過去の推進室情報 2008年

2008年12月の記事一覧

子どもの悩みに応える

推進室に、携帯電話のトラブルについて相談の電話がかかりました。
どこか相談できる窓口を探していて、その結果が推進室だったというわけです。

市内の中学生や保護者の方からの相談を時々受けることはありますが、
今回は、市外の中学生からの相談でした。

困ったときにすぐに相談できるのは、保護者であって欲しいと思いますがいずれにしても、
安心して相談できる場があることはとても大切なことだと改めて感じました。

次年度の準備

 

木枯らしで銀杏の葉がすっかり落ちてしまいました。
冬到来です。

学校は、そろそろ来年度の教育課程に向けた準備が始まります。
昨日の教務主任会では、校務支援システムの年度更新のことが話題になりました。

児童が主体的に活用する理科ねっとわーくデジタル教材

仲田小学校で理科ねっとわーくを活用した公開授業を行いました。

5年生の授業です。「流れる水のはたらき」 ICT活用指導力Cー1,Bー3

  

自分たちで計画を立てて行った砂場での実験の結果を、もう一度でデジタル教材で確認しています。砂場での実験では正確に確かめることの出来なかった地面のけずれ方の細かな様子を改めて確認し、流れる水のはたらきについての見方や考え方を深めることが出来ました。

一人一人の児童が課題意識をもって、真剣にデジタル教材に向き合っていたのは、事前の実験があったからです。実験結果から、もう少し詳しく知りたいと思ったことやどうしてだろうと疑問に思ったことがそれぞれの児童の課題意識となり、受け身ではなく「主体的に調べる」学習になりました。

理科ねっとわーくのデジタル教材には、理科の学習を深めるための効果的な画像や映像がたくさんありますが、教師が説明のために見せる学習展開だけではなく、児童・生徒自らが課題意識をもって主体的にデジタル教材を活用する学習を展開していきたいものです。

単に見せるだけでなく、教科の学びを深めるICT活用を(議会答弁)

平成20年第4回定例会(12月議会)の一般質問で、「パソコン教育を勘違いするな」という題の質問をいただきました。

パソコンは単なるツールである。教育基本構想案でも、ICT活用教育のことがたくさん書かれているが、パソコンの操作だけはうまくなったけれど、学力は上がらなかったでは困る・・・授業で単に見せるだけではなく、ICTで本当に学力が上がるように・・・という趣旨の質問です。

以下答弁です。

 現在、日野市内の学校にコンピュータが導入されて小学校は3年目、中学校は2年目を迎え、ようやく授業での活用が定着しつつあるところです。
 日野市で進めているICT活用教育の目標の一つは、ICTを各教科の授業の中で効果的に活用することで、分かる授業、魅力ある授業を実現することにあります。議員のおっしゃるように、コンピュータはツールであって、それを使うこと自体が目的なのではありません。
 具体的には、教科書や資料を拡大して映し、分かりやすく説明するといった活用が行われています。特に特別支援学級では、教材を大きく写し出すことで、子どもたちの集中度や関心がぐっと高まり、どの子も目を輝やかせて楽しそうに授業を受けており、ICTの効果を実感しているところです。 
 このような活用方法からさらに発展して、それぞれの教科のねらいに迫るための教科ならではの活用も行われるようになってきました。その例をいくつかご紹介します。
 例えば、理科では、デジタル教材がうまく活用されています。火山、人体、磁界など、実際には観察・実験ができないことを補完して、興味関心を高めたり理解を深めたりすることに効果があがっています。また、数学では、立体図形を3Dソフトで動かして理解を深めたり、算数では、インタラクティブスタディといって、基礎基本の完全な習得を目指した個別学習も行われたりしています。国語では、自分の考えやその根拠となる事実などを、マップ上に整理して表現し、論理的思考力を鍛えるなどという実践も生まれています。
 このような各教科での活用に加えて、総合的な学習の時間においても、多くの学校で児童・生徒が学習成果をプレゼンテーションし、学び合う活動を行っています。
 先日は、日野第四小学校と潤徳小学校の5年生が、社会科の「米作り」の体験学習を振り返って協同学習を行いました。違う学校の子ども達が、同じテーマで進めてきたことを、スタディノートでまとめ、インターネット掲示板を通して感想や意見を交換し合ったのです。お互いの気づかなかったことを学び合い、視野が広がったという成果が見られました。
 今後も、こうした子ども達の学び合いを深めていける学習活動を進めていきたいと考えています。授業でのICT活用も、基礎的な活用が定着してきましたので、今後は、教科の学びをさらに深めるための活用と子どもたちの情報活用能力を伸ばすための活用を図っていきたいと考えています。

「教育」日野市は全国で第3位

本日は、12月の定例校長会の日です。

◆教育長講話で、先日の新聞記事のことが話題になりました。
ある新聞社の、全国の市と東京23区を対象にした「行政サービス調査」の結果、「教育」の部門で日野市が第3位になったということです。
調査項目は、少人数学習のための非常勤講師採用数等10項目となっており、
本市のコンピュータ環境の水準の高さが高得点につながったようです。

◆本日の校長会で、推進室からは主として以下の3点を中心に連絡させていただきました。

(1)各教科におけるすぐれた授業実践(ICTを活用した実践例)を紹介していきたいこと 
(2)情報安全教育を進めるにあたっての資料紹介(昨日の藤川先生の資料、文部科学省の
    Webサイトに掲載された「ネット上のいじめ」に関する対応マニュアル・事例集)
(3)セキュリティ面におけるICT審査が終了したこと。この結果は今月22日に庁内で開かれる
    学校情報セキュリティ対策委員会で報告され、10項目全ての基準を満たしている学校に
   ICTマークが付与されること。

ICT審査最終日

本日はICT審査の最終日となりました。

  
 セキュリティポリシーは
周知されているか?
 全教員数分備えられた指定USBは、
しっかり運用・管理されているか?

  
 共有パソコンのデスクトップはきちんと整理されているか?
  
 席を外すときはコンピュータのふたを閉ることを徹底し、
ほこりよけの布をかぶせている学校もありました。

  
 コンピュータ室には、それぞれの
学校のきまりが掲示されています。
 

情報安全教育研修会~藤川先生の講演~



千葉大学教育学部准教授の藤川大祐先生にお越しいただき、講演をしていただきました。
演題は「ケータイ時代のメディアリテラシー教育」です。

◆藤川先生のご講演の様子は以下の通りです。

  
 「インターネットをもつ携帯を
もたせているのが日本の特色なのです。」
 「過剰に人に合わせ、人に嫌われないよう
必死になっている子どもたち。そもそも
思春期は一人で考え、アイデンティティを
確立していく時期・・」

  
 実際に子ども達に人気のサイトや
実態等を教えていただきました。
 「そもそもインターネットは研究者の学術的なつながりのためにできたものだから
セキュリティはあまいのです・・・
今の時代にあった新しい地域づくりのために、身を守るだけではなく、社会に恩返しをし、世のため人のためにつくすと言う方向でモラルを作っていきましょう。」

  
 「モラル(価値観)だけでなくリテラシーを
身に付けさせましょう。」
 昨年度に引き続き、今年も文部科学省から
小学校6年生を対象に、ケータイについての
資料が配布されます。」
  
 昨年度に引き続き、今年も文部科学省から小学校6年生を対象に、
ケータイについての資料が配布されます。」
◆以下、研修を受講した先生方の感想です。

◇子ども達の環境の変化や子ども特有の心理によって現在の問題が起こっていることが
    よくわかりました。背景を知った上で、メディアリテラシー教育を行うことが
    必要だと感じました。
◇子ども達がネットの世界に居場所を求める社会の問題点がよくわかりました。
  家族の中でも地域の中でももっと異年齢の子どもや大人とかかわりをもち、
    現実のコミュニティーを作っていくことが大切だと感じました。
◇子どもが一人前の消費者になっているという話が印象的でした。お客様扱いされることで
    根拠のない自己肯定的、自己中心的な考えが生まれてくるのだと思います。それがネット上
    での無責任な発言、他人を中傷する書き込みにつながっていると感じました。
◇現状について大人は知らないことが多いようです。利用している子どもはもちろん、
    保護者、教員が現状を正しく知り、その上で、どう向き合っていくのか考える必要性を
    痛感しました。
◇ケータイ(カタカナがインパクト)の利便性とその対策だけでなく、社会全体の子育て
    論まで幅広いお話で大変参考になりました。
    今日のお話を生徒、保護者、地域に紹介したいと思います。