推進室情報 2007年
11月29日夜は市民会館へ!
昨日発表された文部科学省の問題行動調査結果から、ネット上のいじめが増えていることが話題になりました。
子どもたちは今、危険にさらされています。知らない間に被害者、そして加害者にもなっています。
この問題は、家庭と学校とが一緒に考えていかなければならない大きな問題です。
11月29日(木)、午後6時半より日野市民会館大ホールで開催される情報安全教育の講演会には、
お勤め帰りの保護者の方々やお勤め帰りの先生方にも、たくさん集まっていただきたいと考えています。
☆講師:独立行政法人メディア教育開発センター 堀田龍也先生
☆演題:学校と家庭で取り組む「メディアとのつき合い方学習」
日野市の日野市オフィシャルサイトのトップページ(トピックス)にも掲載していただきました。
日野市オフィシャルサイトはこちらをクリックしてください⇒http://www.city.hino.lg.jp/
市内の小・中学校には、保護者の方へミニポスターを配布していただきました。
このミニポスターは、推進室Webサイトの左端に表示されている資料メニューからもダウンロードできます。
全学級同時に研究授業
第1学年理科「音による不思議な世界」 ICT活用指導力Bー3 Cー4 音さの音を聞き、波形の変わる画面を 見ながら、振幅や振動数と音の関係を 見つけています。 | 第1学年英語「三人称・単数の疑問文」 ICT活用指導力Aー3 Bー3 デジタル教科書と自作教材を提示して、生徒の理解を深めています。 |
第2学年国語「古典に親しむ・扇の的」 ICT活用指導力Bー1・3 デジタル教科書で音読を練習し、 自作資料を提示してポイントを 押さえています。 | 第2学年技術「情報モラル」 ICT活用指導力D-2・3 Netモラルのコンテンツを活用して、ネット上で情報が広がる仕組みを理解しています。 |
第2学年技術「情報モラル」 ICT活用指導力D-2・3 Netモラルのコンテンツを活用して、 ネット上で情報が広がる仕組みを理解しています。 | 第3学年数学「三角形の相似条件」 ICT活用指導力A-1 B-1 プリントを拡大して答え合わせをしています。 |
第3学年英語「関係代名詞の導入」 ICT活用指導力A-1 B-1 「クロスワードパズル」のプリントを解く ためのヒントが少しずつ提示されていきます。 | 全体協議会の後、1月の研究発表会に向けて、東原先生よりアドバイスをいただきました。 |
*シャッターチャンスを逃しましたが、他にもICTを活用した授業がありました。
第1学年社会「室町時代の文化」 ICT活用指導力Aー3 Bー1・3
Google Earth で位置や地形を確認し、資料集の写真を拡大して提示していました。
東原先生には、日野第三中学校でのご指導の後、モデル校の日野第三小学校にもお寄りいただき、ここでもアドバイスをいただきました。
特別支援学級でのICT活用
ICT活用のモデル校として「国語科におけるICTの活用」について研究している日野第三小学校の研究授業にお邪魔しました。
◆本日の研究授業はひばり学級2・3組(第4・5・6学年)の国語の授業です。
『クッキングブックを作ろう!~スウィートポテト~』 ICT活用指導力 B-2・3
スウィートポテト作りを体験した子ども達が、その体験を振り返って順序よく説明する文章を書く学習です。
7人の子ども達の個別指導計画に基づいた個別の評価規準が示されており、用意されたワークシートも子どもによって違います。
(写真の入っているもの、ないもの。記入欄はマス目になっているもの、横線になっているもの等)
大きく拡大された写真を見て 体験を振り返る | 実物投影機でワークシートの 書き方を説明 |
個に応じた視覚的なワークシート | 子どもの作品を提示してよさを確認 |
次々に出される友達の良いところを 見つけた意見 | 「次の時間は・・・」 |
◆協議会は、国語のねらいは達成できたか、ICTの活用はどうかという2つの視点から話し合われました。
ICTの活用が、ねらいの達成につながったという意見が圧倒的でした。
活発な意見交換が行われました。
本時の授業でのICT効果を再確認しました。
特別支援学級での視覚的な授業は、子ども達の理解を助け、自ら学ぼうとする意欲を高めました。
ただ見せるだけではなく、そこから教師がどのように働きかけていくかがポイントです。
タイミングも重要です。
◆最後に、ICTを活用した個別指導について、スーパーインタラクティブスクール(小学校国語)を体験し、吟味しました。
「この教材は、ひばり学級でも使えそう・・・」
これから伸びていく若い力
本日、授業力向上研修?(2・3年次教員研修)の研究授業が南平小学校で行われました。
第4学年理科「温度を変えて、かさの変化を調べよう(金属)」 ICT活用指導力B-3
実験方法を提示しわかりやすく説明。 | 実験中も注意事項を提示。 |
実験で使用している道具は身近な素材(かまぼこ板、くぎ、十円玉)で作った自作教材。 |
協議会では、「重点5項目リフレクションシート」にそって、授業者の授業改善の手立てとその具体案について、授業を振り返りながら
相互評価を行いました。
この手法を用いた授業研究の研修会は今年で4年目になります。
ICTの活用については、提示することにより余計な説明が省けた、児童が実験に取り組む時間をより多く確保できた、と評価されました。
授業者の先生は校内でも積極的にICTを活用した授業を提案されている先生です。
一方、学習課題の明確化、児童同士の学び合い等については課題が残りました。
教師になって2・3年目、仲間同士で自分たちの力を磨き、これからぐんぐんと授業力を身につけて成長していく先生方です。
どの先生も最後まで目を輝かせて研修会に参加されていました。若い力に頼もしさも感じました。
協議会で出された意見もすばやく提示。 協議会をより効率的に運営していくため のICT活用。 | 授業の振り返りはデジカメ画像、あるいはビデオを活用し、事実に基づいて・・・ |
科学的な見方や考え方を養うためには、予想や結果の解釈の場面で討論の場が必要。 |
先週の7日、文部科学省より、中教審教育課程部会におけるこれまでの審議のまとめが発表されました。
来年3月末までに告示される予定の新学習指導要領の改訂で、教育内容に関する主な改善事項の一つとして
科学技術の土台である「理数教育の充実」があげられています。
「理科が楽しい」と感じる子ども達を育てるには、それを教える先生方も、理科を楽しいと感じていなければ無理な話です。
理科好きの先生を増やしたいと思います。
本日の協議会の最後に、2・3年次の若い先生方へ、ノーベル賞を受賞されたお二人の博士の名言を紹介しました。
★小柴昌俊博士の言葉
「理科はね、自分でやってみると とてもとても楽しいものですよ。」
★田中耕一博士の言葉
「どうして?なぜ?と思ったこと しらべてごらん!自分でネ!おもしろいこと見つかるよ!」
潤徳小学校学校課訪問
上の画像は、今朝、市役所から見えた富士山と、中央公園の紅葉です。
本日、潤徳小学校学校課訪問を行いました。
本校は、特別支援教育の研究課題校です。
ICT活用推進校、校務支援システム推進校でもあります。
本校の研究の特色は、特別な配慮を必要とする児童に対する指導や支援だけではなく、障害にかかわらず、どの子にもわかりやすい指導や支援ができるように、「教師の授業力の向上」を目標としていることです。
日々の一斉指導の中で、どの子にもわかる授業づくりを目指しています。
校務支援システムはフル稼働で、 校務の情報化、効率化をはかっています。 週案簿の評価欄はぎっしり入力 されています。 | 「特別支援教育の授業の枠組み」。校内研修会で先生方が出されたアイディアが職員室に貼られています。 |
空間等の整備(教室前面は刺激量を 調節し、時間を見通せる時計を設置)。 | 時間等の整備(一週間のスケジュールを提示して見通せるように・・・)。 |
教室環境の整備(清掃道具入れも、道具のならべ方を画像で提示)。 |
◆本校のICT活用は日常化しています。
第5学年社会科「わたしたちの生活と 工業生産」 ICT活用指導力Bー4 白地図作業帳を大きく提示して、 自分たちの書き込んだ内容を確認しています。 | 第4学年社会科「玉川兄弟と玉川上水」 ICT活用指導力Bー2 教科書の絵を拡大し、児童の考えを深めます。 |
第4学年学級活動「食について考えよう」 ICT活用指導力Bー2・3 関係するWebサイトをどんどん提示して 考えを深めます。 | 第5学年音楽「音楽の変化を楽しもう」 ICT活用指導力Bー1 今月の歌の歌詞が、プロジェクターで黒板の上に大きく映し出されています。 |
第2学年生活科「おうちの人に学習発表会の招待状をプレゼントしよう。」 ICT活用指導力Cー3 お絵かきソフトで、おうちの人へ招待状を作っています。 |
◆研究テーマ「わかったできたを引き出す授業の基礎基本ー特別支援教育の視点を生かして」
5時間目は研究授業でした。
第3学年算数「かけ算のしかたを考えよう」 ICT活用指導力Bー2・3
授業の最初の「つかみ」は百玉そろばんを使って九九の復習。 | 教科書を拡大し、スモールステップで説明。 |
必要な部分をさらに拡大し、一目でわかる 工夫を。 | 「次の作業は・・・」見通しをもった授業展開。空白を作らない・・・ |
◆研究授業は、ICTが大変効果的に活用されていました。テンポよく、余計な刺激や無駄がない焦点化された授業でした。
本時のねらいである「繰り上がりのない2位数×1位数」の筆算の仕方は全員が理解し、用意した練習問題もできました。
児童の「わかった、できた」という達成感を引き出すというテーマにそったものでした。
◆研究協議会では、教師の授業力の向上に向けて、質の高い協議が行われました。
本当にテンポのよさだけでいいのか・・・空白を作らないことは大事だが、時には考える時間の空白を作り、もっと考えを深めたり、
子どもたちが討議しながら学び合ったりする場面も必要なのではないか・・・といった意見も出されました。
また、一人一人のつまずきを克服させるには、一斉指導では限界があり、ICTを活用した個別指導により実現することが可能です。
(現在ひのっ子教育21開発委員会で挑戦中)
特別支援教育を実施していく力は、ICT活用指導力と同じように、教師の指導力の一つです。
優れた実践が続々誕生!
ICTを活用したすばらしい実践が次々と生まれています!
各学校に、「研究授業等でICTを活用する時は是非、声をかけてください。」とお願いしています。
最近はたくさん学校から声をかけていただいています。可能な限り、メディアコーディネータに取材に行ってもらっています。
行けないことも多いのですが、なるべく多くの実践を紹介していきたいと考えています。
◆11月7日(水)潤徳小学校 (小教研社会科部会研究授業)
第4学年社会科「郷土の発展につくすー玉川兄弟と玉川上水」
ICT活用指導力B-2・4
地図、画像、資料、インタビュービデオ等、念入りに教材研究して自ら作成した資料を提示しています。教科書や資料集とは違って、とてもインパクトのある提示です。
児童は提示された資料から自分の考えをまとめることができました。
◆11月8日(木)日野第三小学校
第4学年国語「一つの花」
ICT活用指導力C-4
スタディノートを使って、音読練習をデジタルポートフォリオとして記録しています。
自己評価、友達との相互評価により上達を目指しています。
◆11月8日(木)七生中学校
第2学年体育「跳び箱運動」
ICT活用指導力B-2・4 C-1・4
最初にWebサイトを活用して見本動画を見せています。次にスポーツミラー(画像遅延装置)により、生徒一人一人が自分の動きを確認しながら練習します。自然に画面の前に集まり、自分や友だちのフォームを見直したり、お手本を見直したりしながら、何度も挑戦しています。できなかった技ができるようになった生徒もいます。なかなかうまくいかない生徒には、先生が録画を見せながらフォームを分析して教えています。最後に、うまくできた生徒の跳び方(録画)を全員に紹介しています。
多くの中学校で、このようにICTを使った体育の授業が行われるようになり、先生方はその効果を実感されています。
◆11月9日(金)平山中学校 (教師道場の授業研究)
第2学年英語「「Lesson 5 Speech―‘My Dream’」
ICT活用指導力B-2・3
将来つきたい仕事についてのスピーチ原稿を作る学習です。
デジタル教科書を活用して、音声とビジュアルを伴った導入を行いました。例文や解答を提示して分かりやすく説明しています。
◆11月9日(金)日野第三中学校、夢が丘小学校(小・中連携)
中学校の数学の先生による小学校への出前授業です。
ICT活用指導力B-1
笑顔とICTがポイントの授業です。
6年生の児童は、興味をもって集中して聞いています。
「数学っておもしろい・・・」
日野市産業まつり
毎年、地元でとれた新鮮な農産物の即売、商工業製品の展示・販売、多彩な模擬店など、楽しい催しが行われています。
担当課の話によると、昨日は冷たい雨が降っていたにもかかわらず約6.000人が参加してくださったそうです。
今日は、約25.000人が参加してくださり、大賑わいだったようです。
今年は平成20年度に開園50周年を 迎える市内の都立多摩動物公園も プレイベントとして参加。 | やっぱり、子ども達の人気は、ポニーや子牛とのふれあい体験コーナーです。 |
メディアコーディネータの一日(推進室にもどってから)
中学校のICT導入活用期間(3週間)に、メディアコーディネータを派遣しています。
すでに4校(平山中学校、日野第四中学校、日野第三中学校、日野第二中学校)の派遣が終了しました。
うれしいことに、「もう一週間延長派遣していただけませんか」とお願いされたり(この希望にはお応えできないのですが)、
派遣が終わった翌週に、すぐに派遣予約(3週間派遣とは別に随時受け付けている派遣)をいただいたりしています。
各学校での派遣開始日には、職員朝会や全校朝会(生徒朝会)で挨拶の機会をいただき、メディアコーディネータは、緊張と使命感をもって朝から夕方まで学校に入り込んでいます。
職員室にも席をいただいて、すべての先生方から気軽に声をかけていただけるようにがんばっています。
来週は、七生中学校が最終の週になります。
日野第一中学校は、第二週目になります。
さらに新しく大坂上中学校の派遣も始まります。
最後の派遣順番になった三沢中学校は、派遣期間に合わせた校内研修会の計画を着々と立てておられます。
★派遣先の学校から戻ってきて・・・
その日の支援内容をすぐ記録。 | 教材研究。教科書やWebサイトを見て。 |
「今日の授業、この活用はおすすめ!」 |
夜、推進室に戻ってきたメディアコーディネータは、仲間同士で(時には室長も交えて)その日の情報を共有しています。
戻ってくる時間はまちまちですので、4人揃う時もあれば、2人か3人で行っている時もあります。
「今日はこんなすばらしい授業が行われた」という情報を共有したり、なかなかICTを活用した授業が進まない悩みには、お互いにその策を考え合ったりしています。
こんな会話が聞こえてきました。
「担当の先生と一緒にテープで色分けして、ICT機器を使いやすくしてみた。」
「何の支援もなくてぽっかり空いてしまった時間でも、推進室に戻るのではなくて職員室にいることが大事。ちょっと聞いてみようかな、
手伝ってもらいたいなと思ったときに気軽に声をかけてもらえる。」
「派遣開始日から綿密に計画を立ててくださっていたので、空いている時間がないほどたくさんの授業を支援することができた。
事前に打ち合わせをもっとしておいた方がいいのでは。」
「職員室に戻られた時に興味をもっていただけるように、スポーツミラーを職員室にセットしておいて、随時見ていただいた。
体育以外の教科でも使っていただけそう。」
日野市は大丈夫なのでしょうか
本日夜、市P協と教育委員会事務局との懇談会が行われました。
本日は中学校です。(小学校は、今週の5日に実施されました)
最初に事務局から、6つのテーマにそって説明を行いました。
「子どもたちの学力について」、「不登校、いじめについて」、「部活動について」、「教職員について(年齢構成、主幹制度について等)」、
「ICT活用教育について」です。
推進室からは、「ICT環境が整った中学校では、現在、3週間のICT導入活用期間を設け、メディアコーディネータを派遣して、全ての先生がICTを活用した授業ができるようになることを目指している」ということをお伝えしました。
派遣した中学校では、ICTを活用した授業が次々と実践されています。成果が着々と表れているところです。
市P協の方からは多くの質問や意見が出されました。
ICT活用教育についても、以下のような質問(心配の声)をいただきました。
「最近、都内で、複数の子どもの成績等の個人情報が入ったUSBを学校外で紛失してしまったというセキュリティ事故が頻繁に発生しています。日野市は大丈夫なのでしょうか。」といった心配の声です。
日野市の学校のセキュリティ対策について、以下のことを具体的に説明しました。
セキュリティポリシーがあり、情報資産の管理策(情報資産の分類とその取扱)や暗号化USBの運用方法等が示されていること、校務支援システムの運用についてもセキュリティを重視していること(コンピュータを起動する際や校務支援システムを稼動する際に、ICTセキュリティカードをかざしたりパスワード入力したりすること)、外部監査(現場指導)を行っていること・・・です。
個人情報の保護については、昨年度全教員がe-Learning研修を受けました。
日野市のシステムは、先生方にとって安全・安心なシステムです。
説明を聞いてくださった市P協の皆さんは、安心していらっしゃいました。
しかし、「一人が破れば全滅」です。
今後も、日野市の先生方全員がセキュリティ意識をもち、セキュリティポリシーを守っていただけるよう、
働きかけていきたいと思います。
↑先生方が持っているICTセキュリティカードの裏面
着々と計画的に・・・
今後、福生市のICT活用教育を推進するにあたり、どのように進めていったらよいのかを教えて欲しいとのことでした。
本市の情報システム課の職員も同席して、日野市のICT環境、取組を説明させていただきました。
大変熱心にお聞きになっていました。
ICT活用教育の推進には、行政の他部局が連携していくこと、特に教育委員会と情報システム課との連携は欠かせません。
そういう意味で、福生市は日野市と同じようにいい行政条件にあると感じました。
視察を通して次のような感想をいただきました。
「平成17年度に立てられた構想に基づいて今があるということは、準備段階から着々と計画的に進めてこられたわけですね。
日野市を見習いたいと思います。」
「行政間の連携が大事であることを痛感しました。また、それぞれの立場の人ががんばっていて、結局は『人』なのだと思いました。」
「いろいろな戦略を立てられてきたことに驚きました。日野市のように学校CIOになってくださる専門家を探したいと思います。」
教育の情報化に向けて、東京都の区部、多摩地区で、いくつかの自治体が動き始めてきました。
喜ばしいことだと思います。