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校長室だより
プラスの年になるように
夏休みも終わり、学校に子供たちが帰ってきました。休校が明け、分散登校を経ての1学期は、子供も、周りの大人も、速足で駆け抜けたような感がありました。今年は16日しかない異例の夏休みでしたが、少しでも子供たちが頭と体心を休ませることができていれば良いなと思います。休校明けには、子供たちから「友達や先生と会えてうれしかった。」という声がたくさん聞かれました。16日ぶりの再会に心躍らせながら、長い2学期のスタートが切れることを願っています。
さてこの夏は、本来なら東京五輪に沸いたはずでした。アスリートによる熱い試合を見て興奮と感激の日々を過ごしたはずでした。
7月23日に、競泳の池江璃花子選手が国立競技場でメッセージを発信しました。
「・・・・。オリンピック・パラリンピックが1年延び、目の前の大きな目標が消えたことは、選手たちにとって大きな喪失感だと思う。 ・・・・ しかし、今日、ここから始まる1年を単なる1年の延期ではなくプラス1と考える。それはとても、未来志向で前向きな考え方だと思いました。 ・・・・ 一方で思うのは、逆境から這い上がっていく時には、どうしても、希望の力が必要だということです。希望が、遠くに輝いているからこそ、どんなにつらくても、前を向いて頑張れる。 ・・・・。(一部抜粋)」
アスリートだけが苦悩しているのではありません。感染症拡大の収束が思ったより芳しくなく、当たり前だった日常や、当たり前に行われるはずだった学校行事、日常の学校生活が制限されたり失われたりしている現状。子供たちにとっても大きな試練・失望があるのは当然です。しかし、半年たってしまった今、後ろを向いているのではなく、池江さんが語っているように気持ちを切り替えていくことが大切だと思います。
当たり前だったことが、できなくなった今、当たり前の中でも特に自分にとって大切な「もの・こと」を再認識することができるはずです。それが、自分にとっての【希望】であるかもしれません。今年はそれに特化して、自分の力を注いでみる。当たり前の形ができないのなら、新しい形でできないか想像してみる。当たり前のことができなくなって空いた時間に、今までは時間がなくて取り組めなかったことに挑戦してみる。物事は『ゼロか100か』『できるかできないか』ではなく、その時の環境によって自分の心身を適応できる柔軟さが必要だと思います。
子供に【希望】を持て、と言っても、なかなか子供一人では見つけ出したり自覚したりすることはできません。「今は回り道をしているようだけれど、この先にもずっと道は続いている」ことを伝えたり、違う形での実践を助言・提案したり、物事を精査したり・・・という形で、周りの大人が伴走していくことが大切だと思います。
1学期終業式 子供たちは頑張りました。
梅雨が明け1週間。蝉の声が響き、じりじりとした暑さで、夏の到来を実感しています。
休校から始まり、分散登校、学校再開後もさまざまな制約があったり、やりたいことができなかったりと、異例尽くしの4か月余でした。
全児童の通知表所見を読ませてもらいますが、その中でも今年は、
【休み時間にもかかわらず、「勉強を教えて。」「勉強したい。」という児童が増えました。】
【三密に気を付けながら、お友達との遊び方を工夫していました。】
【授業中にじっくりと課題に取り組んでいました。】
という児童の姿(記述)が増えました。
実際に校内を巡回していても、児童は落ち着いて学習に取り組んでいました。6月から3回実施した「心と体のチェックリスト」でも、児童の安定が見て取れると思います。
毎日、お子さんの心身・健康管理に努めてくださった保護者の皆様のお力に、あらためて感謝いたします。
終業式では、4人の児童が、1学期の振り返りと2学期への思いを発表してくれました。
〇3年生Aさん
『学校が休校になって、はじめはうれしかったですが、後から悲しくなりました。5月からは少しずつ学校に来ることになりました。そしたら学校のにおいがしました。2学期頑張ることは、1学期にできなかったことをやりとげて一歩進みたいです。』
〇3年生さん
『3年生になって、新しく社会、理科、音楽のリコーダーが始まりました。私が一番頑張ったことは、理科です。なぜかというと、いろいろな実験をしたりたくさん考えたりするからです。一番楽しかった実験は、糸電話です。音が伝わるとき、糸が震えることを初めて知りました。とても驚きました。』
〇3年生Cくん
『ぼくが1学期がんばったことは、3年生から新しく始まった社会です。2学期も楽しいことがいっぱいあると思います。1学期、日野市にはいろいろなものがあるのに、住みたい町ランキング106位でした。それを聞いたときは悲しかったです。2学期は、八小の3年生の行動で、日野市に貢献できるように頑張りたいです。そして今、八小で学んでいるSDGsにも貢献したり、自分と世界の目標を達成したりできるように頑張ります。』
〇6年生Dくん
『1学期に心に残ったことは、せせらぎ農園でコナギ取りをしたことです。どろまみれになるくらい頑張りました。そしてせせらぎ農園さんは喜んでくれました。最後になんでコナギをとるか教えてくれました。とても勉強になりました。それを2学期に活用できるように頑張ります。』
たった2週間の夏休みですが、児童には心身をゆっくり休めてほしいと思います。毎日の健康観察を継続していただくことはもちろんですが、ゲーム三昧ではなく、本を読んだり、テレビの旅番組を見て普段行けないところに旅行した気分を味わったり、天文観察をしたり・・と、想像力を使う時間の使い方をしてほしいと思います。
8月24日に、全児童が元気に登校できることを祈っています。
学校再開にあたって
6月1日から学校が再開されます。
学校の臨時休業措置に伴い、保護者の皆様には学習課題を取りに来ていただいたり、児童と一緒に課題を進めていただいたり、課題の進捗状況を確認していただいたりしました。
児童の様子を電話でお伺いした際には「先生も大変でしょう。わざわざ連絡をいただいてありがとう。」と、ねぎらいの言葉をかけていただいたと、どの教員も感激していました。保護者の皆様の言葉にパワーをいただき、一層教材準備に熱が入ったようです。
学校評議員さんも「何かできることがありますか」と尋ねてきてくださったり、地域の方が「学校も大変ですね」と声をかけて下さったりもしました。改めて感謝申し上げます。
今、新しい生活様式が求められ、今までの価値観や慣習を大きく見直す時期にきています。
オンライン学習・授業も大きな話題になっています。早急な環境整備や効果の検証が緊急の課題でしょうが、これを機にオンラインでの学習形態は一気に進んでいくと想像します。
2.3年先には授業の形態がガラリと変わっているかもしれません。
でも、5月半ばからの「登校をしてもいい日」が始まった時、学校は本当に活気づきました。児童のニコニコした笑顔も素敵でしたが、何より先生たちが水を得た魚のようになりました。子供たちを目の前にし、子供たちと言葉を交わし、一緒に体を動かしたり遊んだりしていました。先生と子供たちが対面し、互いの思いを感じながら一人一人と向き合う教育のスタイルは、やはり不変なものなのではないか、と思ってしまいます。
システム・制度は変わることがある。人の意識や価値観も変わっていくことがある。人の考え方が変われば社会が変わる。変わることは大事なことだし、必要なことではあります。その時、その課題の本質はどこにあるのか、何が一番大切なのか、誰のための変化なのかを見失わないで進んでいくことが重要です。
改めて、今の時期にそれを見失ってはいけないと考えています。
日野市立日野第八小
統括校長 松永式子
2020年 学ぶ目的
桜の花が満開の卒業式から10日余。桜の花は、92名の新入生を変わらず満開で迎えてくれました。
全672名の日野第八小学校の子供たち。ご入学、進級おめでとうございます。教職員も異動があり、顔ぶれがかわり、新しい船出です。
年度末の3月、そして4月。コロナウイルス感染拡大防止対応のため、休校措置がとられました。学年・学級のまとめをする年度末。心機一転、新しい学年・学級で活躍する自分を思い描きながらワクワクする新年度スタート。その高揚感を与えてあげられないのはとても心が痛みます。しかし、今、なぜ休校なのかを一人一人がしっかり理解し、自分の言動に責任をもちながら、乗り越えていかなくてはならないと感じています。
さて、3月の修了式の来た子供たちの顔はニコニコで、とても輝いていました。今も、校庭で遊ぶ子供たちのはじける笑顔を見ると、学校の存在意義の大切さを教職員一同、改めて感じ、身の引き締まる思いでいます。
学校ではさまざまな事を学びますが、学びには「目的」があると思います。一つは「自分の夢をかなえ、将来、自分で自分の幸せや生きがいをつかむ。持続させる力を身につけること」です。今年度から実施される学習指導要領キャリア教育や、外国語活動、プログラミング教育、特別支援教育などが挙げられます。
二つ目は「世の中を良くし、世の中の役に立つ人間になること」と考えます。現在も、未だ経験したことのない困難の最中です。しかし、「とりあえず今を何とかしよう、今を乗り越える策を考えよう」ではなく「今だけでなく将来にわたって良くなるための策を考える。自分の生き方や考え方を変えていく」ことが大切なのです。自分の幸せは、自分の周りだけでなく世の中全体が幸せでないと成り立たないものです。そのために、第3次日野市学校教育基本構想の「すべてのいのちがよろこびあふれる未来をつくっていく力」という理念、「誰一人取り残さない」というSDGSの理念は、必要不可欠なものだと思いますし、本当に大切なことであると思います。
二つの学ぶ目的を、子供たちときちんと共有し、実のある教育活動ができますよう、地域・保護者の皆様には、今年度も、ご理解・ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。
統括校長 松永式子
校長室より
ごあいさつ
4月1日には新元号が「令和」と発表されました。万葉集が典拠となる元号で、そこには「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ」という思いがあるのだと、安倍総理の談話で知りました。文化を創るのは、人です。学校とは人を慈しみ、育てていくところです。そして学校から巣立った人が文化を創っていくのです。
50周年の記念の年でもあり、改めて、学校の責任を感じます。
昨今、『ESD(持続可能な開発のための教育) 【Education for Sustainable Development】』
という言葉がよく聞かれるようになりました。
「世界が直面している、資源・エネルギーや食料問題等の様々な課題を、相互に関連付けるととも
に、自らの暮らしや地域の課題と結び付けて考え、将来にわたって安心して生活できる、持続可能な
社会の実現を目指す学習や活動』のことです。
その持続可能な社会の担い手となる人に求められる、身につけたい力とは
〇問題の本質を見抜き、思慮深く、建設的、協調的、代替的に思考・判断する力。
〇自分で考え、感じる力。
〇体験・知見を基にしながら、自分が望む未来の姿を予想・予測・期待する力。
〇多様な価値観・考え・行動をみとめ、尊重する力。
〇他者と協力・共同してものごとを進めようとする態度。
〇コミュニケーションを行う力。
〇環境と自分とのかかわりに関心をもち、大切にしようとする態度。
等であると考えます。
今年度、来年度の2年間、東京都の持続可能な社会づくりに向けた教育推進校に指定されました。ESDの求める力を子供たちに身に着けさせるために、ESDの視点と校内研究で取り組んできた「地域に愛着をもち子供の育成」の関連・充実を一層図っていきます。更に授業改善や教育計画の見直しをし、持続可能な社会を担う子供たちの育成のために、全教職員で取り組んでいきます。
保護者・地域の方々のご協力を、今年度もどうぞよろしくお願いいたします。
日野市立日野第八小学校
統括校長 松永 式子
PTA会員の皆様
この度、令和7年度定期総会表決の締め切らせていただきました。
211名の回答を頂き、全案件が可決されました。
ご協力ありがとうございました。
日野第八小学校PTA
会長 池田ゆきの
保護者の皆様
この度、令和7年度定期総会を書面総会の形で実施させていただくこととなりました。議案書をご確認いただき所定のフォームから表決の入力をお願いいたします
表決締め切り:令和7年5月23日(金)
ご不明点等ございましたら、PTA窓口メールまでご連絡ください。
日野市立日野第八小学校PTA 会長 池田ゆきの
令和6年度 日野第八小学校 PTA
「PTA規約、細則、要領、しおり」
ご確認ください。(令和6年5月更新)
(引き続き)
PTAメールをご覧ください。
学校へご来校いただく際に…
学校はお車でのご来校を原則禁止しております。また、近隣道路などへの駐車も絶対におやめください。自転車で来校される際は、必ず正門から入り、所定の位置に駐輪してください。北門付近への駐輪もおやめください。何卒よろしくお願いいたします。