校長室だより

2021年11月の記事一覧

校内での交流活動を通して

令和3年11月24日

 校内での交流活動を通して

校長 船山 徹

  「全ての子供の活躍の舞台 日野第八小学校!」の実現を求めて、コロナ禍の中、子供たちと教職員が一緒になって教育活動を進めています。

 現在の感染拡大状況を注視しながら、学年間の交流活動をスタートしました。これまでは、密を避けるため、子供たちが集まるのは学年単位までとしてきましたが、感染防止策をとりながら、現在、2学年が一緒になる規模の交流まで、交流活動を再開しています。

 早速、様々な交流が行われています。3年生が1年生に、絵本の読み聞かせをしました。

3年1組と1年1組…といように、きょうだい学級で体育館に集まり、3年生がグループをつくり、1年生が各グループを回ります。3年生は、国語の学習での成果を生かし、絵本を1年生に見せながら読む練習をしました。どの絵本を選べば1年生が楽しく聞いてくれるか…1年生の立場になって考えていました。その3年生の読み聞かせを、1年生の一人一人が、真剣に聞いていました。1年生は、楽しい場面では笑顔になり、涙を誘う場面では悲しそうにと、とても豊かな表情で3年生の声に聞き入り、絵本の世界に入り込んでいました。

 2年生は「おもちゃランド」をつくり、1年生と交流しました。秋の木の実などをたくさん使って、遊び道具を作り出し、お店をつくり、ルールを決めて楽しく遊べる遊園地「おもちゃランド」を体育館いっぱいにつくり出しました。つくった遊びで、まず、2年生同士が遊んでみました。そこで感じたことをもち寄り、1年生のためにもっと楽しくなるようにとみんなで考え、遊び方やお店を改良しました。ルールを書いた看板、お店のネーミング…。1年生にも分かり易く誰にでも楽しめるようにしました。1年生は、グループごとに計画を立て、いろいろなお店に行って、存分に楽しんでいました。困っている1年生に2年生が声をかけたり、ゲームが残念な結果に終わった1年生を2年生が励ましたりする姿。楽しそうに遊ぶ1年生の姿を嬉しそうに見つめる2年生の姿。そして、1年生から2年生におくられる「ありがとうございます。」の声…。体育館が、あたたかい姿でいっぱいになりました。

 5年生は、幼稚園・保育園の年長さんと交流しました。まずは、園児の皆さんに、5年生が運動会で取り組んだ「八小ソーラン」を披露しました。5年生の勇壮な姿に、園児の皆さんの目は釘づけになり、身動きもせず、5年生を見つめていました。そのあとは、5年生が園児の皆さんに、八小の校舎を案内しました。園児の皆さんの小学校入学への期待が高まるように…と考え、5年生が「園児の皆さんの目線に立って…」と言いながら、身をかがめて話かけたり、説明したりしている姿がありました。園児の皆さんが八小に入学する時には、この5年生が6年生となり、最上級生として1年生となった園児の皆さんを迎えることになります。

 その他にも、3年生の社会科の地域の調べ活動、1・2年生の生活科「浅川へ行こう!」の学習では、保護者の方に付き添いをお願いし、ご協力いただいた保護者の皆様と子供たちとの交流の機会も、少しずつ増えてきました。先日より、「読み聞かせボランティア」の皆様のお力添えをいただき、朝の読み聞かせを再開し、ボランティアの皆様と子供たちが、読み聞かせを通して交流できるようになりました。

 このような交流活動は、子供たちにとって、それまでに学んできたことを総合的に発揮する場となると同時に、新しいことに気付いたり、新たな価値を発見したりする場となります。そして何より、お互いを思い、お互いを大切にしようとする豊かな心情を育む場となります。どのような交流活動でも、そこで活動する一人一人の姿に「あたたかさ」を感じるのは、そのためなのだと思います。

 今後も、感染拡状況を注視しつつ交流活動を大切にし、「目指す学校像」の実現に向けて歩みを進めてまいります。引き続き、ご理解とご協力をいただきますようお願いします。