過去の推進室情報 2008年

推進室情報 2008年

テレビ会議

JST(科学技術振興機構)の方が推進室にお見えになりました。

本市では、今年度、「実験・観察融合型デジタル教材活用共同研究」に取り組んでいます。
活用しているデジタル教材は、JSTの科学技術理解増進事業の一つとして、大学・研究機関などの最先端の研究成果から理科教育用に開発されたものです。

今日は、理科教育に関することではなく、社会技術研究開発センターの方が、「教育・学習・人材育成」に関する新しい領域の研究開発を行うことについての意見収集を目的として来室されました。平成13年度から、「安全安心」、「循環型社会」、「脳科学と社会」などといった新しい領域での研究開発が行われているそうですが、教育に関しては来年度から初めて創設する予定だということです。国をあげての大規模な研究のようです。
情報化をはじめとする科学技術の高度な発展や、国際化、社会経済情勢の変化など、子どもを取り巻く社会環境が劇的に変わりつつある状況の下で、これらのことに対応できる人材を育成していくための仕組みや方法論について話題になりました。

テレビ会議で信州大学につなぎ、推進室、大学、JSTの3者による意見交換となりました。

子どもの悩みに応える

推進室に、携帯電話のトラブルについて相談の電話がかかりました。
どこか相談できる窓口を探していて、その結果が推進室だったというわけです。

市内の中学生や保護者の方からの相談を時々受けることはありますが、
今回は、市外の中学生からの相談でした。

困ったときにすぐに相談できるのは、保護者であって欲しいと思いますがいずれにしても、
安心して相談できる場があることはとても大切なことだと改めて感じました。

次年度の準備

 

木枯らしで銀杏の葉がすっかり落ちてしまいました。
冬到来です。

学校は、そろそろ来年度の教育課程に向けた準備が始まります。
昨日の教務主任会では、校務支援システムの年度更新のことが話題になりました。

児童が主体的に活用する理科ねっとわーくデジタル教材

仲田小学校で理科ねっとわーくを活用した公開授業を行いました。

5年生の授業です。「流れる水のはたらき」 ICT活用指導力Cー1,Bー3

  

自分たちで計画を立てて行った砂場での実験の結果を、もう一度でデジタル教材で確認しています。砂場での実験では正確に確かめることの出来なかった地面のけずれ方の細かな様子を改めて確認し、流れる水のはたらきについての見方や考え方を深めることが出来ました。

一人一人の児童が課題意識をもって、真剣にデジタル教材に向き合っていたのは、事前の実験があったからです。実験結果から、もう少し詳しく知りたいと思ったことやどうしてだろうと疑問に思ったことがそれぞれの児童の課題意識となり、受け身ではなく「主体的に調べる」学習になりました。

理科ねっとわーくのデジタル教材には、理科の学習を深めるための効果的な画像や映像がたくさんありますが、教師が説明のために見せる学習展開だけではなく、児童・生徒自らが課題意識をもって主体的にデジタル教材を活用する学習を展開していきたいものです。

単に見せるだけでなく、教科の学びを深めるICT活用を(議会答弁)

平成20年第4回定例会(12月議会)の一般質問で、「パソコン教育を勘違いするな」という題の質問をいただきました。

パソコンは単なるツールである。教育基本構想案でも、ICT活用教育のことがたくさん書かれているが、パソコンの操作だけはうまくなったけれど、学力は上がらなかったでは困る・・・授業で単に見せるだけではなく、ICTで本当に学力が上がるように・・・という趣旨の質問です。

以下答弁です。

 現在、日野市内の学校にコンピュータが導入されて小学校は3年目、中学校は2年目を迎え、ようやく授業での活用が定着しつつあるところです。
 日野市で進めているICT活用教育の目標の一つは、ICTを各教科の授業の中で効果的に活用することで、分かる授業、魅力ある授業を実現することにあります。議員のおっしゃるように、コンピュータはツールであって、それを使うこと自体が目的なのではありません。
 具体的には、教科書や資料を拡大して映し、分かりやすく説明するといった活用が行われています。特に特別支援学級では、教材を大きく写し出すことで、子どもたちの集中度や関心がぐっと高まり、どの子も目を輝やかせて楽しそうに授業を受けており、ICTの効果を実感しているところです。 
 このような活用方法からさらに発展して、それぞれの教科のねらいに迫るための教科ならではの活用も行われるようになってきました。その例をいくつかご紹介します。
 例えば、理科では、デジタル教材がうまく活用されています。火山、人体、磁界など、実際には観察・実験ができないことを補完して、興味関心を高めたり理解を深めたりすることに効果があがっています。また、数学では、立体図形を3Dソフトで動かして理解を深めたり、算数では、インタラクティブスタディといって、基礎基本の完全な習得を目指した個別学習も行われたりしています。国語では、自分の考えやその根拠となる事実などを、マップ上に整理して表現し、論理的思考力を鍛えるなどという実践も生まれています。
 このような各教科での活用に加えて、総合的な学習の時間においても、多くの学校で児童・生徒が学習成果をプレゼンテーションし、学び合う活動を行っています。
 先日は、日野第四小学校と潤徳小学校の5年生が、社会科の「米作り」の体験学習を振り返って協同学習を行いました。違う学校の子ども達が、同じテーマで進めてきたことを、スタディノートでまとめ、インターネット掲示板を通して感想や意見を交換し合ったのです。お互いの気づかなかったことを学び合い、視野が広がったという成果が見られました。
 今後も、こうした子ども達の学び合いを深めていける学習活動を進めていきたいと考えています。授業でのICT活用も、基礎的な活用が定着してきましたので、今後は、教科の学びをさらに深めるための活用と子どもたちの情報活用能力を伸ばすための活用を図っていきたいと考えています。