学校の様子

2021年3月の記事一覧

卒業式【式辞】

 本日、卒業式を無事に行うことができました。感染症対策のため、参加していただく方を制限するとともに門出の言葉や合唱を行わない形での実施としましたが、心温まる式となりました。
 卒業生の皆さんのこれからの活躍を応援しています。また、平山小学校に元気な姿を見せにきてください。

【式辞】
 やわらかな春の光をあびて、校庭の桜も卒業生の門出をお祝いするかのようにさわやかに咲きほこっております。心弾む今日のよき日に、保護者の皆様にご臨席賜り、令和2年度の卒業式を挙行できますことを心より感謝申し上げます。

卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。今、皆さんに卒業証書を手渡しました。皆さんの表情からは、小学校を卒業する喜びと次に進む自信と覚悟を感じました。そのすばらしい姿を見ることができて、うれしく思います。

今年度は新型コロナウイルス感染症感染拡大防止に伴う臨時休校からのスタートでした。今まで経験したことのない長期にわたる臨時休校とその後の新しい生活様式に基づいた学校で生活、日光移動教室をはじめとした行事の中止は、小学校生活最後の楽しみを奪ってしまうものでした。

しかし、皆さんは、制限された活動の中でも様々な工夫をして楽しい学校生活を過ごせるようにしていました。二学期の学級活動では、完全にはできなかった運動会をクラスでやろうとミニ運動会を企画・開催したクラス、お店を準備してお祭りのようにお楽しみ会を開催したクラス、体育館で雪合戦に見立てたゲームを企画して楽しいクリスマス会を開催したクラスなど自分たちの思いを形にしていました。わかくさ学級では、宿泊学習の代わりに学区内を何度もめぐり地域のよさを楽しみました。また、縦割り班活動やクラブ活動、委員会活動でも、密を避けた上で下級生が楽しく活動できるよう、事前にしっかりと準備をして本番に臨んでいました。リーダーとしての頼もしい姿、低学年に対する優しい姿などが見られ、皆さんがいつでも本気で頑張っている姿に感心しました。

ところが、3学期に再び緊急事態宣言が発出され、できることが少なくなってしまい、日光移動教室の代わりとして計画していた校外学習ができるかどうか心配な状況になりました。その中で、何人かの6年生が「校外学習を中止にしないでほしい」と話しにきました。この一年間、我慢をずっとしてきたこと、最後の思い出づくりのために是非とも実施してほしいことを一人一人が自分の言葉で話していました。自分で考え、仲間と共に行動に移した姿にとても心を動かされました。

私はこの行動に接して、「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」という言葉が思い浮かびました。江戸時代の米沢藩主の上杉鷹山の言葉で、「どんなことでも強い意志をもって行えば必ず実現する、結果が得られないのは成し遂げる意思をもって行動しないからだ」という意味です。何か困難にぶつかると、人はすぐにあきらめてしまいます。また、気が付いたらついつい楽な方に流れてしまうものです。しかし、何かを成し遂げるには、強い意志が不可欠です。「コロナだから仕方がない」とあきらめるのではなく、どのようにしたら実現できるかを考え続けてきたからこその行動だったと思います。

新型コロナウイルス感染症が収束したとしても、これから先には、様々な困難な状況に直面することがあると思います。また、皆さんには将来の夢があると思います。卒業生の皆さんには、目標の達成や夢の実現のために強い意志をもって行動できる人になってほしいと思います。

保護者の皆様、本日はお子さまのご卒業、誠におめでとうございます。小学校の六年間、様々なことが思い出されるなか、本日成長された姿を見られ、感慨もひとしおのことと存じます。四月からはいよいよ中学生です。これまで以上に、心悩まされることもあるかと思いますが、子供たちにとって最後の支えは、保護者の皆様です。これまで以上にお子さまの可能性と素直な心を信じられ、共に歩まれてください。

卒業生の皆さん、いよいよお別れです。皆さんにとって平山小学校は、母校であり、心のふるさとです。平山小学校で学んできたことを生かして、前向きに様々な人と力を合わせて挑戦し続けてください。しかし、つらいことがあったら、私をはじめここにいる先生方、お家の人たち、そして地域の方たちが皆さんを支えてくれますので、安心していつでも頼りにしてください。

皆さんの今後の活躍を期待して、式辞といたします。