日誌

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伝統を引き継ぐ

5年生が八ヶ岳移動教室から帰ってきて、およそ2か月が経ちます。

この1学期間、5年生は、総合的な学習の時間で「八ヶ岳ガイドブックを作ろう」の学習に取り組んできました。

今日は、この学習の集大成とも言える、5年生が4年生に八ヶ岳移動教室のことを伝える、「八ヶ岳プレゼンテーション」が行われました。

4年生、5年生の全部の教室を使って活動します。

基本的な活動は、同じたて割り班の5年生が4年生に対し、各自の端末を使い、スライドで説明するというものです。

ですから、各教室には、4年生と5年生が混在していることになります。

まず、5年生の担任が趣旨や活動内容についてリモートで説明します。

その後、5年生が、4年生に対して自作のスライドで説明していきます。

5年生A「滝沢牧場では、乳搾り体験や乗馬体験などをします。」

5年生B「美し森からのハイキングは2時間以上も歩くので、結構疲れます。」

5年生と一緒に出かけた校長も、懐かしく思い出しながら聞いています。

5年生C「ほうとう作りでは、校長先生の分も作りました。」

余計な情報は、あまり4年生に教えなくても構いません。。。

ひととおり説明を終えた後は、4年生からの質問タイムです。

4年生A「滝沢牧場では、動物にさわれるんですか?」

5年生D「牛や馬にさわれます。放し飼いの猫にもさわれますよ。」

4年生B「ハイキングでは、いっぱい登るんですか?」

5年生E「登るところもあるけど、牧場の中を歩いたり、川を歩いたりして楽しいです。」

来年度、八ヶ岳移動教室に行く後輩の4年生に対して、先輩の5年生がレクチャーをしていく・・・まさに、「潤徳の伝統」が引き継がれていく瞬間です。

先輩から後輩への「バトンパス」に目を細めていたところ、こんな声も聞こえてきました。

4年生C「お小遣いってどうやって持っていくの?」

5年生F「まず、担任の先生が預かって、みやげ物屋さんに着く前に、バスで渡されて・・・」

4年生D「おすすめのおみやげの値段は?」

5年生G「◯◯チーズケーキが△△円で、◇◇コーラが✕✕円で・・・」

いや・・・そんなことを引き継ぐ必要はありません。。。【校長】

I'm great!

小学校では、3・4年生が外国語活動、5・6年生が外国語で、英語を通じて、コミュニケーションを図る素地となる資質・能力を育みます。

その上で、本校では、特色ある教育活動として、1・2年生にも「外国語に親しむ活動」を年間6時間程度実施しています。

英語が堪能な、本校のリソースルームティーチャー(RRT)が担任と協力しながら指導を行います。

今日は、1年生が「外国語に親しむ活動」を行っていたので、様子を見てみました。

1年生がすごいなぁと思うことは、言語に対して「空気を読む」ということです。

「stand up!」と言われれば、何となく流れを察知して起立しますし、「sit down」と言われれば、雰囲気で座ります。

英語の歌が流れれば、体を動かしながら、発音をまねして歌っています。

大人になってしまうと、間違えることが恥ずかしくなったり、理屈で納得しないと先に進めなくなったりしてしまうものですが、言語の習得については、理屈より感覚が大事であることを1年生を見て教えられます。

ウォーミングアップの後は、あいさつを学びます。

「How are you?」に対して、

とても元気なときは「I’m great!」

元気なときは「I'm fine.」

まぁまぁなときは「I'm so so.」

という説明があります。

RRT「じゃあ、校長先生に聞いてみようか。『How are you?』」

最近、このパターンが多いわけですが、答えないわけにはいきません。

(今日は天気が悪いし、コロナ再拡大しているし、日本中、喪に服してる感じだし・・・「I'm so so.」かなぁ。)

と思いつつも、1年生の前で本音を出すわけにいかず、マスク越しの満面の笑みと派手なガッツポーズで、

「I’m great!」

と大きな声で答えます。

「あはは・・・」

元気な校長の様子を見て、安心顔の1年生たちです。

数字についても学びます。

音楽の時間に「Seven Steps」という歌で、日頃から数字を英語で言い慣れている子供たち。

流暢な発音で、「one,two,three・・・」と数えていきます。

英語の絵本の読み聞かせも聞きます。

日本語版でストーリーを知っている子も多く、集中しながら英語を聞いていました。

こうした活動は、あくまで「外国語に親しむ」ことが目的です。

まだまだ日本語自体も学習中の1年生ですが、今日の授業で刺激を受けて、言語感覚を磨いてほしいと思います。【校長】

Wake up time,What time is it?

2年生の教室に行くと、算数の「時こくと時間」の学習が行われていました。

担任「1日は、『午前』と『午後』に分かれていて、それぞれ、12時間ずつに・・・」

低学年にとって、この学習は難しいところ。10進法ではないので、時計をしっかりイメージして考える必要があります。

時刻や時間は、子供たちの身近な生活と関連付けることが大事です。

担任が、起きる時刻、学校に着く時刻、家に帰る時刻、晩ごはんの時刻、寝る時刻などを聞き、子供たちはプリントにまとめていきます。

2年生A「私は、午後7時には寝て、午前5時くらいには起きるの。」

早寝早起き、よいことです。

2年生B「ぼくは、ときどき、寝るのが午後11時30分くらいになっちゃうことがあるなぁ。」

校長「ダメ!2年生はもっと早く寝なきゃ!!」

2年生C「校長先生は、何時に学校から帰るの?」

2年生D「何時に起きるの?」

これは、いけません。子供たちが一斉に校長のプライバシーを暴きにきました。

校長は、少し、神秘のベールに包まれていた方がよいのです。

校長「校長先生は、プリントが配られてないから、書けないなぁ。」

と、子供たちを煙に巻き、教室を後にします。

その足で、英語ルームに行ってみました。

4年生が外国語活動の学習に取り組んでいます。

内容は、「What time is it?」

身近な時刻を英語で答える学習です。

何と、偶然にも、2年生が行っている学習の英語版を4年生が行っているわけです。

外国語専科「Dinner time,What time is it?」

4年生A「うーん、7PMかな」

校長のことを見付けた外国語専科が、こんなことを聞いてきます。

外国語専科「じゃあ、校長先生にも聞いてみようか? Wake up time,What time is it?」

え・・・直前まで、2年生には秘密にしていたのに・・・

校長「I get up about 6AM.」

しかし、英語で聞かれると、とっさに答えてしまいます。不思議なものです。

外国語専科「じゃあ、ほかの子にも聞いてみようかな。Wake up time,What time is it?」

4年生B「だいたい、7:50AMかな」

校長「そりゃ、遅すぎるでしょ?遅刻しちゃうよ!」

4年生C「大丈夫だよ、あの子が住んでるのは学校の隣だから。」

そういう問題じゃないでしょ・・・。もう少し、早く起きましょう。

先ほどの2年生の教室に戻ってみました。

それぞれの端末を使って、時刻と時間の自主学習に取り組んでいました。

昔は、時計の模型で学習していたものですが・・・。

便利な世の中になったものです。【校長】

鎌倉殿の131人

校長は、日曜日に、ちょっとした楽しみがあります。

大河ドラマの「鎌倉殿の13人」を見ることです。

さて、6年生の社会科の授業が、平安時代から鎌倉時代にかけての歴史の学習に差し掛かっています。

校長としても、ちょっと気になるところです。

担任「源義経の活躍により、平家が滅亡した後、源頼朝が武士による政治の体制を整えていきました・・・」

黙って見ていましたが、我慢できなくなってしまいました。

校長「誰か、大河ドラマって見てないの?前回、源頼朝が亡くなったんだよね。」

6年生A「見てる人もいるみたいですよ。」

担任「どうも、見てる子は、クラスで3人くらいしかいないんですよね。」

え・・・もうちょっとメジャーだと思ったのに。

校長「源義経は、俳優の◯◯さんで、源頼朝は✕✕さんなんだよね。」

6年生B「あ、◯◯さんなら知ってる。」

ちょっと、脱線しかかってきたので撤収です。

「鎌倉殿の13人」の「13人」は、源頼朝の死後に発足した集団指導体制を指す、「13人の合議制」を構成する御家人のことです。

6年生は、歴史の学習をする中で、様々な政治体制を学んでいきます。

現在も、先週、痛ましい事件があり、参議院選挙の結果も出て、歴史が動こうとしている時なのかもしれません。

本校の6年生131名も歴史の学習を深めることで、国の在り方についても思いを巡らせてほしいと思います。【校長】

見えないものの性質をつかむには?

3年生の教室の前を通りかかると、「トン トン トン」と小太鼓の音が聞こえてきます。

何だろうと思って入ってみました。

小太鼓の周りに子供たちが集まっています。

真ん中にビーズを入れたカップが置かれていて、担任が小太鼓を叩きます。

すると、カップの中のビーズが揺れます。強く叩くと、揺れ方が大きくなります。

理科の「音のふしぎ」の実験のようです。

見えない「音波」を見えるようにしているわけです。

校長「楽しそうな音楽の授業だねぇ。」

3年生たち「違うよ!理科の実験だよ!!」

と、真剣に言い返す子供たちです。

続いて、4年生の教室に行くと、同じように、子供たちが集まって何かしています。

黒板を見ると、理科の「とじこめた空気や水」の学習のようです。

実験セットの「注射器」に水を入れ、水が出ないようにしてピストンを押します。

その押しごたえを試しているようです。

子供たちが顔を真っ赤にしても、ピストンは動きません。

「校長先生もやってみて!」と声がかかります。

やってみると、確かにびくともしません。

4年生A「空気の時には、ピストンが動いたのに・・・」

こうした気付きが大事です。

見えない「圧力」を感じることができたわけです。

先ほどの、3年生の教室に戻ってみました。

今度は、トライアングルを鳴らしています。

トライアングルを鳴らした直後に触ってみると、振動が伝わってきます。

音の性質を体感的に学びます。

見えないものも、工夫することによって、性質を調べることができるのです。

自慢げに校長の目の前でトライアングルを鳴らしてくる子供たち。

校長「やっぱり、楽しそうな音楽の授業だねぇ。」

3年生たち「だから、理科の実験だってば・・・」

さすがに、子供たちも呆れ顔です。【校長】