校長室だより

2022年4月の記事一覧

令和4年度のスタート 『もっと楽しい学校をつくる~「ありがとう」があふれる学校~』

― もっと楽しい学校をつくる ―

「ありがとう」が あふれる学校

校長 船山 徹

 

 令和4年度がスタートしました。今年度も、子供たちや教職員と共にめざす「学校づくりのテーマ」を設定し、その実現に向けて取り組んでまいります。

令和3年度の学校づくりのテーマは、「もっと楽しい学校をつくる」でした。令和4年度の学校づくりのテーマは、これを継続していくこととしました。このテーマの継続を決めた背景には、令和3年度の卒業生が、卒業直前に5年生に残したこのような言葉がありました。

6年生:私たちは、日野八小のリーダーとして、「もっと楽しい学校をつくる」ことを目

指してきました。そのために、「今できること」に、力いっぱい取り組んできま

した。5年生の皆さん。これからは皆さんが日野八小のリーダーとなって、今

よりも、「もっと楽しい学校」をつくっていってください。

 この言葉を受け止めた5年生は、「6年生からのバトンを受け継ぎました!」と力強く答えていました。卒業式2日前のことでした。

 このバトンを受け取った5年生が、今日から最上級生となりました。子供たち自身が引き継いだこのバトンを、本校のリーダーとなった6年生が中心となって、全校の子供たちの力で実現していくことを期待して、このテーマを継続します。

 その実現に向けて大切にしたいこととして、これまでの「今できることに力いっぱい取り組む」ことに加え、「『ありがとう』が あふれる学校」を、子供たちが毎日の自分たちの生活を見つめる視点として投げかけていきたいと考えています。

 私は、「ありがとう」という言葉は、人と人とを結びつける特別な力をもった言葉だと思っています。「ありがとう」は、誰かが自分や自分たちに何かをしてくれた時に、その相手に伝える言葉です。あなたが私にしてくださったことが、私にとって、ともてもうれしいことなのです…あなたのその気持ちに、感謝しています…。そんな意味が込められているのだと感じています。この言葉を受け取った相手は、その瞬間、自分の言動やそこ込めた思いがその人に受け入れられたことを感じます。そして、その思いに相手が喜びを感じ、その人の役に立てたこと、その人の心が動いたこと…などを感じます。私は、ここに「自己肯定感」や「自己有用感」「自己効力感」などのもとがあるのだと考えています。あなたは私にとって必要な人であり、大切な人なのです…。「ありがとう」は、それを伝えることができる、とてもあたたかく、やわらかく、美しい言葉だと思うのです。

「ありがとう」の言葉が、学校のいろいろな場面で聞かれ、学校中にあふれてきたとき、

日野八小は、今よりもっと、お互いを大切にし合える場になるのだと思います。その安心感の中でこそ、子供たちが、今できることに力いっぱい挑戦し、やり遂げるエネルギーと

目標の達成をあきらめない粘り強さを存分に発揮できるようになると考えています。

 今年度、本校では、「ありがとう」の言葉を大切にし、一人一人のつながりを今以上にあたたかく確かなものにしていくことで、「もっと楽しい学校」を目指してまいります。皆様には、引き続き、お力添えをいただきますよう、お願いいたします。