育課程の管理をテーマに、「適正な評価について」と「授業時数の管理」についての研修内容です。

◆校務支援システムの時数・週案機能により、それぞれの学級、教科の授業時数、達成率が自動算出されるようになりました。また、学期ごとに一覧を印刷して提出しなくても、ボタン一つでデータが教育委員会に送られるようになりました。大変正確で効率的です。今日は、教務主任の先生方に、昨年度の、各学級、各教科の授業時数一覧表から、学校として課題はないか再確認していただきました。

◆校務支援システムの成績管理機能を活用すると、通知表や指導要録にそのまま反映します。中学校は、今年度から全校でこのシステムを使っていきます。
小学校では、指導要録は全校でシステムを活用しますが、通知表については、17校中6校が取り組みます。小学校では、観点別評価の目標基準設定等、評価の流れについて、もう少し理解を深める必要があると感じています。また、小・中ともに、児童・生徒のよさを記録する「ひのっ子宝箱」は、通知表や指導要録の所見に反映しますので、日常的に校内の先生全員で、子ども達の良さを見つけて入力する機会を設けていくように推進していきたいと思います。

 
「成績管理機能」「時数・週案機能」「ひのっ子宝箱」は、いずれも日野市が知恵を出し、開発者の熱意で実現していただいた機能です。この機能が全国に広がっていきつつあることをうれしく思います。引き続き、現場の先生の声に耳を傾けて改善すべきところは改善していけたらと思っています。
(まだシステムが人に寄り添っていかなければならない段階です。ある程度まで行くと、次の段階として、今度は、人が運用を工夫する段階になってくると思われます。)

福岡県からの視察

福岡県大牟田市教育委員会から4人の方が視察にいらっしゃいました。

◆今後、校務の効率化を進める計画を実現するために、日野市の進め方を参考にしたいということでの視察です。システムを入れることですぐに効率化するわけではなく、導入時は相当の覚悟が必要であること、しかし山を乗り越えれば必ず楽になること、運用するほど効率化していくことをお伝えしました。日野市の推進体制やサポート体制をお聞きになり、「システムやハードも大事ですが、結局は人なんですね」という感想をいただきました。
 

◆実際に校務支援システムの稼働の様子を知りたいということで、メディアコーディネータが日野第四中学校へ案内しました。
四中では、秋山校長先生と古田教務主任(主幹教諭)が、説明してくださいました。
 

コンピュータに関する誤解をとき、授業づくりの基本を学ぶ

昨日は初任者研修を開催しました。テーマは「ICT活用教育」。なぜ、学校教育にICTが必要なのかを理解し、さらにICTを活用した授業の可能性について、理解を深める内容です。
 


メディアコーディネータによるICT機器の実習も行いました。
 

◆以下、初任者の先生の感想です。

◇「ICT」この言葉は今までの私にとってとても重圧を感じるものでしたが、今回の研修を
    受け、自分でもICTの活用・実践ができそうだと少しばかり楽しい気分になりました。す
    ぐには、無理ですが、活用促進していきたいと思います。また、ICTがなぜ今叫ばれてい
    るのか、その重要性を感じることができました。

◇今日、ICTの研修を受けて、コンピュータを使った授業についての考え方が変わりました。
    一番私の印象に残ったのは、使えるのかなという抵抗感が使ってみたいという気持ちに変
    わったことです。カメラや動画を黒板に映し出すことはもちろん、いろいろな表示、提示の
    仕方ができるので、これからどんな授業を組み立てていこうかという楽しみになりました。
    また、それだけではなく、ICTを使った授業は個別対応や集団で学びあうことや、学びを深め
    ることもできて学習の形態が様々に使い分けることができることなど研修を通して授業作り
    の基本を学びました。

◇ICT活用教育の必要性について学ぶことができました。教育現場において果たしてコンピュー
    タは必要なのかという疑問はありました。しかし、大人の私から見て、今日の講義自体がも
    のすごく興味深く、楽しいひと時でした。また、学習意欲(授業に向けての活用方法の習
    得)も湧くことができました。子どもも私と同じように、ICTを活用したいと思っているかも
    しれません。将来的にいつでも活用できる能力を身につけたいと思います。

◇これまでは視覚的な角度からICTを活用していましたが、子ども同士のかかわりを広げること
    や思考を深めることなど多くの可能性があることに気づくことができました。これからの授
     業に積極的に活用していきたいと思いました。

◇ICTを活用することについて今まで持っていたイメージは、資料を拡大表示する、といっ
    たもので、そういう場面での活用を考えていました。しかし、本日の研修でe-黒板、書画
    カメラでは、思考、作業の過程も可視化できることを認識しました。書写や情報を整理しま
    とめる単元で使っていこうと思います。一方、生徒に確かな学力を身につけさせるために、
    音声を記録すること、反復練習をスムーズに行うことなども実践しようと思います。今日、
    私が、ICTを活用した授業について持った新たなイメージは「個を尊重しながら集団の学
    びあいを深める」です。

◇今日の研修の中で一番印象に残ったのは、子どもの考えに寄り添って、間違いから子どもの
   思考を読み取ることが大切だということです。一人ひとりの学習ペースなどにあわせることの
    できる個に応じた指導や、写真や動画などの具体物を見せることなどによって発見すること
    の楽しさを子どもに味わわせることができると気づきました。また、個人のノートや意見な
    どを全体で確認することもできます。自分もぜひ授業にICTを活用できる能力を身に付けなけ
    れば、と考えています。

◇コンピュータは、教員が主導権をもっているように感じていましたが、そうではなく、子ど
    もが使うことでもっと良い授業ができることがわかりました。一人ひとりの能力に合わせて
    指導をしてあげれることがわかりました。ICTを授業に活用することにより、授業の幅が広が
    り、より子どもの主体的な学習が期待できると感じました。

日野市は全国第2位(学校サイト自治体別年間更新ランキング)

定例校長会がありました。
推進室からは3つのことをお知らせしました。

◇今年も、教員のICT活用指導力の基準に基づいた夏季ICT活用教育研修を実施するので先生
    方の参加をお願いしたいこと。
◇セキュリティポリシーを遵守していただくこと。
◇引き続き学校Webサイトの積極的な発信をしていただくこと。

3つ目の学校Webサイトの発信については、平成19年度学校サイト自治体別年間更新ランキングで、日野市は全国第2位になりました。各学校のがんばりを大変うれしく思います。
このことは、昨年度推進室にお見えになった豊福先生の管理されている「日本の学校
(i-learn.jp)」のサイトで、先日公表されたところです。 
(日野市平均194.1日 53.0% 1位の自治体は平均301.0日 82.2% 
    3位の自治体は平均163.3日 44.6%)