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さまざまのこと 思い出す 桜かな
3月31日。今日は平成19年度の最後の日です。
教育委員会室で退職校長、副校長、教職員の辞令伝達式が行われました。
「さまざまのこと 思い出す 桜かな (芭蕉) 」
これは、教育長が挨拶の中で引用された俳句です。
外はサクラの花が満開です。
午前中は、冷たい雨に打たれながらも花びらを落とすまいと必死に耐えているようでした。
満開のサクラとの出会いは、別れの季節でもあります。
夕方からは薄日が・・・ | 田口参事への辞令伝達式 |
学校課内でも別れの式 | 田口参事の日野市最後の日 |
先生方と共に成長したメディアコーディネータ
★ICT活用教育推進室が設置されて2年たちました。
この2年間にわたって日野市の教育の情報化の基盤を整えてきました。
☆ハード面では・・・
・授業でのICT活用のために
校内LAN整備、各教室のICT機器の整備(小学校は昨年度、中学校は今年度)
・校務の情報化のために
全教職員に校務用コンピュータを配備し、同時に校務支援システムを導入(昨年度)
・情報発信のために
学校WebサイトのCMS導入(昨年度)
☆ソフト面では・・・
市内の全校で、校長先生のリーダシップのもと、副校長先生、教務主任の先生、ICT活用の担当の先生、研究主任の先生方が中心
となり、学校が組織としてICT活用教育に取り組み、本市のすべての先生が「コンピュータ等を活用した指導」を行いました。
★先生方のICT活用指導力の向上のために、メディアコーディネータもがんばってきました。
4人のメディアコーディネータも、授業支援等を通して、先生方と一緒に成長しました。
今年度、メディアコーディネータが市内の学校を訪問したのべ回数は935回(3月25日現在)です。
4人のメディアコーディネータの1年間の感想を、「ICT活用NEWS」に掲載しました。
以下、その抜粋です。(「ICT活用NEWS」は、学校と推進室をつないできた情報紙で、今回の35号で今年度の最終号となりました。)
◆多くの先生方に「是非研修会に来てほしい」「授業の相談にのってほしい」「こんな授業がしたいから支援をお願い」などと、授業や研修会などの支援依頼を多く受けるようになり、大変うれしく思います。これまで先生を支援する上で私が大切にしたのが、学校の財産をいかに残せるかでした。その場限りの支援ではなく、その後も学校が円滑にICTを活用するには、何か財産となるものを残すことが一番の支援だと考えました。支援する立場にいたつもりが、今では自分が成長させていただいたように思います。今まで優しく声をかけていただいた先生方、ICTを使ってみようかなと応えて下さった先生方、本当にありがとうございました。(N)
◆振り返ってみるとあっという間に過ぎた1年間でした。メディアコーディネーターの仕事をはじめた当初は、右も左も分からないことだらけで、多くの人に迷惑をかけました。しかし、まわりの方々のあたたかい支えによって、少しずつ成長することができたと思います。先生の授業の支援していて私が一番思い出に残っていることは、「ICT機器を使ってみたいけど、コンピュータ使うの苦手なんだよね」とおっしゃっていた先生が、何度か授業支援に行くうちに、楽しそうにICT機器を使いこなしていらっしゃる姿を見たことです。この1年間を通して、私に対してあたたかい対応をしてくれた日野市の先生方や、自分の成長を見守ってくださったまわりの方々に感謝しています。ありがとうございました。(K)
◆先生の仕事内容(校務・授業)の知識や理解不足により、支援で伺った先生方にはご迷惑をかけてしまった点が多くあったと感じます。しかし1年間たくさんの先生とかかわることにより日々学ぶことが多くありました。先生方の授業準備に時間をかけられている姿や子どもとかかわっていらっしゃる姿は、自分自身の勉強になりました。今後も見習わせていただきたいと考えています。(O)
◆この1年間は、多くの先生方にお世話になりました。ご迷惑をかけてしまう場面が多々ありましたが、そんな私にいつも温かく接してくださった先生方のおかげで、ここまでメディアコーディネータを続けることができたと感じています。本当にありがとうございました。学ぶべきことが多くありました。自分について、課題も数多く見つかりました。先生方に見守っていただき、成長させていただいた分を、支援という形でお返ししていけるよう、今後も努力したいと思います。(S)
桜咲く街
会場となった市役所前の中央公園には、満開直前のサクラを見に、多くの市民が集まりました。
★市内にあるサクラの木の中でも、堂々としていて壮大な木は「東光寺桜」です。
花が入学式までもつのは難しそうです・・・
東光寺桜の前で・・・加島教育長と田口参事。
庁舎で情報セキュリティ外部監査
庁内の各課は、12月に日野市情報セキュリティポリシーに基づく定期的な内部監査を受けました。
今回は外部監査です。
情報セキュリティを専門とする会社の人(専門家)による学校課の「外部監査」が実施され、現在の情報セキュリティにおける運用状況の確認・現場指導が行われました。
現場チェックの後は、会議室で指導を受けました。
専門家と情報システム課長、学校課長とそれぞれの担当者が出席しました。
「今後も個人情報の扱いは十分慎重に行ってください。」
新しい組織の設置に備えて
来年度から、学校への支援体制を強化し、一層の充実を図るために、教育委員会内に、特別支援教育に特化して機動力を発揮する組織「特別支援教育推進チーム」が設置されます。
本日は夕方からその準備が行われました。
LAN配線は情報システム課の協力を得て・・・
少しあいたこの空間に、チームの机を並べます。
もうすぐ満開
庁舎の前のサクラ並木
用水にかかるサクラの花(市内の豊田用水で)
引越し作業
★今、2校の引越し作業が続いています。
三沢台小学校の引越し作業(七生緑小学校の開校に向けて)と平山小学校の新校舎への引越し作業です。
教育委員会の職員も日中は応援にかけつけ、当該校の教職員や業者の方のお手伝いをしています。
夕方、庁舎に戻ってきてからは、明日の引越し準備や通常業務・・・
午後11時前の庶務課にて・・・
校務支援システムの運用を支える教務主任
4月から、校務支援システムをうまく活用して校務の情報化を進めるために、教務主幹の先生が中心になり、自主的に勉強会を開きました。
主として成績管理機能の使い方、通知表や指導要録の作成についてです。
メディアコーディネータも参加させていただきました。
講師は平山中学校の教務主幹。市内の他の学校の教務主幹も集まりました。
「とにかくやっていきましょう。・・・うまくいかないことが必ず起こります。でもそれを乗り越えなければ進まなのです。
1学期は教務主任が覚悟してリードしていかなければいけません。・・・」
校長先生も参加してアドバイスをくださいました。
平山中学校の通知表を見本に・・・
理科の授業を楽しむために
市役所前のサクラ並木は、花が一斉に開きました。
平成20年度 実験・観察融合型デジタル教材活用共同研究に日野市が採択されましたので、
本日、科学技術振興機構理数学習支援部学習支援ネットワーク課の方がお見えになりました。
事業背景、共同研究の実施に関する概略、理科ねっとわーくデジタル教材の配布等について説明を受けました。
日野市のICT環境を生かして先端的なデジタル教材を活用することにより、子ども達も先生もわくわくするような楽しい理科の授業が期待できます。
連携大学である信州大学の教授にもテレビ会議で打合せに参加していただきました。
小学校卒業式
市内18校の小学校で卒業証書授与式が挙行されました。
6年間で心も体も大きく成長したひのっ子達が、小学校を卒業しました。
↑日野第一小学校は開校135周年。 日野第四小、潤徳小と共に、市内で一番伝統のある学校です。
市役所前のサクラ並木は、ちらほらと咲き始めましたが、大部分は開花寸前の状態です。
卒園式
冷たく降り続く雨に耐えながら咲いています。
今日は、5つの市立幼稚園で修了証書授与式が行われました。
園長先生から修了証書をいただいた後は、
幼稚園で学んだこと、がんばったこと、楽しかったことなど、たくさんの思い出がスライドショーで映し出されました。
第三幼稚園にて・・・
第七幼稚園にて・・・
平山小学校新校舎の校内LAN整備
新校舎は、オープンスペース、バリアフリー化など、あらゆる面で新しい学校のつくりになっています。
先週は、光ファイバーケーブルを新校舎に引き込み、校内LAN整備を行いました。
メディアセンターは、壁一枚を隔てて図書室とコンピュータルームが隣り合わせになっています。コンピュータルームのLAN配線は完了しました。
学校裏サイト
平成20年第1回定例会の一般会計予算特別委員会最終日。
学校裏サイト等についての質問を受けました。
インターネットや携帯電話などは、うまく使えば有効なツールです。
しかし、子ども達がそれに振り回され、正しく理解して使っていないため、人に迷惑をかけたり、傷つけたり、ネガティブな方向にいっているという現実もあります。学校裏サイトはその一つで、社会問題となっています。
このような社会背景の中、日野市が推進しているICT活用教育の目的には大きく3つの柱があります。
1つは授業での活用(授業改善)、
2つ目に校務での活用(校務の情報化)、
そして3つ目に児童・生徒に情報活用能力を育成することです。
この3つ目が、今の問題に大いに関係しています。
日野市では情報安全教育として進めていますが、次の3点を重視して指導しています。
まず、情報を正しく活用することです。
次に情報を科学的に理解することです。インターネットの世界について理解することも含まれます。インターネットには思わぬ落とし穴や危険も潜んでいることも知らせます。裏サイトに書き込んでいた子どもが、その仕組みを全く知らず、「自分の書き込みが全世界に公開されているとは知らなかった・・・」と自分の発信した情報が思わぬ方向へいき、取り返しのつかない状況になったことに驚いたという事例もあります。
最後に、情報社会に参画する態度を育てるということです。ルールやマナーを守ること。自分がやられていやなことはやらないというのはICT活用の場面でも同じことです。思いやりをもったコミュニケーションを図ること、これらはICTに限らず、人として当然のことです。
これらのことを指導していくための教材も学年の発達段階に合わせて整えました。市内全校のすべての学級で使えるようになっています。
また、その他にも授業で使える優良なサイトを推進室のWebサイトで紹介したり、ICT活用NEWSで学校裏サイトの特集を組んだりしてきました。
一方、教員研修として、10月には生活指導主任とICT活用推進委員の先生方を対象にし「ネット上のトラブルの実態とその対策」というテーマで、インターネット協会の専門家による指導をいただく機会を設けました。参加者から、学校裏サイトの実態に驚きの声も聞かれました。
各学校では情報安全教育の年間指導計画を立て、このような指導を計画的に進めています。
保護者の方が集まる公開授業やセーフティ教室に実施している学校もあります。来年度は道徳地区公開講座を、このテーマで実施する計画を立てている学校もあります。
この問題はどうしても家庭との連携が欠かせません。そこで、家庭教育学級と連携して、ネット上の危険から子ども達を守るための研修会を開きました。また、11月の末には市民ホールで著名な講師の方をお呼びして、「学校と家庭とで取組むメディアとのつきあい方学習」というテーマの講演会も開きました。
なお、先日、文部科学省からも小学校6年生の子ども達とその保護者を対象とした「ちょっと待って、ケータイ」というリーフレットが配られたところです。
今後も、家庭との連携を図りながらこの問題に取組んでいきたいと考えています。
中学校卒業式
スモモの花が咲きました。(中央公園)
アンズの花が咲き始めました。(中央公園)
花曇りの中、市内8校の中学校で卒業証書授与式が挙行されました。
15歳のひのっ子達が、義務教育を終え、それぞれの進路へと巣立っていきました。
輝かしい未来が待っていることを祈っています。
日野第一中学校と七生中学校。ともに60周年記念式典を終え、61回目の卒業式でした。日野第一中学校は今は仮校舎ですが、一年後は新校舎になります。
メディアコーディネータのミーティング
はやいもので今年度もあと2週間・・・。
予約サイトを通して、学期の終わりまでメディアコーディネータの派遣要請が続きます。
毎朝のミーティング以外に、一日のうちで推進室に全員揃う時間があれば、随時勉強会を行い、
それぞれの学校・先生方のニーズに応えられるように、がんばっています。
一雨ごとのあたたかさ
昨夜降った雨はすっかりあがり、今朝からあたたかな一日です。最高気温は19℃とのこと。
★市役所前の桜並木・・・このあたたかさで急に蕾が膨らんできました。
うっすらと天空に上弦の月が見えます。
このサクラの蕾をじっと眺めていると、たまたま歩いていた議員さんが声をかけてくださいました。
「Webにのせるんですか?春めいてきましたね。
家の窓から見える多摩丘陵の木々も、このところなんとなく色が変わってきて、やわらかい色になってきましたよ。」
★中央公園の蕾・・・ウメの次に咲く花は?
シダレウメの花は満開です。そこにお客様が・・・生命の躍動感を感じる季節の到来です。
ミツバチがやってきました。
花の中にもぐりこんで懸命に蜜を集めています。
スモモの蕾です。
アンズの蕾です。
保護者の方の声
★日野市立小・中学校PTA協議会の調査広報委員会の方が、本日発行の広報紙「かがやき」 第84号を届けてくださいました。
★今回は、ICT活用教育の特集を2ページにわたって組んでくださいました。
「調査を終えて」(編集後記)の欄には、次のように書かれています。
「わかる授業」、「魅力ある授業」は、先生の意欲や工夫から生みだされるものだと思います。「道具」であるICTの活用は、子どもたちが授業に意欲をもって取り組んだり、友だちとのコミュニケーションを通じて自分の課題を見つけたり、思考を広げるための有用な道具になりうると感じました。
ICTの活用は、新しい取り組みであるために、授業を参観した委員の感想には、効果的に利用されていない場面があるとの指摘もありました。どの場面でICTを利用するのがいいのか(あるいは、しないほうがいいのか)の検討など、現状では現場に戸惑いがあるかもしれませんが、先生方の工夫によって創造された魅力ある授業の実践例が、市内の小・中学校で共有され、発信されていくことを期待したいと思います。
★保護者の期待に答え、最終的には、「わかりやすくて楽しい。」「自分の力がついてきたのがわかる。」という感想が返ってくるように、
子どもたちの声に耳を傾けていきたいと思います。
三鷹市からのお客様
三鷹市は、ICTの先進地区です。
e-japan計画が出されて以来、国の指定を受けて、最先端の研究に取り組んできました。
先月も3年間の文部科学省委託である「地上デジタルテレビ放送活用事業」の研究発表会が開かれました。
2月5日に、三鷹市立第一小学校の研究発表会で、各教室に配備されていたデジタルテレビ。
研究発表会後にこのテレビはまもなく総務省に返却となったそうですが、今後、市の予算で購入を検討しているということでした。
先進的な研究に取り組んできた地区ならではの悩みも大きいようです。
委託研究で貸与されたICT機器の返却、過去に実験的に大量に配備されたICT機器のメンテナンス等・・・。
そこで、来年度から新たに市の予算でICT環境の整備を計画されています。
来年度は全教員に一人一台のコンピュータを配備するそうです。
今日は、2年間で基盤整備を終えた日野市の取組をぜひ参考にしたいということでお見えになりました。
お聞きになった点は次の3点です。
・全教員にコンピュータを配るだけではなく、活用されるために行った工夫。
・市内すべての学校のWebサイト更新率が高い秘訣。
・人的なサポート体制(メディアコーディネータ制度)について。
3月議会一般質問(1)
平成20年第1回定例会が28日まで開催されています。
本日で一般質問が終わりました。
ICT活用教育に関連する議会答弁は次の通りです。(その1)
◆青少年が巻き込まれないための教育と取り組みについて
(知的護身術の取り組みについて)
ご質問の知的護身術についてですが、市内の全小・中学校では、教育課程に位置づけて、「セーフティ教室」や学級指導の時間に行っています。
学級指導では、犯罪から自分の身を守ることを学ぶために、「いかのおすし」という合言葉を決め、例えば、「いかない、のらない、おおごえで、すぐにげる、しらせる」などの指導を行っています。また、実際に危険な場に遭遇したときの対処方法について、ロールプレイングや疑似体験を行ったり、地域で事件・事故の発生しやすい場所を確認したりする学習を行っています。子どもたちは、これらの学習を通して、自分の身を守ることを学び、危険回避能力を身につけています。
一方、セーフティ教室では、家庭、学校、地域社会の連携によって非行・犯罪を防止することをねらいに開催しているところですが、最近は、ネット上の犯罪から身を守ることについて取り上げる学校が多くなりました。それは、近年、子どもたちがインターネットを介した犯罪被害等に巻き込まれるという社会的な問題が増えており、ネット上でも「自分の身は自分で守ること」が必要になっているからです。そこで本市では、「ネット上のトラブルの実態と対策」というテーマで教員研修を行い、授業で活用できるコンテンツも整えました。
なお、この問題は学校だけでは限界があります。ネット上の危険から子どもたちを守るには、家庭と連携してこそ成果があがります。保護者の方たちにもインターネットの世界について正しい知識と対策を知っていただくために、家庭教育学級や市P協と連携し、「インターネットの正しい活用方法について」というテーマで家庭教育学級研修会を開いたり、「メディアとの付き合い方学習」というテーマで講演会を開催したりもいたしました。
今後とも、各学校において、保護者会などでこれらのことを話題にしながら、学校と家庭の連携のもとに、子どもたちの健全育成の充実が図れるように、働きかけていきたいと考えています。
3月議会一般質問(2)
平成20年第1回定例会が28日まで開催されています。
本日で一般質問が終わりました。
ICT活用教育に関連する議会答弁は次の通りです。(その2)
◆日野市が推進してきたICT活用教育の成果について
1-1 全ての教員がICTを活用して指導できるという目標の達成状況
(1)平成17年度の状況について
平成17年度末、日野市がICT活用教育を推進する直前の年の状況についてお答えします。まず、ICT環境面ですが、校内LAN整備率については、全国の平均整備率が50.6%に対して、東京都の平均整備率は20.5%でした。この時点では日野市は校内LANの整備はしていませんでした。
次に教員がコンピュータを操作できる割合ですが、全国平均が96.9%、東京都が93.3%に対して、日野市では、中学校が91.1%、小学校が96.5%でした。続いて教員がコンピュータ等を活用して指導できる割合ですが、全国平均が76.8%、東京都が65.1%に対して、日野市では、中学校が60.9%、小学校が84.8%でした。
(2)昨年度と今年度の達成状況について
まず、ICT環境整備面です。日野市のICT活用教育元年である昨年度は、小学校の校内LANの整備を完了しました。あわせて、教室での授業用コンピュータを配備し、プロジェクターなどのICT機器も整備しました。さらに、全教職員にも一人1台のコンピュータを配備し、校務支援システムを導入しました。この、教職員用コンピュータの整備は、「IT新改革戦略」で平成22年、(2010年)までに達成すべき目標とされています。続いて今年度は、中学校の校内LAN等のICT環境を整備しました。
これらのICT環境整備に合わせて、教員のICT活用指導力の向上にも力を入れました。昨年度は、8月末に「コンピュータを操作できる教員が100%」を達成し、3月には「コンピュータを使って教科指導ができる小学校教員100%」を達成しました。そして今年度は、先月、ついに「コンピュータを使って教科指導ができる小学校教員・中学校教員ともに100%」を達成しました。
1-2 教員が実感しているICT活用授業の効果とは
配備されたICT環境を生かして、まずは使ってみようということでスタートしました。教科書や資料を大きく写すことだけでも授業は大きく変わります。ある中学校の授業アンケートからは、生徒が「授業の内容がイメージしやすくなった。」「授業が理解しやすくなった。」と答える生徒が大幅に増えたという結果が出ています。
教員も、子どもたちの集中力の高まりを感じており、子どもたちの顔を見ながら授業を進めることの効果を実感しています。ICT機器に対しての不安や負担感を感じていた教員も、実際に授業で使ってみることで、「子どもの反応が予想以上にいいのでさらにこうしてみたい。」「もっとこういう使い方はできないか。」という新たな課題をもって挑戦を始めています。
最近では,子どもたち自身が自分のノートをスクリーンに提示しながら説明したり、調べてまとめたノートを見せて意見を出し合ったり,さらによりよい内容や表現に修正したりするなど、コミュニケーションのある創造的な授業が増えてきました。従来に比べてより視覚的にわかりやすくコミュニケーションのある授業へと変わってきています。
1-3 ICTは学力向上にどのような関係?
(1)国が示したデータはあるか?
一年前の平成18年3月、文部科学省の委託で、独立行政法人メディア教育開発センターが、ICTを活用した授業による効果について研究を行い、その結果が報告されています。この調査で、小学校、中学校、高等学校の総数344件の実証授業の評価から、ICTを活用した多くの授業では児童生徒の学力が向上することが示されました。
具体的には、ICTを活用した授業を実施した教員の総合評価の結果、98%の教員がICT活用による効果が高いと評価していることを示し、そのうちたいへん高いと評価した教員は全体の62%だったということです。
また、ICTを活用した授業と活用しない授業に関して、児童生徒の意識を分析した結果、学習に対する積極性、学習に関する意欲、学習の達成感が、後者と比較して前者の方が確実に高い効果となっています。
(2)日野市として子ども達につけさせたい力は?
さきほど述べた研究結果から、ICTが教える道具として効果があることは実証されています。したがって、日野市教育委員会としましては、今後も、学力向上のためにICTを活用したわかりやすい授業を定着させていくことに加えて、さらにICTを子どもたちが学ぶ道具として活用していくことも推進していきたいと考えています。実際、子どもたちが考えたことをまとめたり、整理したりする道具として活用したり、友達と学習成果を見せ合いながら意見交換を行うなど、手段として活用したり、学習過程を記録したり蓄積したりする道具として活用したりすることで、表現力、思考力、コミュニケーション能力、自己を見つめる力を高める実践も生まれています。
2 日本一のICT活用教育について
2-1 日野市が全国的に注目されていることは
(1)全国から注目されている手立ては?
全国の議員の方や教育委員会の方が視察に見えています。その方々が共通して評価することは、?ICT活用教育を推進する部署が設置されていること、?短期間で着々と計画的に進め、すべての先生を底上げするという目標を達成していることです。さらに、この日野市の推進方法は、どこの自治体にとっても参考になるということです。
昨年12月には、文部科学省の「学校のICTのサポート体制の在り方に関する検討会」で、日野市の取組状況の報告を求められました。特にこの時に評価されたことは次の3点です。
1つ目は、ICT活用教育を推進する戦略本部とも言える委員会組織があり、専門家の助言が得られていること、そしてその組織には、教育委員会だけではなく、市長部局の職員も加わっており、市全体で学校をサポートする体制になっていることです。
2つ目に、ICTを活用した授業支援を行うメディアコーディネータ制度があることです。
3つ目に、実際にICT活用教育を実施するにあたっては、各学校の校長がリーダシップを発揮しており、そのための管理職研修があることです。
また、今年1月には、同じく文部科学省の「学校現場の負担軽減プロジェクトチーム」で、校務の効率化に向けた取組について発表を求められました。ここでは、校務のスタイルを変えるという新しい試みには、導入時期に一時的に仕事量が増えてしまうという現実もありますが、その時期を越えれば校務は確実に効率化されることを市内の教員が実感している、ということを伝えました。実際に、通知表の作成に、一学年3時間かかっていたものが、日々の蓄積の効果により10分で済むようになったという話を聞いています。校務の効率化により時間に余裕ができて、若干わずらわしい事務処理等から開放され、その分、本来の仕事である児童・生徒と向き合ったり、授業に専念したりすることができたということです。このように、日野市は、全国の教育委員会や文部科学省から注目され始めています。
(2)メディアコーディネータはどんな支援をしているか
お尋ねのメディアコーディネータについてです。ICT活用教育推進室にはメディアコーディネータ4人を配置しており、教員がICTを活用した指導を行う際の支援を行っています。技術面での支援よりも、むしろ教育に軸足を置き,教員に寄り添って,ICTを活用した授業の設計・実施を支援したり研修会を実施したりするところに特徴があります。
今年度の学校支援の内容で上位を占めるものとしては、3月5日現在、のべ885回学校支援を行っていますが、その中で上位を占めるものは、1位 授業展開案の作成、2位 授業中の指導支援、3位 研修・研究等の支援となっております。
2-2 市長の所信表明「日本一のICT活用教育」について
ICTを活用した授業を受けた子どもたちの感想として「授業が楽しくてわかりやすい」「よく理解できた」という声が聞かれるようになり、手ごたえを感じています。また、NHKの特集番組で取材を受けた教員が、校務が効率化されている便利さを語っています。最近では各学校のWebサイトから発信される情報に対して、保護者の方から期待の声も聞かれたりするようになりました。
今後もサポート体制等を継続しながら、授業改善、校務の効率化、学校Webサイトによる見える学校づくりに向けて、努力していきたいと思います。
3 今後の日野市のICT活用教育について
3-1 新学習指導要領の「教師が子ども達と向き合う時間の確保・・・」はICTを活用することにより可能か
学習指導要領の改善について、中教審の答申には、議員のおっしゃるとおりの記述があり、ICTが学習指導要領の理念の実現にかかわっていることが示されています。このことは、まさにICT環境を整えた日野市が目標としていることでもあります。「授業でより効果的に活用していくこと」、また、「校務支援システムを活用して校務の効率化を図ること」、これらを実現するため、教員のICT活用指導力のさらなる向上を図っていきたいと考えています。
3-2 今後の日野市のICT活用教育
教員がかえって楽になり質が低下するのではないか、ICT活用を強制するのかという一部の声について
ICTを活用した授業は、強制するものではありません。毎時間の授業で必ずICTを使わなくてはいけないということではありません。活用することによって効果のある場面でのみ使うべきと考えています。ただし、ICTを使った方がいい教科、使わない方がいい教科、また使った方がいい教員、使わない方がいい教員がいるわけではありません。どの教科でも、どの教員であっても、どの場面でどのように使うのかによって効果が決まってくると考えています。日野市の教員は、全員、授業でICTという道具を使えるという第一歩を踏み出しました。これから、どのような場面でどのように使っていくかを考えていく段階です。
ICTはあくまでも道具ですが、確実に教育を変える力をもっています。日野市はようやくICT活用の基盤整備が整いました。今後は、時間をかけて市内の一人一人の教員の授業デザイン力を高め、ICTを効果的に活用していく段階です。そして、最終的には、共有している教材も質の高いものになり、授業の質も高まっていくことが期待されます。教育委員会では、教員の指導力を高める研修と、よりよい授業を行うサポート体制であるメディアコーディネータ制度を充実させていきたいと考えています。
3-3 ICTを活用した不登校児童・生徒対応
今月より、学校に通うことのできない児童・生徒にむけて、家庭で学習ができる機会を設け、基礎学力を身に付けるよう、「e-Learning」を始めました。まだ試行段階ですので、ICT活用教育推進室が大学の専門家の助言を受けながら実施しています。
この「e-Learning」の対象者は、コンピュータがありインターネット環境が整っているご家庭であることが条件です。学校から希望するご家庭の児童・生徒の紹介を受け、現在、中学生1名、小学生1名が実施しています。今後も随時受け付けていきます。
これを入り口として、在宅の学習から教育センターの「わかば教室」への通室を促し、ひいては学校復帰と社会的自立へと誘っていく構想を練っております。
宮崎県からのお客様
短期間でICT活用教育の成果を上げた日野市の先進的な取組を知りたいということでの訪問です。
宮崎県内には、平成13年度中に校内LANの整備を完備させた宮崎市のような先進地域と、まだまだこれからの地域とがあり、
なんとか県全体の底上げをしたいと考えているとのことでした。
推進室で日野市の取組を聞いていただきました。情報システム課の職員も同席です。
ICT環境面の整備と人的なサポート面の両輪で学校を支えていることを説明しました。
お話を聴いていただいて、次のような感想をいただきました。
「ICT活用教育を推進する部署があること、また、市長の理解のもとで、関係部署が連携していることの意義は大きいと感じました。
学校を助ける人間がいて、みんなで共通理解し、その情報を共有しているからこそ、うまくいっているのだと思います。」
★実際に学校現場をご覧になりたいということでしたので、モデル校の平山中学校に案内しました。
最初に校長先生・副校長先生・主幹による校務支援システムの説明を聞いていただきました。
グループウェア機能、時数週案機能、ひのっ子宝箱、成績管理機能等、具体的な機能も見ていただきました。
「校務支援システムが導入されたことにより、生徒と向き合う時間が増えたのでしょうか。」
初めて校務支援システムをご覧になった方がよく尋ねられる素朴な質問です。
平山中学校の答えはこうでした。
「初期導入の段階では覚えることなどが多くて大変です。
でも、その便利さは、異動により日野市から離れた教員が一番実感するでしょう。
最終的には生徒と向き合う時間を増やし、教育の質をあげることがねらいです。
成績などもこのシステムにより、どうやってその評価が出されたのか、その過程の全てが明らかになるのです。説明責任も高まります。」
★その後、日野市に導入されたICT機器を活用した授業のイメージを紹介しました。
理科室・・・行富主幹によるWeb上のコンテンツを活用した理科の模擬授業です。
校長室・・・正留校長先生による書画カメラ、eー黒板、デジタル教科書の活用実演です。
★学校を訪問されたお二人の感想です。
「校長先生・副校長先生のリーダーシップとバイタリティのある教務主幹の勢いと行動力に感動しました。
日野市の元気が、ICT活用教育の原動力と感じました。」
春が来ました
日野は春です。
今日は、朝はー1℃の冷え込みでしたが、柔らかな太陽の日差しが昼間の気温を13℃まで上げました。
明日はさらに暖かくなるということです。
★市内では随所でウメの花が満開になっています。
★市役所前の中央公園も、ウメが見事です。
★たった一日で、シダレウメの蕾がほころび始めました。
今日の太陽を待っていたかのようです。
昨日の蕾
今日の蕾
今日から来週の初めにかけて、市内の都立高校3校(南平高校、日野台高校、日野高校)の卒業式が行われます。
旭が丘小PTA新聞コンクールコンクール入賞
第57回(平成19年度)全国小・中学校・PTA新聞コンクールで、旭が丘小学校が「奨励賞」をいただきました。
新聞のタイトルは、「旭木ッズ」です。
学校に賞状が届いたということで、さっそく見せていただきました。
これを出したきっかけは、旭が丘小学校が誇る1ヘクタールものすばらしい雑木林です。
保護者、地域の方の、「子ども達の目線で見て観察した雑木林の木々を多くの方に伝えたい。」
という思いが、受賞につながりました。
届いたばかりの賞状を見せてくださった中島校長先生
効果は子どもたちの声から
市P協(日野市立小中学校PTA協議会)の役員の方々が推進室にお見えになりました。
定期的に発行している広報紙の3月号に、ICT活用教育の特集記事を組んでくださるということで、
最終原稿の確認に来られました。
タイトルは「ICT活用教育ってなに?~変化していく教育現場を考える~」となっています。
役員の方々は、モデル校3校の研究発表会に取材をかねて参会してくださいました。
今日はその時の感想もお聞きすることができました。
お話をお聞きしながら、改めて、ICTを活用した授業の効果として、
授業を受けた子どもたちから、「楽しい」「よくわかる」という声が聞かれるようにしていかなければならないと感じました。
今年度最後の校長会
今年度最後の校長会がありました。
★推進室からは、次のことを連絡しました。
・今年度の成果について
・来年度の校務支援システムの運用について
・学年末におけるセキュリティ対策について
・見える学校づくりについて(CMSの運用)等
★多忙教師サポート事業
教育委員会が来年度の新規事業として打ち出した「多忙教師サポート事業(市独自の非常勤教員配置・・仮称・ひのっ子非常勤教員)」
についても話題になりました。
これまでも、多忙な教員への対応として、昨年度より教員に一人一台のコンピュータを配置し、校務支援システムを導入して、
校務の効率化を図っているところですが、今回、より一層学校及び多忙な教員の支援に向けて、人的な配置を行うものです。
これにより、
・担任に時間的余裕がつくりだせ、精神的負担が緩和される
・生み出された時間で、一人ひとりの子どもに向き合う時間が増える
・よりよい授業を行っていくための準備時間が確保される
・教員同士が話し合ったり、学びあったりする時間が生まれる
・保護者の相談にかかわる時間がもてる
という効果が期待されます。
★多忙参事
今、教育委員会の中で一番多忙なのは指導担当参事です。
教員人事関係、議会関係、指導関係・・・その仕事量は並大抵ではありません。
席に戻るとすぐに連絡や報告を待つ職員に囲まれます。
超多忙でも笑顔を絶やさない田口参事
セキュリティは整理整頓から
委員の先生方に自校の現状を振り返りながら、演習形式で対策を考えてもらいました。
講師は、セキュリティ会社の専門家である青木さんです。
講師の青木さんは、大変熱心な方です。
日野市の学校のがんばりをぜひ見たいと、1月のICTモデル校の研究発表会にも参会してくださいました。
また、1時間の講義のために、昨日教育センターにいらして講義の準備をされました。
メディアコーディネータのレクチャーで、なんとICT機器(書画カメラやe-黒板)の操作を完全にマスターし、
本日の講義ではフルに活用されました。
「書画カメラは、整理整頓にとっても役立つということを発見しました。
スキャナモードを使って、見れればいい、という資料はデータで保存しましょう。
置けばすぐに保存できます。スキャナだと時間がかかるけど、これならよいですね。」
「これだけICTに力をかけている自治体さんはほかにないと思います。これだけやっているからこそ、
ぜひセキュリティにも力を入れ続けててほしいと思います。
ICTのCはコミュニケーションです。これはセキュリティにもかかわることです。
つまり、「何かあったときに迷惑がかかるのは自分だけではない」ということです。」
成果を市内の先生方へ還元
今年度最後のICT活用推進委員会が行われました。
ひのっ子教育21開発委員会の小学校部会・中学校部会の先生方が、1年間かけて研究してきた成果が発表されました。
「10年ほど日野市のコンピュータ利用教育にかかわってきましたが、ここ2、3年におけるICTの条件整備はすばらしいと思います。今後はそれぞれの学校で、整備された機器の日常的な活用の促進をお願いしたいと思います。
今年度のひのっこ開発委員会では、信州大学の東原教授のご指導の下、小学校部会では算数のインタラクティブスタディを活用した授業研究と教材開発を行いました。中学校部会はサイト集を作成しました。各学校で大いに活用してください。」
★中学校部会の発表
Web上より教材として有用なサイトを検索し、「授業で役立つサイト集」の紹介です。
大学で構築していただいたデータベースに300を超えるサイトが登録されています。そのサイトを活用した授業も紹介されました。
「ひのっ子のために本サイトを大いに使ってください!」
★小学校部会の発表
市内全小学校に導入されている「インタラクティブスタディ」を活用した授業の進め方、個に応じた指導方法のノウハウが紹介されました。
同時に、小学校部会の先生方自身が開発された13点の自作教材がおさまったCD-ROMも各校に配布されました。
「私どもが作成した教材は学校でインストールしていただければすぐに使えます!できなければMCさんをよんでください。」
平成20年度 所信表明
平成20年第1回定例会が始まり、今日は、市長の所信表明がありました。
その内容の一部です。
<基本姿勢>
「・・・3年目を迎えたICT活用教育では、魅力ある授業、校務の効率化など、さらに推進してまいります。・・・」
<当面する行政課題への取り組み>
「・・・日本一のICT活用教育を目指し、わかりやすい授業及び校務の効率化など、教育内容のさらなる充実を図ります。・・・」
ふだん着でCO2をへらそう
★「みどりの大地、青い地球をいつまでも ーふだん着でCO2をへらそうー」
これは、日野市の今年のスローガンです。
日野市は、平成11年11月から、「日野市環境マネジメントシステム」を構築し、運用を行なっています。
平成12年12月にISO14001(環境マネジメントシステム)の認証を取得し、平成15年度、平成18年度に認証を更新継続しています。
★庁内で定期的に行われている日野市環境管理委員会の内容は、各部署の報告会で周知されています。
先日29日(金)は、教育部内で、第4回日野市環境管理委員会の報告会が行われました。
出席者は、部課長と担当者です。
部長はエコディレクター、課長と室長はエコマネージャー、それぞれの担当者はエコナビゲーターという役割を担っています。
今日の報告を受けて、エコマネージャーが各課で環境研修を実施することになります。
この会議は、もちろんコンピュータを持ち込んだペーパーレス会議です。
それぞれがネットワーク上の掲示板から入手した文書を、画面で見ながら進めました。
いよいよ来年度から、ISOシステム文書も電子化されることになりました。
その他に、ISO強化月間の取組(3月は、エレベータを使わず3階上まで階段を昇ろう月間)や、環境マネジメントプログラムの進行状況についての報告がありました。
エコディレクターの栗原部長
各課のエコマネージャー、エコナビゲーター
★市内の小・中学校でも、全校、「ひのっ子エコアクション」に取り組み、環境に優しい学校づくりを目指しています。
学校生活を始め、日常生活においての環境負荷・環境問題に触れ、考え、実践し、自然の大切さを知ることで、自らの生活を振り返ることをねらいとしています。
広報ひの
日野市立教育センター調査研究事業発表会(2)
◆ICT活用に関する研究「ICT環境の整備・活用・実践」
ICT活用研究委員会は、日野市の教育の情報化戦略本部の役割を担ってきました。3年目の今年度は、6校の実践を中心に、ICT活用による成果が報告されました。
発表の冒頭にトップニュース。「目標の100%達成しました!すべての先生がICTを活用した指導ができます!」
ICT環境の基盤整備は終了しました。
実践部会の6校の学校の報告がメインです。
日野第三中学校 「校務支援システムの活用で校務の効率化」
日野第三小学校 「国語科のねらいに迫る道具としてICTを活用」
大坂上中学校 「4校による小・中連携の研究は、掲示板が大活躍」
平山中学校 「全教員のICT活用指導力が大きく向上」
潤徳小学校 「校務支援システムで通知票作成」
夢が丘小学校 「情報セキュリティの遵守」
加島教育長による講評。それぞれの研究を価値付け、評価して下さいました。
教育センターの調査研究は、学校、教育委員会、市長部局のメンバーが加わって行っています。
それぞれの委員会では、担当の所員の方々が、まとめ役、調整役を務めています。
↑ 発表会前日に、プレゼンテーション画面の最終確認をしている品田所員と下山所員。 (ICT活用研究委員会)
日野市立教育センター調査研究事業発表会(1)
教育センターで調査研究事業発表会が開かれました。
教育センターは、平成16年度に開設されて以来、シンクタンクとして、日野市の教育行政上の課題及び学校教育上の課題を解決するための研究を行ってきました。本年度は3本の研究を行い、本日の発表会では、その成果が報告されました。
教育センター篠原所長
◆教育課程研究「幼・小・中学校教育の円滑な接続と一貫性の研究~特に読解力(国語力)を取り上げて~」
このカリキュラム研究委員会では、幼稚園、小学校、中学校の先生方が一緒になって、お互いの保育や授業を見合いながら、読解力を育てるための研究を深めてきました。
◆郷土(ふるさと日野)教育推進研究「教材開発、指導の展開、副読本・資料・「資料館」・「歴史館」・「図書館」等の活用
ふるさと日野の自然、歴史、文化は、教材の宝庫です。郷土教育推進委員会では、3冊目の指導事例集を作成しました。
ペーパーレス庁議
年度末になって学校も会議等が増えてきます。
日野市では、教職員に一人1台配備したコンピュータ及び、校内LANを活用して、
多くの学校で、ペーパーレス会議に挑戦していただいています。
日野市役所庁内もペーパーレス会議は日常化しています。
本日午後4時半から行われた3月定例庁議(市長、副市長、収入役、教育長、部長、参事が出席)も、ペーパーレス会議です。
議会開始前ということもあり、資料はたくさんあります。
この膨大な量の資料を印刷せずに、データーを共有して行いました。
庁議を受けて、各部署では部課長会を開き、庁議の報告や伝達事項の周知を図ります。
この会議もペーパーレスです。
下の画像は、前回の庁議を受けて開催した教育部の部課長会の様子です。
ペーパーレス会議は、印刷時間や紙の量を大幅に省くことができます。
少しずつでも無駄をなくして、業務を効率化すること、環境に負荷を与えないことを心がけていきたいと思います。
梅の花の蕾
市役所前の中央公園では、強い春の嵐をひたすら耐え、きれいに花を咲かせようと梅の花の蕾たちががんばっていました。
空に向かってまっすぐ・・・ | ほころんできた蕾・・・ |
こんな木の幹からも枝が伸びて・・・ | 日陰に立っているシダレウメ。 |
でもかわいい蕾たちはがんばっています・・・ |
JST共同研究採択決定
独立行政法人 科学技術振興機構(JST)の 科学技術理解増進事業「実験・観察融合型デジタル教材活用共同研究」平成20年度新規企画 に応募したところ、日野市の採択が決まったという連絡を受けました。
詳細はこちらに掲載されています。
http://www.jst.go.jp/pr/info/info478/index.html
100%の目標達成を支えた人々(3)
平成18年度より2年間、日野市教育委員会の重点施策として、ICT活用教育を取り上げ、また、日野市の教員にとってICT活用は必須科目であることを校長会等で周知されました。
この教育長の方針を受け、各学校では、校長・副校長のリーダーシップのもと、授業改善や校務の情報化に積極的にICTを活用してきました。
授業のやり方を変えること、校務のスタイルを変えることは決して簡単なことではありません。
新しいことを覚えることで一時的に仕事量が増えてしまうという現実もあります。
しかし、その峠を越えれば校務は効率化され、授業改善が進み、子どものためになることを、今、日野市の先生方は実感しています。
ICTの活用により、「チョーク&トーク」の授業から視覚的に分かりやすくコミュニケーションのある授業へと変わってきました。
また、校内の情報も教職員で共有化されると同時に、日々学校の取組も積極的にWebで発信されるようになりました。
内と外に開かれた学校になってきています。
「コンピュータを使って教科指導等ができる小・中学校教員100%」
この目標を達成した日野市は、さらにICTを活用した教育の内容の充実をめざしていきます。
100%の目標達成を支えた人々(2)
ICT活用研究本委員会で検討した整備計画に基づき、平成18年第一回日野市議会定例会の所信表明で、市長は「日本一のICT活用教育」を宣言しました。
そして、平成18年度には教育委員会の中にICT活用教育推進室が設置されました。
整備には毎年相当の予算が必要となり、馬場市長の全面的な理解と支援を受けて、財政的な基盤も確保できました。
先日、市内のICTモデル校の研究発表会に参会した市長は、授業内容を評価して、「全ての学校に対するICT活用の予算投入は、決して間違っていなかった。」という感想を述べてくださいました。
日野市のICT活用教育を支えて下さった大きな力は馬場市長と東原教授です。
「2年前、何度もレクチャーを受けて、必ずよい成果を生むと判断し、よいことをやるからには一部ではなく一斉に全校でやろうと決断して進めました。こんなに早く成果が表れ始めてうれしい。・・・」とおっしゃった馬場市長。
市長に就任されてすぐに庁内のLANを整備し、職員一人一台のコンピュータを配備して業務改善を実行したのも馬場市長です。
「自分が関わった自治体で、成功している所の共通点は、市長が深い見識をもち、リーダーシップをとっておられることです。まさに日野市がそうです。・・・」とおっしゃった東原教授。
2月21日、「ICT活用研究委員会」と「ひのっ子教育21開発委員会」の指導のため、日野市に来て下さった東原教授は、市長室を訪問されました。
馬場市長と東原教授は、今後のICT活用教育の展望についてお話しされ、また、科学に興味をおもちで、書物がお好きであるというお二人の共通の話題に花が咲きました。
100%の目標達成を支えた人々(1)
「コンピュータを使って教科指導等ができる小・中学校教員100%」
昨日達成したこの目標に向けて、多くの方の支援を受けて進んできました。
まずは、市全体でICT活用教育を支える仕組みができたことが大きいと考えます。
平成17年度に、日野市の教育センターの調査研究の一つとしてICT活用研究委員会を立ち上げました。
この委員会のメンバーは、小・中学校の管理職、研究主任、教育委員会各課長、指導主事、担当者に加え、情報システム課からも課長をはじめ担当職員が入り、市全体で検討する体制が確立しました。
さらに、学識経験者として信州大学の東原教授に加わっていただき、適切な指導・助言をいただけたことが今日のICT環境の基盤整備と、先生方のICT活用指導力の向上につながっています。
この研究委員会は、今年で3年目となり、日野市のいわばICT活用教育戦略本部としての機能をもっています。
先日の21日(木)は、今年度最後の委員会が教育センターで開かれました。
教育センターの品田所員の司会で、今年度の成果と今後の課題等が話し合われました。
今まで学校のために大きな力をいただいた情報システム課の村田課長が、2月1日に異動となり、新たに大谷課長にバトンタッチされました。
ついに100%の目標達成!!
-日野市内すべての先生がICTを活用した授業ができます-
「コンピュータを使って教科指導等ができる小・中学校教員100%」
日野市にとって記念すべき日です。
ICT活用教育を推進して2年、ついに目標を達成しました!
昨年度は、「コンピュータを操作できる教員100%」「コンピュータを使って教科指導ができる小学校教員100%」を達成しました。
今年度4月の教員の異動によってこの数字は一時的に下がりましたが、
2年目の今日、ついに、当初からの目標である「コンピュータを使って教科指導ができる小・中学校教員100%」を達成しました。
市内小・中学校のすべての先生方のがんばりに、拍手を送りたいと思います!!
目標達成を喜ぶかのように 暖かな春の太陽が微笑んでくれました。
なんと日中の気温14℃。
サクラの花芽も、春の空に向かってふくらんでいます。
満月
今日の月の出は17時37分。満月です。
東の空に、ぽっかり現われました。
登場したての月は、肉眼でも月の海を見ることができます・・・
市役所から見た東の空。
モデル校の成果
市内3校のICT活用教育モデル校の成果が、広く紹介されています。
1月29日に研究発表会を行った平山中学校の成果は、日本教育新聞2月18日号で紹介されました。
1月31日に研究発表会を行った日野第三中学校の成果は、文部科学省の「学校現場の負担軽減プロジェクトチーム」の参考資料となりました。
2月1日に研究発表会を行った日野第三小学校の成果は、日野ケーブルテレビで放映されました。
この番組は、Webライブラリー「NEWSクリップひの」でも見ることができます。(2月2日放送日の項目にあります)
http://hictstrm.hinocatv.ne.jp/
それぞれの研究発表会の様子は、推進室が発行しているICT活用NEWSにも掲載しています。
★ICT活用NEWS 28号 平山中学校研究発表会(pdf)
★ICT活用NEWS 29号 日野第三中学校研究発表会(pdf)
★ICT活用NEWS 30号 日野第三小学校研究発表会(pdf)
澄みきった空
朝はまだまだ厳しい寒さが続いていますが、澄みきった空は明るくなってきています。
日差しは確実に柔らかくなってきています。
日野市役所より、一日中、新宿副都心方面のビルがよく見えます。
朝7時半 | 午後1時 |
午後4時半 | 夕暮れに月もくっきり(左上)・・・ 月齢11.3 今週の木曜日21日が満月です。 |
教員免許更新制について
教員免許更新制の運用について定める「教育職員免許法施行規則の一部を改正する省令」案及び「免許状更新講習規則」案について、
行政手続法の規定に基づき、文部科学省がパブリックコメントを求めています。
期間は2月15日(金)から3月15日(土)までの1ヶ月間です。
その中に、先生方にとって注目すべき内容が含まれています。
20年度に委託事業として行われる試行講習及びそれ以外で大学が独自に行う講習のうち、更新講習と同等のものとして文部科学大臣が指定したものを履修した者については、平成23年3月31日が修了確認期限の者に限り、21年度以降受講免除の対象とすることとされています。
つまり、平成20年度の4月から9月に、更新講習が試行として前倒しで行われ、その試行に参加した教員は、一定の条件の下で、本番の受講が免除されるということです。
講習内容は、教育の最新事情に関する事項や教科指導、生徒指導その他教育内容の充実に関する事項とされており、情報セキュリティやADHDに関する内容も含まれているようです。
このことについて、今後、各大学の動きに注目していきたいと思います。
詳細はこちら
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=185000298&OBJCD=100185&GROUP=
新学習指導要領案が公表されました
昨日、文部科学省より、学校教育法施行規則の一部を改正する省令案並びに幼稚園教育要領案、小学校学習指導要領案及び中学校学習指導要領案が公表されました。
今朝はどの新聞にもこのことについて様々な論説が掲載されています。
原文と、改定案のポイントや主な改正点等の関連資料は、すでに文部科学省のWeb上にすべて掲載されましたので、直接データを入手することができます。
情報化の進展により、文書が目の前に回ってくる以前に、自ら必要だと思われる情報をネット上から選択して入手することができるわけです。
JAPETの方の視察
JAPET(社団法人 日本教育工学振興会)の研究部長とICT教育利用研究開発委員会4名の方が推進室を訪問されました。
JAPETは、文部科学省等の委託委嘱を受けた研究開発や教員研修などを行うとともに、独自の調査研究なども行っています。
今回訪問されたICT教育利用研究開発委員会では、教育の情報化がうまく進んでいる地域を訪問してヒアリングを行うことにより、組織的にいかに推進しているかというノウハウを抽出し、報告書としてまとめる活動を行っているそうです。
そのようなヒアリング先として日野市を選んで下さった理由を伺うと、
「教育の情報化がトップレベルだから」というお答えをいただき、驚きました。
トップレベルだという理由は
?市の均質性(一部の学校のみではなく、すべての学校が取り組んでいること)がトップであること
?推進室という組織があり、市全体でICT活用教育を支えていること
?授業を重点に支援しているメディアコーディネータの存在
だということでした。
日野市のICT活用教育がスタートしてまもなく2年たちます。
この2年間の取組で外部から高い評価をいただいたことを大変うれしく思います。
ICT活用教育を支える日野市の体制は全国に誇れる仕組みであることを改めて感じました。
これまで日野市のICT活用教育の方向性をご指導いただいた信州大学の東原先生に感謝したします。
同時に、各学校でリーダシップを取って推進して下さった管理職、主幹、担当の先生、そして校務と授業にICTを積極に取り入れることに挑戦してくださった市内の先生方のがんばりに拍手を送りたいと思います。
今日、訪問して下さったJAPETの方からは、全国のいろいろな自治体の話や海外のICT事情についての情報もいただきました。
これからの日野市のICT活用教育の方向性を考える上で、大変参考になりました。
保護者の方の理解を深めるために
日野市立小中学校PTA協議会の会長である浜屋さんが来室されました。
浜屋さんは当室のWebサイトをいつもご覧になっていて、時々感想をくださいます。
(感想をいただけることで新たな視野が広がり、励みにもなっています。)
今年度は、家庭教育学級の研修会の中に、情報安全教育を取り入れてくださったり、11月に市民会館で行った堀田龍也先生の講演会の企画に、一緒にかかわってくださったりしました。
役員の皆さんは、先日の3校のモデル校の研究発表会にも参会してくださいました。
特に、ICT活用教育についてもっと理解を深めてもらうために相談にのっていただきました。
次号の市P協の広報紙“かがやき”に、ICT活用教育について取り上げるというお話をいただき、大変ありがたく思っています。
見える学校、見える教育委員会を目指して
本日の検討委員会では、「学校が見えない」「教育委員会が見えない」ということが話題になりました。
「学校の様子を知りたいが、学校公開日であっても一般市民はなかなか学校に入りにくい。」
「先日の研究発表会の授業を見て、腰が抜けるほど驚いた。今の時代はICTを活用したこんなすばらしい授業が行われていることに感動し、この感動をもっと多くの人に伝えたい、市民みんなに見てもらいたいと思った。でもなぜ、もっと宣伝しないのか。」
一方、「区部で、日野のことが話題になった。興味のある人はちゃんと情報をキャッチしている。」という話もいただきました。
推進室を含めて多くの学校が、研究会の案内はもちろん、学校の様子を日々発信し続けています。
知りたいと思えば、いつでも学校Webサイトから学校を見ることができます。
本当に少しずつではありますがアクセス数もあがってきています。
見えない、わからない、ではなくて、自ら情報を収集・選択し、活用していく力を付けるのが教師の役割です。
大人も、これからの時代は、情報を受けるのではなくて自ら必要な情報を取るという姿勢でいることが大切だと考えています。
とはいえ、もっとWebサイトを知ってもらうためのPRを考えなければなりません。
検討委員会終了後に、「学校からの発信を見るために、私もコンピュータを習いたい」と話された熱意ある委員の言葉が印象的でした。
沖縄からのお客様
昨朝、今朝とよく冷え込んだ朝が続きます。
昨日は、沖縄からお客様が来室されました。
沖縄県浦添市からお見えになった議員さんです。
「是非日野市のICT活用教育のことを知りたい。参考にしたい。」という議員さんがいらっしゃるということでした。
最近では全国の自治体から電話でいろいろな問い合わせがありますが、沖縄は初めてです。
冬でもコートを着ることはないという沖縄。
氷点下となった日野市の朝に冷え込みに「ほおが落ちてしまうのではないかと思うほど寒かった・・・」とおっしゃっていました。
推進室のWebサイトも熱心に見ておられました。
推進室が中心となり、市全体が一丸となってICT活用教育を支えているという日野市の体制に感動しておられました。
約一時間ほどお話しさせていただき、「ぜひ、まねをして、本市のICT活用教育を推進していきたい。」という感想をいただきました。
全国のいろいろな学校と本市の学校とが共同学習で交流できたらすばらしいと思います。
夢が広がります。
私たちからICTの波を起こしていきます!
★本日は、初任者・新規採用教員研修の14回目。いよいよ最後のまとめです。
今日と来週の2回にわたって、本研修の内容を振り返り、学んだことをプレゼンテーションによって発表します。
今日は、「教員としての基本姿勢やマナーについて」「ICT活用教育について」「人権教育と教育相談について」「宿泊研修から学んだこと」の4つについての発表です。
「ICT活用教育について」は、大変頼もしい発表でした。
日野市が学校にコンピュータを導入した理由(授業力の向上、情報活用能力の育成、校務の情報化)をまとめ、ICTを活用した授業に取組んだ実践も紹介されました。子どもの意欲や集中力を高める手助けとしてのICT活用、Webコンテンツを利用して子どもの興味を引きつける授業、オリジナルのコンテンツの作成・・・日野市の初任者だからこそ生まれた、他地域では見られない貴重な実践です。
最後に、「私たちからICTの波を起こしていきます!」という力強い宣言もありました。
★第2部は、一年を通して学んできたことを一人一人が発表しました。
5分から6分で表現するのはとても難しいことですが、6画面で、伝えたいポイントを押さえて堂々と発表していました。
動画を用いた発表も見られました。
「自分の思っている以上に子ども達は自分を見て感じていることがわかった。初心を忘れずに笑顔を忘れずに子どもと接していきたい。」
「目の前の子ども達をよく見て、よく理解するように努め、可能性を信じてできることから目標にしていきたい。」
「自分自身が変わったことで子どもも変わった。心も体も健康で元気な教師でいたい。」
「正しく理解してくれる人がいれば子どもは必ず力を発揮するという指導教員の言葉が身にしみた。児童理解こそ学級経営の基盤だとわかった。」
「自分の考えの甘さを痛感した一年だった。能力のちがう子どもをどのように一斉指導していくか、個の力をいかに伸ばすか、課題は多いが、いつどんなときでも変わらずに誠実に努力していきたい。」・・・
悩みながらも、学んだことをすぐに実践につなげてがんばってきた初任者の先生方です。
これからも謙虚に学び続けて欲しいと思います。
★最後に小学校校長会長の小杉校長先生(日野第一小学校)からお話をいただきました。
「先生の話し方、言葉遣い、板書、発問、服装、考え方、そして生き方・・・すべては子ども達に影響します。
思考力・判断力・表現力等をはぐくむために
なかなか奥の深い研究です。
実際に豊田用水に行って季節の違いを比較していました。用水に生息している生きもの、周辺で栽培されている野菜、そして農家の人のインタビューや管理している役所の担当課の話、さらに文献で歴史も調べていました。
みんな同じテーマですが、結果からいろいろなことを考察したはずです。
そのやりとりを見たいところでした。
この発表をマルチメディアで表現することで、人に伝えることをより意識した発表になるでしょうし、データを共有して吟味することで、互いの考えを深め合うこともできます。
市内全校に導入されているグループウエアソフト(スタディノート)を活用して、プレゼンテーション能力をつけるとともに、友達同士で考えを練り上げていく学習活動を推進していきたいと考えています。
来年度は市内の小・中学生の力をもっと引き出すために、各学校の教科や総合的な学習の時間での取組を「プレゼンテーション大会」として公開する機会を作りたいと考えています。
★この方向は、次のように、新学習指導要領でも、重視される予定になっているようです。
先月、中教審から出された答申で、学習指導要領の改訂について次のように記されています。
「今回の改訂においては、各学校で子どもたちの思考力・判断力・表現力等を確実にはぐくむために、まず、各教科の指導の中で、基礎的・基本的な知識・技能の習得とともに、観察・実験やレポートの作成、論述といったそれぞれの教科の知識・技能を活用する学習活動を充実させることを重視する必要がある。各教科におけるこのような取組があってこそ総合的な学習の時間における教科等を横断した課題解決的な学習や探究的な活動も充実するし、各教科の知識・技能の確実な定着にも結び付く。このように、各教科での習得や活用と総合的な学習の時間を中心とした探究は、決して一つの方向で進むだけではなく、例えば、知識・技能の活用や探究がその習得を促進するなど、相互に関連し合って力を伸ばしていくものである。」
そして、知識・技能の活用など思考力・判断力・表現力等をはぐくむための学習活動として、次のような例が挙げられています。
? 体験から感じ取ったことを表現する
(例) ・日常生活や体験的な学習活動の中で感じ取ったことを言葉や歌、絵、身体などを用いて表現する
? 事実を正確に理解し伝達する
(例) ・身近な動植物の観察や地域の公共施設等の見学の結果を記述・報告する
? 概念・法則・意図などを解釈し、説明したり活用したりする
(例) ・需要、供給などの概念で価格の変動をとらえて生産活動や消費活動に生かす
・衣食住や健康・安全に関する知識を活用して自分の生活を管理する
? 情報を分析・評価し、論述する
(例) ・学習や生活上の課題について、事柄を比較する、分類する、関連付けるなど考えるための技法を活用し、課題を整理する
・文章や資料を読んだ上で、自分の知識や経験に照らし合わせて、自分なりの考えをまとめて、A4・1枚(1000字程度)といった所与の条件の中で表現する
・自然事象や社会的事象に関する様々な情報や意見をグラフや図表などから読み取ったり、これらを用いて分かりやすく表現したりする
・自国や他国の歴史・文化・社会などについて調べ、分析したことを論述する
? 課題について、構想を立て実践し、評価・改善する
(例) ・理科の調査研究において、仮説を立てて、観察・実験を行い、その結果を整理し、考察し、まとめ、表現したり改善したりする
・芸術表現やものづくり等において、構想を練り、創作活動を行い、その結果を評価し、工夫・改善する
? 互いの考えを伝え合い、自らの考えや集団の考えを発展させる
(例) ・予想や仮説の検証方法を考察する場面で、予想や仮説と検証方法を討論しながら考えを深め合う
・将来の予測に関する問題などにおいて、問答やディベートの形式を用いて議論を深め、より高次の解決策に至る経験をさせる
☆参考:
2008年1月17日中教審答申
「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について」
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/news/20080117.pdf